【短】とらいあんぐる79 | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

ウォンキュ☆ひたすら妄想~

superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


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『わかったっていってるだろ…』
シェービングカップの中のソープをブラシで丁寧に泡立てながらヒョンが口をちょっと尖らせ拗ね口調で肩をすくめる。

あれから何事もなかったかのように
みんなの元に戻った俺とヒョン。
俺たちの姿を見たみんながそんな俺たちをみて
これまた何事も無かったかのようにそのまま空気が流れた。

ただ、からかわれたヒョンがリョウクに詰め寄るのをみんなで全力で止めただけだった。

でもどう見てもリョウクの方が一枚上手なのは
誰が見ても一目瞭然だった。

その後の大人げのないヒョンの態度。
しまいには俺がまた怒り出すという始末。

まぁ、いつもの光景…
そう言ってしまえばそれまでだった。

気心が知れないというのは
本当に居心地がいい。

ヒョクやリョウクそしてミノ。
先生たちもみんな楽しそうだった。
そして何故かダニエルさんとミーミが意気投合したらしく話しがはずんでいりようだった。
こうしてみんなと一緒に過ごせるのがとてもうれしかった。

と、突然腕を摑まれびっくりしてみると
ヒョンが”部屋に戻ろう”と俺の手を引き部屋の出口に向かった。

「な、なに?」
俺は訳が分からず好奇の目で俺たちを見る
みんなの顔を見回した。

「おい!なんだよお前高校生か?
もうちょっと我慢できないのかよ!」

ヒチョル先生が面白がってヒョンをからかう。

「俺まだみんなと…ねぇ、ヒョン!待ってよ。」
まだみんなと居たいと訴えてみたが無駄だった。

ヒョンは足が進まない俺を肩に担ぎ上げ
悠然とその場から立ち去ったのだった。

そして
あきれ果てた俺はこうしてヒョンに
さっきの態度について物申してるわけで。

おまけにヒョンがまだダニエルさんとのことにこだわっていたので呆れた俺がそれについてひとこと釘をさしているところだった。

バスルームの洗面台の大きな鏡越しに目が合う。
もう勘弁してくれといわんばかりにウィンクをする。

な…

まったくヒョンはそんな表情して…
ずるい。
もしここに病棟のナースたちがいたら
今頃大騒ぎなところだ。

「だって、どうしたらそういう発想がでてくるのかほんっと理解に苦しむんだよ。」

ちょっと鼓動を速めた心臓の音を聞かれないようにそして悟られないように視線を反らしヒョンの手元を見つめる。

カップの中でソープの泡がムクムクと膨れる。

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『あぁ…いや、だって。お前、妬くだろ』

ヒョンが訳の分からにこというから余計に血が上る。

「はぁ???俺がなんだって?俺が何を焼くんだよ。妬く?妬くってなんだよ。いつ俺がそんなもんやくのさ。」

『お。おこるなよ…』

思わず力が入ってしまう俺にヒョンが慌てる。
俺は決まりが悪くてシェービングスタンドに据えてあるレイザーを手に取り刃の状態を確かめるふりをした。

ヒョンが”危ないから触っちゃいけないよ”と言わんばかりにいたずらする子供をたしなめるような素振りを見せた。

それがまたカンに触って変なテンションに俺を高める。

「なに勘違いしてるかしらないけど…
大体ヒョンこそなんなんだよ。
自分にやましいところがあるから
あんな風にわけわかんない事言っるんじゃないの?
ヒョンの方こそダニエルさんの事ばっかりで…
あー言えばダニエル。
こー言えばダニエル。
口を開けばダニエル…
それを…俺が、俺がいつやきもちなんて…」

レイザーを握る手に思わず力が入ってしまう。

『わかった、わかったから、お、おちついて…それ…
振り回したりしたら…あぶないだろ、それ』

ヒョンがレイザーを指さしもとに戻すようジェスチャーする。

「あぁ…ごめん…」

俺は慌ててそれを元に戻した。

『で、どうする?』

蒸しタオルで顎を覆い肌を温めていたヒョンが
ブラシにたっぷりの泡を取り
名残惜しそうに髭をなでながら泡を広げていく。
どうすると聞かれて首をかしげた。

ブラシを置きレイザーを手に取り俺の目の前に差し出す。

『剃りたかったんだろ?ずっと。』

俺に”ほら”とそれをまた差し出す。

「あ、あぁ…うん…いいの?」

『あっ。酔ってないよな?』
ヒョンが俺をからかう。

「酔ってるよべろんべろんに酔ってる!」
俺はベッと舌を出しヒョンの手からそれを取った。

にっこりほほ笑みながら肩をすくめおどけるヒョン。

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『我らがユジンのご命令とあらば仕方ない。さ。やってくれ。』

ヒョンが洗面台に寄りかかり顎をちょこっと突き出す。

「う、うん…じゃぁいくよ。」

俺はヒョンの顎に顔を寄せ刃を立てた。

ジョリ…

なんとも言えない感触がレイザーの柄を通して伝ってきた。
くすぐったいようなしびれるような…

…気持ちいい

思わずそんなことを思う感触だった。
少しづつ、じっくりと刃を立てる。

丁寧にそれをすすぎながら何度も刃を立てる。

顎に手をかけちょっと上を向かせ
レイザーを逆手にし下から上へ刃を滑らした。

つられて自分の顎も前に突き出すしぐさをしてしまう。

ヒョンの肌を傷つけないように意識を集中した。

『やばいな…』
ヒョンの声に驚いて手が止まる。

「え?痛かった?」
傷つけたのかと思って慌てて身を屈めて顎の下をのぞく。
何もなっていなかったのでそのまま刃を当てた。

『かわいい顔してるからキスしたくなった。』
ヒョンがそんなことを言うから本当に手が滑って刃がひっかかった。

『っつ…』

「ごめん!大丈夫?!
もぉ…変な事言わないでよ」

幸いにも刃が引っかかっただけで切れてはいなかった。

慎重に時間をかけてゆっくりとレイザーを動かす。
ヒョンはジッとしたまま目を閉じていた。

さっきまでのとは違い、蛇口からな流れ出る水音と
二人の息遣いだけがその場を包んだ。

多分これで大丈夫だ。
手に感じる感触と見た目でオーケーを出した。

「よし…っと。流して」

ヒョンは”了解”といいながら洗面台の蛇口をひねった。
流れ落ちた泡が排水口に吸い込まれていく。

『ふぅ~』
タオルで顔を拭きながらヒョンがため息をついた。

「ほら…まだ濡れてる」
そのタオルを取り、残った水滴をふき取りボトルを手渡した。

久しぶりに見る髭がないヒョン。
なんだか別人のようだ。で不思議な感じがした。

ヒョンはアフターシェーブローションを手に取り
それで肌を整え始めた。

俺はレイザーやブラシ。
そしてカップを洗った。

お湯を流しながらブラシを手のひらに押し当て
ぐるぐると弧を描きながら洗った。
柔らかなそれはとても気持ちよかった。

『それ、シルバーチップ…アナグマのお腹の毛なんだ。』
ヒョンが俺の肩口から覗き込んで教えてくれた。

「へ~…」

『気持ちいいだろ。』

「うん。」

『背中もいいもんだけどやっぱりお腹かな…
もうこれで痛くない?』
ヒョンの頬が俺の頬に触れた。

アフターシェーブローションの香りが鼻先をくすぐる。
ヒョンの腕が俺の腰に回った。

「ちょ、邪魔しないでよ…」
ヒョンの頬が首筋を滑り肩まで下りた。

昨日までのチクリとした感触がまったくなくなって
また違った感触が俺を包んだ。

ビクッと身体が揺れ手が止まった。
顔を上げちらりと鏡越しにヒョンを見ると
俺の肩に唇を押し当てるヒョンが見えた。

うっ…

腰にズンときた。

「あ、危ないよ。それにこれ…ちゃんと洗わないと…」
慌ててまた手をせわしなく動かす。

洗面台とヒョンに挟まれて身動きできない。
ヒョンが俺の手からブラシをさらった。
そして俺の手を取り手の甲でくるくると円を描く。

気持ちがいい。
その感触は確かに気持ちがいい。
でも…
くすぐったさと心地よさとなんとも言えない感触に鳥肌がたつ。

蛇口から流れたままのお湯で湯気がたち鏡が曇り始める。
ヒョンが曇り止めのスイッチを入れると真ん中の辺りから
ぼわぁ~と曇りがちり俺とヒョンが映った。

鏡の中から俺を見つめるヒョンの瞳と目があった。

『キュヒョナ…』

後ろから回されたヒョンの手が俺のジーンズのボタンを外し
チャックをゆっくり降ろす。

なに?と返事をしたつもりだけど声にならない。
身体が鉛の塊にでもなってしまったようで動けない。

『今度はキュヒョナの番。』

耳元で囁かれて力が一気に抜けた。

やっぱりなのか?
やっぱり…そうなの…か…

さっきから交換条件の事で実は頭がいっぱいだった。

顔が熱い。
耳が熱い。
頭が沸騰しそうだ。

俺はヒョンとの約束を思い出しながら
思わず手で顔を覆った。






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ほんとーにあの髭
ギュちゃんが剃ればよかったのに…

あんなに公言してたのに。
シウォンさんの髭について。

なんでドラマで
自分で…

いまでも残念でならないです。

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