ふたりはまったりインターバル中。
サクッと流し読んでいただけたらと…
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本当にいきなり目が覚めた。
いつもの微睡む感じじゃなく、
パッ!と目が開いた。
いつもはヒョンが先に起きて俺の目覚めを待ち、まどろみの中またヒョンが…
まだ目覚めないままの身体に分け入ってくる。
俺の身体はそれを悦んで受け止める。
そして、昼頃になってようやくベットから抜け出すといった具合で…
なのに今日はなぜか先に目が覚めてしまった。
ベットサイドの時計をみると、まだ6時を回った所だった。
しばらく様子を伺うとピッタリ寄り添うヒョンのいつもと変わらぬ温度と規則正しい寝息を感じた。
しっかりと俺の腰に回されたヒョンの腕。
誰かと一緒に過ごすってことの意って…
誰かに包まれてるくすぐったさに心が温かくなる。
こうやって片時も離れずヒョンと一緒だ。
しっかりと俺の腰に回されたヒョンの腕。
誰かと一緒に過ごすってことの意って…
誰かに包まれてるくすぐったさに心が温かくなる。
こうやって片時も離れずヒョンと一緒だ。
ヒョンだから…
ヒョンとなら…
腰に回されたその手の中から起こさないようにそーっと抜け出した。
「キュヒョンさん。実は私はキュヒョンさんをずっと前から存じ上げておりました。」
突然そんな事を言われて思わず振り返った。
「え?」
「まぁ、キュヒョンさんのお名前を存じ上げていた…というのが正しいのですが。」
「はぁ…」
俺はなんと返事をしていいのかわからずそのまま首を傾げた。じぃやが優しく微笑む。
「思った通りのお方で…大変うれしく思っておりますよ。」
そう言いながらじぃやが棚から一本取り出し俺に差し出した。
それは俺がミーミに頼まれてホテルのバーのワインリストを作った時に
一番最初にピックアプしたものだった。
「これ…」
「おわかりになりましたか?」
俺は黙ったままコクリと頷いた。
「まさかあのリストを作られた方がいまここいるあなたとは…
長生きはするものです。」
じぃやはそう言って俺を見つめた。
確かに俺はミーミに頼まれてバーに置くワインをチョイスしてリストを作成した。
なかなか手に入らない物もあったが、どうしても外せないとダメ元でリストに
加えたものも少なくなかった。
「苦労して揃えたのだからこれで評判にならなかったらお前の責任だぞ!」
じぃやさんの言葉がくすぐったかった。
しかもヒョンが俺を溺愛って…
人から言われるとたまらなく恥ずかしい。
「あの…あのリスト…あれ、本当にあのチョイスでよかったのでしょか」
俺は照れ隠しで話をワインに戻した。
じぃやさんは”えぇもちろん”と言いながら大きく頷いてくれた。
…よかった
『じぃや。キュヒョンを口説いてる?』
ホッと胸をなでおろしたところで背後からヒョンの声がした。
振り返るとヒョンが入口に立っていた。
「ヒョン。」
『ここにいたのか…起きたらいないから心配した…』
「え?あっ、ゴメン…」
「ぼっちゃま。おはようございます。
このじぃやがキュヒョンさんを引き留めてしまいました。」
「ううん。俺がここに勝手に押しかけてっ…て…ん…」
最後まで言う前にヒョンが俺を抱きしめキスをした。
『わかってる。さみしかっただけだ。』
ヒョンが額に口づけながら抱きしめた俺の背を撫でる。
「ちょ、ちょっと…いるのに…じぃやさんが…」
ヒョンの腕の中で小さくもがいてみたけど無駄だった。
ヒョンの腕の中の居心地の良さにしばらく酔いしれてしまった。
「えっと…コホッ。んん…エヘン…あの~…」
そのじいやの声にハッと我に返った。
…は、恥ずかしい!
「ヒョン。離してって言ってるだろ!」
俺はヒョンの腕を振りほどいて抜け出そうとしたがなかなか離してくれなくて…
ドスッ!
ウッ…
俺の放ったパンチがヒョンのみぞおちを見事にヒットした。
照れかくしで思わず力が入りすぎた。
ヒョンがその場に崩れ落ちうずくまった。
「ぼっちゃま!」
驚いたじぃやが思わず駆け寄るのを見ながら
「じぃやさん。ほっといていいですから。行きましょう。」
俺はそう言い放つと貯蔵庫の出口に向かった。
「あ、いや、でも…あっ、キュヒョンさん!」
じぃやさんの声が貯蔵庫の中に響いていた。
でも恥ずかしすぎて俺は振り返ることなくその場を後にした。
ここに来て4日目の朝はこんなスタートだった。
cont
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ヒョンとなら…
腰に回されたその手の中から起こさないようにそーっと抜け出した。
ベットの淵に腰掛け脚をおろし、立ち上がろうとしたら、力が入らず膝から崩れ落ちてしまった。
…昨日は特にすごかったからなぁ
昨日の夜…というか、今日の朝方…というか、とにかくいつにも増してヒョンは俺を…
それはまさしく猛獣?いや、野獣?えっとbeast?
それはまさしく猛獣?いや、野獣?えっとbeast?
とにかくさすがのヒョンもまだ目が覚めないくらい…。
カーペットの上にしゃがみこんだまま、ベットに顎をついて規則正しい寝息を立てているヒョンの顔を見つめた。
シャープなあごの線。
スッと伸びた鼻筋。
そこにポツリとあるほくろ。
スッと伸びた鼻筋。
そこにポツリとあるほくろ。
このほくろってヒョンのエロさが増すと思うんだけど…
そしていつも俺を惑わす唇…
そしていつも俺を惑わす唇…
いつもはキレイにそってしまうヒゲは
ここにきてからは伸ばしたままだった。
そのヒゲが、自分の体をなぞる時の感触を思い出すと
身体が熱くなるのを感じ、ゾクリと背中に電気が走る。
身体が熱くなるのを感じ、ゾクリと背中に電気が走る。
今は閉じられている眼は
いつも俺を真っ直ぐ見つめる大きな瞳。
いつになっても慣れることはなく、
見つめられると胸が締め付けられ鼓動が駆け足を始める。
…ほんと、タチがわるいんだから
額にかかった前髪をそっと指で持ち上げて
まじまじと顔を見つめた。
まじまじと顔を見つめた。
つい、いたずらしたくなって
そっとまつげを触ってみた。
長くカールしたそれは弾力をもって俺の指に答えた。
それは、とてもくすぐったくて、自然と顔がニヤけ口元が緩んでしまう。
そっとまつげを触ってみた。
長くカールしたそれは弾力をもって俺の指に答えた。
それは、とてもくすぐったくて、自然と顔がニヤけ口元が緩んでしまう。
ヒョンが突然動いた。
手が何かを手繰り寄せようとしていた。
多分俺を引き寄せようと無意識に動かしてるんだろうけど…
俺は枕を手に取りその手に触れさせた。
するのヒョンはそれを胸に抱きしめそのまま動かなくなった。
笑い出しそうになって、口を押さえて必死にがまんしたけど、クックックッと声が漏れる。
俺は立ち上がり、忍び足で…
いや、この部屋に敷き詰められたカーペットは足音なんて
響かないものだけど、なんとなく…ヒョンを起こしたくないから、
そっと、抜き足差し足しながらクローゼットへむかった。
いや、この部屋に敷き詰められたカーペットは足音なんて
響かないものだけど、なんとなく…ヒョンを起こしたくないから、
そっと、抜き足差し足しながらクローゼットへむかった。
そして、ヒョンのお気に入りのシャツを身につけた。
それはヒョンに包まれてるみたいでとっても気分がよかった。
☆
「おや、キュヒョンさん。これはお珍しい。」
不意に背後から声を掛けられ、
ビックリして飛び上がった。
「あっ、じぃやさん、お、おはようございます。」
俺は頭を下げ挨拶をした。
「こんな時間にお顔をみるとは…何かございましたか?」
「え?あっ?いや…」
じぃやさんが言う意味に思い当たる節がありすぎて、
頭が沸騰しそうになる程の恥ずかしさで、
首すじまで熱かった。
頭が沸騰しそうになる程の恥ずかしさで、
首すじまで熱かった。
確かに普段だったら今ごろまだ、ヒョンが俺の中に…
その感覚とヒョンの息づかいが頭に浮かんでどうにもこうにも…
その感覚とヒョンの息づかいが頭に浮かんでどうにもこうにも…
「いえ、そう言った意味ではなく…坊ちゃんとご一緒じゃなく、
キュヒョンさんがお一人だからって意味で…で、坊ちゃんは?」と、
持っていた何かの袋をボタボタと拾っては落とし拾っては落としを繰り返しながら言う。
持っていた何かの袋をボタボタと拾っては落とし拾っては落としを繰り返しながら言う。
じぃやさんの慌て方がなんか余計…
「あぁ~、えっと、まだ寝てます…昨日…っていうかぁ…
朝方まで、その、頑張ってたから…
あっ。いや、その…」
朝方まで、その、頑張ってたから…
あっ。いや、その…」
最後まで言う前に、しまった!と思ったけど、
その時にはもうじぃやさんに全て話しちゃってる訳で…
慌てて後ろを向き、頭を抱えてしゃがみこんだ。
その時にはもうじぃやさんに全て話しちゃってる訳で…
慌てて後ろを向き、頭を抱えてしゃがみこんだ。
自ら自分達の営みを教えちゃうなんて…
…くぅぅぅ…あ、穴があったら入りたい。
恥ずかし過ぎてクラクラして立つ気力が…
もちろん、じぃやさんはそこら辺のこと全部わかってるだろうし、
だからって何か言ってくるわけじゃないし…
だからって何か言ってくるわけじゃないし…
でも、
"いやぁ~全くヒョンは毎日激しくて~
もう無理だっていってるのにネチっこくてほんと、
参っちゃうなぁ~あっはっは~"
参っちゃうなぁ~あっはっは~"
なんて、開き直って言えるスキルは到底持ち合わせてなく…
ここはワインの貯蔵庫の入口。
何となくここに来てしまったが、
まさか、じぃやさんが現れるとは思ってなくて油断したなぁ~…
立ち上がる勇気が湧かず、
しゃがんだままの姿勢で"あぁ~"と頭を掻きむしった。
「キュヒョンさん。実は私はキュヒョンさんをずっと前から存じ上げておりました。」
突然そんな事を言われて思わず振り返った。
「え?」
「まぁ、キュヒョンさんのお名前を存じ上げていた…というのが正しいのですが。」
「はぁ…」
俺はなんと返事をしていいのかわからずそのまま首を傾げた。じぃやが優しく微笑む。
「思った通りのお方で…大変うれしく思っておりますよ。」
そう言いながらじぃやが棚から一本取り出し俺に差し出した。
俺はゆっくり立ち上がりながらさしだされたそれを手に取った。
それは俺がミーミに頼まれてホテルのバーのワインリストを作った時に
一番最初にピックアプしたものだった。
「これ…」
「おわかりになりましたか?」
俺は黙ったままコクリと頷いた。
「まさかあのリストを作られた方がいまここいるあなたとは…
長生きはするものです。」
じぃやはそう言って俺を見つめた。
確かに俺はミーミに頼まれてバーに置くワインをチョイスしてリストを作成した。
なかなか手に入らない物もあったが、どうしても外せないとダメ元でリストに
加えたものも少なくなかった。
絶対的な自信があった。
そんな俺の無茶振りにも屈せず、
そんな俺の無茶振りにも屈せず、
さずがミーミ。
見事に全部揃えてくれた。
見事に全部揃えてくれた。
「苦労して揃えたのだからこれで評判にならなかったらお前の責任だぞ!」
なんてミーミにからかわれたりしたけど
蓋をあければ何のことはない。
人から人へと噂は広がりワインの品揃えが評判になっていった。
「たまたまお世話をいたしました方々が口々に賞賛なさっていて。
それから気になって誰がチョイスしたのかを教えていただいたんです。」
「……」
「あまりにもお若い方だと知っていつかお会いしてみたいと思っておりました。
だからぼっちゃんがあなたを連れてらっしゃったときは本当に驚きました。」
「あ、えっと…」
「お話ししてすぐわかりました。思った通り素敵な方で…
ぼっちゃんが溺愛してやまないのもわかります。」
「えっと…あの…素敵だなんて…ど、どうも…」
今の俺はさっきまでとはまた違う意味できっと顔が真っ赤なんだろうな。
蓋をあければ何のことはない。
人から人へと噂は広がりワインの品揃えが評判になっていった。
「たまたまお世話をいたしました方々が口々に賞賛なさっていて。
それから気になって誰がチョイスしたのかを教えていただいたんです。」
「……」
「あまりにもお若い方だと知っていつかお会いしてみたいと思っておりました。
だからぼっちゃんがあなたを連れてらっしゃったときは本当に驚きました。」
「あ、えっと…」
「お話ししてすぐわかりました。思った通り素敵な方で…
ぼっちゃんが溺愛してやまないのもわかります。」
「えっと…あの…素敵だなんて…ど、どうも…」
今の俺はさっきまでとはまた違う意味できっと顔が真っ赤なんだろうな。
じぃやさんの言葉がくすぐったかった。
しかもヒョンが俺を溺愛って…
人から言われるとたまらなく恥ずかしい。
「あの…あのリスト…あれ、本当にあのチョイスでよかったのでしょか」
俺は照れ隠しで話をワインに戻した。
じぃやさんは”えぇもちろん”と言いながら大きく頷いてくれた。
…よかった
俺はじぃやさんにペコリと頭を下げた。
『じぃや。キュヒョンを口説いてる?』
ホッと胸をなでおろしたところで背後からヒョンの声がした。
振り返るとヒョンが入口に立っていた。
「ヒョン。」
『ここにいたのか…起きたらいないから心配した…』
「え?あっ、ゴメン…」
「ぼっちゃま。おはようございます。
このじぃやがキュヒョンさんを引き留めてしまいました。」
「ううん。俺がここに勝手に押しかけてっ…て…ん…」
最後まで言う前にヒョンが俺を抱きしめキスをした。
『わかってる。さみしかっただけだ。』
ヒョンが額に口づけながら抱きしめた俺の背を撫でる。
「ちょ、ちょっと…いるのに…じぃやさんが…」
ヒョンの腕の中で小さくもがいてみたけど無駄だった。
ヒョンの腕の中の居心地の良さにしばらく酔いしれてしまった。
「えっと…コホッ。んん…エヘン…あの~…」
そのじいやの声にハッと我に返った。
…は、恥ずかしい!
「ヒョン。離してって言ってるだろ!」
俺はヒョンの腕を振りほどいて抜け出そうとしたがなかなか離してくれなくて…
ドスッ!
ウッ…
俺の放ったパンチがヒョンのみぞおちを見事にヒットした。
照れかくしで思わず力が入りすぎた。
ヒョンがその場に崩れ落ちうずくまった。
「ぼっちゃま!」
驚いたじぃやが思わず駆け寄るのを見ながら
「じぃやさん。ほっといていいですから。行きましょう。」
俺はそう言い放つと貯蔵庫の出口に向かった。
「あ、いや、でも…あっ、キュヒョンさん!」
じぃやさんの声が貯蔵庫の中に響いていた。
でも恥ずかしすぎて俺は振り返ることなくその場を後にした。
ここに来て4日目の朝はこんなスタートだった。
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これからみんなが合流する予定です。
また、わっちゃわちゃしそうです。
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