side:kyuhyun
背中に感じる冷たく固い感触と
目の前のそれとは雲泥の差があって…
生々しい…
ヒョンの身体とヒョンの腕で逃げ場がない。
ヒョンの顔がグッと近づけてくるから
もうこれ以上ないってほど冷蔵庫に引っ付いた。
普段は気にならない低く唸るモーターの振動を身体で感じる。
バレる!
そう思ってアゴをグッと引いて
ヒョンの視界から逸らそうとした。
でも、腕一本分の距離があったのに
ヒョンが、肘を曲げたから
もう、隙間もなくて…
お、俺、大ピーンチ!
とか思ったら…
不意に視界が開けた。
『どいてくれる?』
ヒョンの抑揚のない声に焦りながら飛び退く。
ヒョンの大きな目がジロリと俺をみる。
ヤバい!
俺はヒョンが大事に取っておいたチョコの存在を
口の中で認識しながら背を向けた。
口の中で認識しながら背を向けた。
早く溶かして飲み込んでしまいたかったけど、
口の中の水分が全くなくなってしまったのでどうにもこうにも入っていかない。
口の中の水分が全くなくなってしまったのでどうにもこうにも入っていかない。
み、水…
俺は床に転がったペットボトルを素早く拾いあげて
流し込んでしまおうと急いで一口含んだ。
流し込んでしまおうと急いで一口含んだ。
パタン
冷蔵庫の扉が閉まる音と同時にヒョンの声が聞こえた。
『食べたな。』
えっと…あっ、はい。食べました。
「だってヒョンが…」
ヒョンを見上げた。
水を慌てて飲んだから口元を濡らし
垂れそうになったので舌で拭った。
あっま…
『くっそ…』
え?
アゴに感じるヒョンの指。
身体に感じるヒョンの重み。
背中にあたる固い感触。
それがキッチンの床の上だと気が付くのに
そう時間はかからなかった。
『返してもらうぞ。』
いや、無理でしょ。
もう溶けか…かってるか…ら…
そう言おうとしたけど言えなかった。
絶対開くもんかと目をギュッとつぶって唇にグッと力を入れた。
ヒョンの吐息と唇が俺の唇に触れる。
触れられたところが熱くなるのがわかる。
口の中で張り付いていたチョコが動き始めた。
”キュヒョナ…”と低い艶のある声で名を呼ばれて
”な、なに?”と思わず答えた。
次にわかったのは口の中の温度が上がったこと。
…熱い
ヒョンの舌が俺の口の中で蠢いている。
そして甘い甘い香りがいっぱいに広がって、
自分がチョコになった気分だった。
ヒョン。待ってヒョン。
「ねぇ…俺が溶けてなくなっちゃわないよね?」
俺、まじめに聞いたんだけど。
ヒョンのクスクス笑いが止まらない。
「俺、なんか変なこと言った?」
思わず聞いたらヒョンに息ができなくなるほど抱きしめられた。
ほんとにヒョンはわからない。
イラッしながら
でもヒョンの身体に手を回しギュッと抱きしめ返してみた。
side:siwon
自分が何についてイラついてるのか…
そんなのわかってる。
俺の天使は誰からも愛される。
愛され守られる。
そんな天使に愛されてるのは誰だ?
そうだよ俺だ。
お互いを慈しみ大切にしている。
はずだ…
でも。
でももしそんな俺の庇護を必要としなくなる日が来たら?
え?くるのか?そんな日が。
そしたら俺はどうする?
いやどうなる?
いやいや。
それは断じてあってはならない事で…
ジーザス…
俺がそんな自問自答を繰り返してるっていうのに。
能天気にのほほんとしているキュヒョンは
なんだか違う次元にいるような気がする。
それが俺をますますイラつかせた。
見てみろ。
今だってあぁやって冷蔵庫に頭を突っ込んで
何やら訳の分からいことをやってる。
なんだよ。
かわいすぎるだろあれ。
ちょっと、まぁるい後姿は子供がいたずらしてるかのようだった。
あんな姿絶対他の奴らには見せたくない。
くっそ。
またあの家に連れてって閉じ込めてやろうか…
俺はソファーから立ち上がりキュヒョンの側まで忍び寄った。
振り返ったキュヒョンが情けない声を出して
ペットボトルを投げ出した。
そしてその水が俺にかかった。
冷たい…
本当にびっくりしたようで目をまん丸くするキュヒョンは
かわいいを通り越していた。そんなレベルじゃない。
一瞬、顔の筋肉が緩みそうになったがぐっと堪えた。
通常運転に戻るきっけがつかめない。
わざと冷蔵庫に押し付けにじり寄った。
キュヒョンから甘い香りがした。
俺がもっと近づくとキュヒョンは目を反らし下を向いてしまった。
なんだよ。
どういうことだよ。
俺は少なからずショックだった。
きっかけも失ってしまった。
『どいてくれる?』
そんなことが言いたいんじゃない。
なのに俺の口から出たのはそんな言葉。
何言ってんだよ。俺。
キュヒョンが慌ててどいたので別に必要なかったが
冷蔵庫を開けた。
これか…
俺は目の前の箱をみてニヤリとした。
『食べたな。』
床にしゃがみ込んだキュヒョンが俺を見上げ
舌でペロリと唇を濡らした。
キュヒョンのぷっくりした唇が妖しく光る。
『くっそ…』
俺はたまらずキュヒョンを押し倒した。
『返してもらうぞ』
そう宣言してキュヒョンの唇にそっと触れる。
キュヒョンはギュッと唇と目をつぶった。
ちょっと待て。
口はわかるけど目までギュって…
…たまらない。
お前。
こんな俺の気持ちわかるか?
こんなに愛しく大切な宝物を愛することを神から許された
それが俺にとってどんなことかわかるか?
『キュヒョナ…』
俺はそっと唇に触れながら名を呼んだ。
かわいいキュヒョンが返事をした。
ふふ…
どこまでも能天気なキュヒョナ…
俺の胸はキュヒョンへの思いではち切れそうだった。
唇を割って舌で探る。
チョコが甘いのかそれともキュヒョンが甘いのか…
絡み合う舌が熱を増しチョコはあっという間に溶けてなくなった。
キュヒョンが”自分が溶けてなくならないか”と俺に聞く。
ヒュッと息をのむ。
愛しい
心から愛しい。
俺は思いっきり抱きしめた。
思わず抱きしめた。
笑いが込み上げてきて、止まらなくなってしまった。
キュヒョンが気分を害したらしい。
何か変なこと言ったかと真面目な顔して聞いてきた。
あぁ。
今日も俺の天使は最高だ。
俺はダニエルやミノやほかの連中の顔を思い浮かべてほくそえんでやった。
cont
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いつもありがとうございます。
m(_ _"m)ペコリ
えっと…あっ、はい。食べました。
「だってヒョンが…」
ヒョンを見上げた。
水を慌てて飲んだから口元を濡らし
垂れそうになったので舌で拭った。
あっま…
『くっそ…』
え?
アゴに感じるヒョンの指。
身体に感じるヒョンの重み。
背中にあたる固い感触。
それがキッチンの床の上だと気が付くのに
そう時間はかからなかった。
『返してもらうぞ。』
いや、無理でしょ。
もう溶けか…かってるか…ら…
そう言おうとしたけど言えなかった。
絶対開くもんかと目をギュッとつぶって唇にグッと力を入れた。
ヒョンの吐息と唇が俺の唇に触れる。
触れられたところが熱くなるのがわかる。
口の中で張り付いていたチョコが動き始めた。
”キュヒョナ…”と低い艶のある声で名を呼ばれて
”な、なに?”と思わず答えた。
次にわかったのは口の中の温度が上がったこと。
…熱い
ヒョンの舌が俺の口の中で蠢いている。
そして甘い甘い香りがいっぱいに広がって、
自分がチョコになった気分だった。
ヒョン。待ってヒョン。
「ねぇ…俺が溶けてなくなっちゃわないよね?」
俺、まじめに聞いたんだけど。
ヒョンのクスクス笑いが止まらない。
「俺、なんか変なこと言った?」
思わず聞いたらヒョンに息ができなくなるほど抱きしめられた。
ほんとにヒョンはわからない。
イラッしながら
でもヒョンの身体に手を回しギュッと抱きしめ返してみた。
side:siwon
自分が何についてイラついてるのか…
そんなのわかってる。
俺の天使は誰からも愛される。
愛され守られる。
そんな天使に愛されてるのは誰だ?
そうだよ俺だ。
お互いを慈しみ大切にしている。
はずだ…
でも。
でももしそんな俺の庇護を必要としなくなる日が来たら?
え?くるのか?そんな日が。
そしたら俺はどうする?
いやどうなる?
いやいや。
それは断じてあってはならない事で…
ジーザス…
俺がそんな自問自答を繰り返してるっていうのに。
能天気にのほほんとしているキュヒョンは
なんだか違う次元にいるような気がする。
それが俺をますますイラつかせた。
見てみろ。
今だってあぁやって冷蔵庫に頭を突っ込んで
何やら訳の分からいことをやってる。
なんだよ。
かわいすぎるだろあれ。
ちょっと、まぁるい後姿は子供がいたずらしてるかのようだった。
あんな姿絶対他の奴らには見せたくない。
くっそ。
またあの家に連れてって閉じ込めてやろうか…
俺はソファーから立ち上がりキュヒョンの側まで忍び寄った。
振り返ったキュヒョンが情けない声を出して
ペットボトルを投げ出した。
そしてその水が俺にかかった。
冷たい…
本当にびっくりしたようで目をまん丸くするキュヒョンは
かわいいを通り越していた。そんなレベルじゃない。
一瞬、顔の筋肉が緩みそうになったがぐっと堪えた。
通常運転に戻るきっけがつかめない。
わざと冷蔵庫に押し付けにじり寄った。
キュヒョンから甘い香りがした。
俺がもっと近づくとキュヒョンは目を反らし下を向いてしまった。
なんだよ。
どういうことだよ。
俺は少なからずショックだった。
きっかけも失ってしまった。
『どいてくれる?』
そんなことが言いたいんじゃない。
なのに俺の口から出たのはそんな言葉。
何言ってんだよ。俺。
キュヒョンが慌ててどいたので別に必要なかったが
冷蔵庫を開けた。
これか…
俺は目の前の箱をみてニヤリとした。
『食べたな。』
床にしゃがみ込んだキュヒョンが俺を見上げ
舌でペロリと唇を濡らした。
キュヒョンのぷっくりした唇が妖しく光る。
『くっそ…』
俺はたまらずキュヒョンを押し倒した。
『返してもらうぞ』
そう宣言してキュヒョンの唇にそっと触れる。
キュヒョンはギュッと唇と目をつぶった。
ちょっと待て。
口はわかるけど目までギュって…
…たまらない。
お前。
こんな俺の気持ちわかるか?
こんなに愛しく大切な宝物を愛することを神から許された
それが俺にとってどんなことかわかるか?
『キュヒョナ…』
俺はそっと唇に触れながら名を呼んだ。
かわいいキュヒョンが返事をした。
ふふ…
どこまでも能天気なキュヒョナ…
俺の胸はキュヒョンへの思いではち切れそうだった。
唇を割って舌で探る。
チョコが甘いのかそれともキュヒョンが甘いのか…
絡み合う舌が熱を増しチョコはあっという間に溶けてなくなった。
キュヒョンが”自分が溶けてなくならないか”と俺に聞く。
ヒュッと息をのむ。
愛しい
心から愛しい。
俺は思いっきり抱きしめた。
思わず抱きしめた。
笑いが込み上げてきて、止まらなくなってしまった。
キュヒョンが気分を害したらしい。
何か変なこと言ったかと真面目な顔して聞いてきた。
あぁ。
今日も俺の天使は最高だ。
俺はダニエルやミノやほかの連中の顔を思い浮かべてほくそえんでやった。
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いつもありがとうございます。
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