【短】 とらいあんぐる67 | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


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side:k



結局。
降って沸いたような、ヒョンから俺へののセクハラ・パワハラ騒ぎも
何事もなかったかの様に笑い話で終わってしまった。
 
じゃぁ、ミノが納得したかと言ったら、それはどうなんだろうか…
 
俺のまわりにはなんでこう厄介なやつらしか集まらないんだ?
ミノがこの病院の仲間になってから、ほんの短い間でしかないのに
驚きの連続だった。
いや。
ユジンがこのミノをつれてきた時点でもうすでに話がおかしいだろ。
警察辞めさせるって…
ミノもミノだ。
あんなに好きだった警察辞めるなんて…
 
みんなどうかしてる。
 
さっきからヒョンが口を利かないところを見ると
こっちも何か納得言ってない事があるらしい…
 
疲れた…
 
ため息しか出ない。
本当に疲れた。
 
俺とヒョンって何でいつも…
 
ちょっと先を歩くヒョンの背中を見つめながらそんなことを思った。
 
ヒョンの広い背中が、
手を伸ばせばすぐ触れることができるはずの広い背中が
無言の圧をかけてきて俺を寄せ付けない。
やけに遠く感じる。
 
おかしい。
やっぱりおかしい。
 
マンションのエレベーターに乗り込んだ。
エレベーターの狭い空間に二人きりがいたたまれない。
 
昔もこんなことあったよな…
 
息をするのもそーっとしなくちゃならない雰囲気で、極力呼吸を抑えたけど
限界はすぐに来てしまった。
 
苦しい…
 
いたたまれず、ヒューっと音がするくらい大きく息を吸い込み、
吸い込んだら吐くしかない。
ヒュゥゥゥゥゥゥとロングブレスで息を吐き出した。

ハッ!
 
あわてて口と鼻を押さえ、そーっと顔を動かし、
少し後ろ側に立つヒョンの顔色を伺った。
腕を組みながらエレベータの壁に寄り掛かかる
ヒョンのこめかみがピクピクっと動いているのが目に入った。

俺は背中を伝う汗を感じながら慌てて前を向いて
エレベーターの階層を知らせるランプをただひたすら見つめた。
 
居住階に着き、エレベーターをおり、ガッガッガッと大股で歩くヒョン。
俺はチョコチョコと足を動かし、その後に続いた。
 
いつもなら、玄関の扉を大きく開き、俺を先にいれてから閉まるドアも
鍵を開けたヒョンはさっさと入ってしまい、俺が入る前に閉されてしまった。
 
別にいいけど…
 
ため息をつきながら玄関のドアノブに手を掛けたドアを開いた。
 
 
玄関を入るとつま先に何かが当たった。
ふと下を見ると脱ぎ捨てられたヒョンの靴だった。
俺はそれを揃えて脇へどけた。
 
こんなこと本当に珍しい。
いつものヒョンからは考えられない。
 
心がざわつく。
 
何がなんだかわからない。
そんなヒョンの態度に不安感を通りこしてイライラ感が募りはじめた。
 
何だよ。ついさっきまであんなにテンション高かったのに…
 
俺はついさっきまでのヒョンのテンションを思い出し余計にイラついた。
結局ヒョンはミノを俺のSPに任命するとかなんとか、
訳のわからないことを言い出して
みんなを驚かせた。
 
俺を警護する仕事として個人契約するとかなんとか…
俺の警護って何だよ。俺の何を警護するんだよ。
 
さっきまで訴えるとか何とか言っていたミノの態度が
コロッと変わってしまって、ヒョンと意気投合し、勝手に盛り上がっていた。
 
さすがの俺もあきれ果てた。
ミノの頭を一発はたいてやった。

俺は頭をふりふり部屋の中に入った。
 
中に入るとヒョンは居間のソファーにドーンと座っていた。
 
「あぁ。のど乾いた…」

ワザと声に出し
ヒョンを横目で見ながら俺はキッチンに向かった。

ペットボトルを取り出そうと冷蔵庫を開けると
ひんやりとした冷気がイラついた頭と心を冷やしてくれた。
 
俺はそのまましばらく冷蔵庫に頭を突っ込んで
その冷気に包まれていた。
 
シーンとしたキッチンにブーンという冷蔵庫の低いモーター音が響いていた。
一息つくころには頭も肩口も芯から冷え、身体がブルっと震えた。
 
目の前の棚にヒョンが好きなチョコレートの箱が見えた。
そっとふたを開けるとたぶん大事にとってあったんだろう
最後のひと粒のチョコが残っていた。
俺の片方の口角上がった。
 
ふふ。食ってやる…
 
俺はそれをそーっとひとつ摘み上げて口にほうりこんだ。
 
ふん。食ってやったぞw
 
ちょっとほくそ笑みながらその冷たさを楽しんだ。

それは口の中の温度でじんわりと溶け始めた。
思わずヒョンのとのキスを思い出した。
甘いチョコの香りのキス…

いかんいかん。
しっかりしろキュヒョン。

俺は口をギュッと結んで
 ペットボトルの水を手に取り
冷蔵庫の扉を閉め
蓋をひねりながら振り向いた。
 
いつの間にこっちに来たんだろうか。
いや、いつからそこにいたんだろうか。
すぐ目の前にヒョンが立っていた。
 
う、うわぁ~…

と竦みあがった拍子にペットボトルが手からすべり落ちた。
ヒョンのズボンに…ちょうど股の部分から左足にかけて
盛大に水がかかった。
 
あっ…

俺は慌ててシンクの取っ手にかかるタオルに手を伸ばした。
が。
ヒョンの腕がそれを阻んだ。
ヒョンが冷蔵庫の扉にバンッ!と手をついた。
顔のすぐ横にヒョンのたくましい腕が…

え?

俺はびっくりして後ろに下がったけど
背中に感じたのは冷蔵庫の冷たい扉の感触。

タオル…

そう言って反対側によけようとしたらそちら側にもヒョンの腕…

え?

ちょっと爪先立ちになって身体を反らした。

ヒョンの鋭い眼光が俺を見つめる。


えっと…

チョコ食べたのバレました?



溶けかかったチョコは俺の口の中いっぱいに広がり
べったりと張り付いていた。





cont

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久々の更新。
何話めか自分でもわからなくなってたw
(;´▽`A``