取り急ぎの着替えと必要なものをトランクに詰め込んだ。
用意をなかなかしないキュヒョンの分も
自分好みのものをチョイスしてつめていったが、
お気に召さないようで、
結局キュヒョンが次々と自分の好みのものに変えていった。
自分好みのものをチョイスしてつめていったが、
お気に召さないようで、
結局キュヒョンが次々と自分の好みのものに変えていった。
しかも無言で。
俺は肩を竦め横目でそれを見守りながら苦笑いした。
しかも俺の分までいつの間にやら入れ替えられていて
どれもこれも兼がねキュヒョンが好きだといっていたものに摩り替わっていた。
どれもこれも兼がねキュヒョンが好きだといっていたものに摩り替わっていた。
俺が一番気に入っているシャツをトランクから手に取った
時さすがに”あっ”っと声と手が出てしまったが、
キュヒョンにひとにらみされて、
”あぁ、好きにしてくれと”ばかりにくるくると
差し出した手を頭の上で回してジーザスとつぶやいた。
キュヒョンにひとにらみされて、
”あぁ、好きにしてくれと”ばかりにくるくると
差し出した手を頭の上で回してジーザスとつぶやいた。
右の口角をスッとあげ、一瞬キュヒョンが満足そうに笑った。
その笑みに俺の心が弾け眉があがる。
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか
結局キュヒョンが全てを用意した。
そのまま俺たちは無言で家を出ることとなった。
お互い何も言わなくても結局スムーズにことが運び、車に乗り込む流れに、二人で過ごしてきた月日がいやでも思い浮かぶ。
あうんの呼吸…
いつの間にやらそんなことが普通にできるようになっていたんだな…
そんなことを思いながらエンジンをかけ、シートベルトを締めた。
キュヒョンは何も聞かなかった。
ただこの流れに乗っているだけだった。
『さぁ、行こう』
サングラスをかけアクセルを踏みこんだ。
サングラスをかけアクセルを踏みこんだ。
助手席に座って窓の外をしばらく眺めていたキュヒョンが
バックの中からゲーム機を取り出し、イヤホンをはめた。
どうやらずっとこのまま、この調子でいくらしい。
どうやらずっとこのまま、この調子でいくらしい。
西日が差し込む車内。
車内の温度が上がった気がしてエアコンの温度を下げた。
車内の温度が上がった気がしてエアコンの温度を下げた。
ラジオをつけるとオールディーズの軽快でポップな曲が車内に流れた。
その曲に乗って俺の口から自然と歌がこぼれた。
せわしなく動いていたキュヒョンの手が止まった気がして
ん?と様子を伺うとサングラス越しに目が合った。
射し込む陽の光がキラキラとキュヒョンを照らしていた。
ん?と様子を伺うとサングラス越しに目が合った。
射し込む陽の光がキラキラとキュヒョンを照らしていた。
一瞬驚いた顔をしたキュヒョンはまたゲーム機に目線を落とした。
俺は首をグイっと一周まわして"ふぅ…"と小さく息をつき、また運転を続けた。
ビルが並ぶ町並みがだんだんと遠のく。
信号が赤信号に変わった停止線の手前で車を止めた。
そして少し唇を尖らせながら目で必死に画面を
追うキュヒョンに思わず手を伸ばしその髪にそっと触れ
スーッと指を滑らしながらかきあげる。
キュヒョンはそれを避けるでもなくされるがままだった。
追うキュヒョンに思わず手を伸ばしその髪にそっと触れ
スーッと指を滑らしながらかきあげる。
キュヒョンはそれを避けるでもなくされるがままだった。
『愛してるよ…』
湧き上がる感情に思わず言葉が溢れ手を止めた。
湧き上がる感情に思わず言葉が溢れ手を止めた。
そして、ふたりで包まれた名残りの甘い痕を親指でスッと拭き取った。
キュヒョンは顔を上げることもなくこちらを向くこともなかった。ゲーム機相手にせわしなく指を動かしているだけだった。
イヤホンをしているから聞こえてないんだと思った。
目の前の信号が変わってしまった。
後ろの車がクラクションを鳴らして
信号が変わったことを知らせてきた。
俺はバックミラーを一瞥し、苦笑いしながらもう一回キュヒョンの髪に触れ、
くしゃくしゃっと撫でた後、ハンドルに手を戻し車を静かにスタートさせた。
くしゃくしゃっと撫でた後、ハンドルに手を戻し車を静かにスタートさせた。
『ん?』
声がした気がしてキュヒョンを見た。
キュヒョンはゲーム画面を見つめたままだった。
気のせいかとまた前を向いた。
「……ってる。」
今度は確かに聞こえた。
手元を見つめたままのキュヒョンの声が聞こえた。
「知ってる」
たった一言。
そのたった一言が俺のテンションをMAXに持ち上げる。
そのたった一言が俺のテンションをMAXに持ち上げる。
思わずキュヒョンの手を取り唇を寄せその指にキスを…
「あぁ~!!なにするんだよ!!!」
俺の手を払いのけ、ゲーム機を握りしめ、
画面をに向かって何かを叫んだあと、
俺をギロリとにらむキュヒョン。
画面をに向かって何かを叫んだあと、
俺をギロリとにらむキュヒョン。
有頂天な俺は不文律を犯してしまった…
”ゲームをしているときのキュヒョンに決して触れてはいけない”
もしくは
”絶対邪魔をしてはいけない”
俺の頭の中でヒョクの声がこだまする。
助手席で身を捩りながら呻くキュヒョンをどうしたものかと頭をかくばかりだった。
☆
『ごめんごめん。悪かったって…』
もういいって言ってるのにまたヒョンが謝る。
もういいって言ってるのにまたヒョンが謝る。
そこがヒョンのまじめで実直ないいところでもあってめんどくさいところなんだけど…
こんなことで怒っている俺がなんだか子供じみていてバカみたいでいたたまれなくなってきた。
「もういいって…」
俺はそう言って窓の外に視線を向け
ウィンドウに写る自分とその後ろから俺の様子をちらちらと伺うヒョン見ながらため息をついた。
ウィンドウに写る自分とその後ろから俺の様子をちらちらと伺うヒョン見ながらため息をついた。
それよりも俺の関心はこれからどこに行くのかってことだった。
突然出かけると行き先も告げられず荷物を用意しろって言われてちょっと面白くなかった。
だから意地でも聞くもんかと思ってずっと無視を決め込んで別にやりたくもないゲームをしていた。
突然”愛してる”なんていうから心臓が飛び出しそうになった。
どう反応していいかわからず、聞こえない振りをした。
頭を撫でられて余計恥ずかしくなって…
でも。
やっぱりうれしいのはうれしい。
ヒョンに愛してると言われてうれしくないはずがない。
ても…
ヒョンにはそんな事お見通しだろし…
ラジオから流れる曲が、変わった。
ヒョンがその曲にのり、小さく歌い出す。
And if it's quite all right
I need you baby
To warm the lonely night
I love you baby
Trust in me when I say
……
Let me love you...
聞きなれたフレーズがヒョンの声といっしょに、車内に広がる…
君の瞳に恋してる…
ヒョンの瞳の熱を思い出す。
多分、今、俺の頬は紅く染まってしまったはず…
恋してる…
そう。恋してる。
だんだん遠くなるメロディとヒョンの声…
俺はこの上なく幸せだった。
君の瞳に恋してる
▽Can't Take My Eyes off Yo♪
cont
*********************************
ちょっと息抜きになったらうれしいです。
ありがとうございます。
君の瞳に恋してる…
もしよかったら聴いてみてください
m(__)m
引用歌詞部分の意訳
《大好きだよ
出来ることなら
ずっといっしょにいたい
出来ることなら
ずっといっしょにいたい
さみしい夜を温め合うために
愛してる
僕が本気なことを信じてくれ
愛してる
僕が本気なことを信じてくれ
……
君をもっと愛したい...》
参考まで…(〃∇〃)
参考まで…(〃∇〃)