【短】沽券 ⑫ | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

ウォンキュ☆ひたすら妄想~

superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7


kyuhyun:


 
  
  トゥギ先生が言わんとしてること…
正直言って全部理解できた訳じゃない。

大体最後の質問だってうまくはぐらかされたし。

イェソン先生とリョウクってそんなにすごいの?
いやすごいって何が?

はて…

トゥギ先生とヒョクよりも
ヒチョル先生とドンヘ先生をすっ飛ばして
尊敬に値するって…

どんだけ懐深いんだ?リョウガったら。

でも幸せそうだし…
きっと満たされてるんだろうな。
いろんなこと。

って、どんなこと?

俺にはまだ早いって…なんだよそれ。

俺だって一応昔はそれなりに女の子に興味あったし
いろいろ努力は惜しまなかったんだから。

っつか、ヒョン。
ヒョンっていったい今まで何やってたの?
俺は、俺といるときのヒョンしか知らないからわからないけど、
昔から知ってる先生達、揃いも揃ってヒョンの昔の事、
遠まわしに俺に納得させようとしてる気がする。

俺、ヒョンのなんなのさ。
みんなでヒョンを俺に押しつけてよかったよかったって…
俺がそう言うことに疎いからって寄ってたかって、
なんか、面倒な事、押しつけられてるんじゃない?
これって。

ヒョンはきっと、今でも女の人とも、できるんだと思う。
あの眼差しで熱~く見つめ、あの声で甘~く囁いて…

あぁ~…なんかへこむ…

「おい、キュヒョン!何ひとりでブツブツ言ってるんだ?」

「えっ?いや、別に。なんでもないです。」

「また頭で考えて煮詰まってるのか?」
トゥギ先生が顔をくしゃくしゃにして笑った。







「え?聞いてたの?あの時の俺たちの話し!」
ウニョクはびっくりして大きな声を上げた。


『あぁ、聞いてた。キュヒョンが俺の事を”物足りない”って言った。』
シーッと口に手を当てシウォンが昼の出来事を声にした。

「まじかぁ~!!聞かれたの先生でよかったよ~
アブない、アブない。他の人だったら大変だったよ。」

『でだな、これは大変。由々しき問題だと思ったわけだよ俺は。』

「あぁ、で、沽券に関わるって?」

『そうそう。』

「で?」

『俺はな、これまで物足りないなんて言われたことなかった。
俺が物足りなく思ったとしても、俺がこれまで付き合った奴から
そんな事言われたことがない。』

「へ~…」

『なのに、この世で一番大事で本当なら誰の目にも触れさせたくなくて、
俺しかこの世にはいないんだっておもいこませて、何処かに閉じ込めて、
一生可愛がり続けて、絶対離したくないって思ってるあいつ、
キュヒョンが”物足りない”って言ってた。
それを知った時の俺の衝撃。
ヒョク、お前わかるか?』
指を一本づつ折ながら、うんうんと自分で納得しながら一気に話す。
「はいはい、そりゃ~ショックですよねぇ~…
って、先生、今もんのすごく怖いことサラッておっしゃいましたけど
それマジっすか?」

『それどういう意味だよ。俺はいつも本当の事しかいってない。』

「あのさ、先生。それ、俺らの前だけですよね。」

『何が?俺がなんか変な事言ってるか?』

「いや、あの…まぁ、その話は後でまた。
で、ショック受けてどうしたって?」

『で、俺はだな、精神誠意尽くそうと、ほらまぁ、
いわゆるそういう類のものをだな、用意したわけだよ。』

「そういう類の…もの?」

『そう。まぁ、相手は初心者のキュヒョンだからな
そこは、ちゃんと考えてるさ。』

「何、そのちょっと威張ってる感じ…胸張っちゃってさ。」

『いや、俺ってすごいなあって思って。
ここまでキュヒョンの事思いやることができる。』

「先生…俺なんか頭痛くなってきた…」

『なぁ…お前ならわかるだろ?キュヒョンの事ならなんでも。』

「そうだなぁ…うん。すべてと言っても過言じゃないくらいにね。」

『そうだと思ったよ。』

「あいつの初ひとりエッチも、女の子との初エッチも俺は知ってる。」

『え?!そんな事もか?』

「あぁ、あいつにひとりエッチ教えてやったの俺だし…
初エッチの時はちゃんとゴム持たせてやったし。
あっ!ちょっと待って。キュヒョンに言わないよねこの話。」

『(ヒュゥゥゥ~)流石、俺の心の友ウニョクくんだ!』
シウォンはウニョクを抱きしめ背中をポンポンと叩いた。

「ちょ、ちょっと先生、苦しいよ。苦しい!!」

『キュヒョンは、女の子とはうまくやってたのか?
あったとしてもそんな経験は無いように思うんだが…』

「あぁ。なんか、ほとんどなかったはずだよ。
多分、ひとりエッチだってそんなにしてないはず。
あいつ、そう言うことに興味持たなくなってたし。」

『ふ~ん…』

「先生、顔、もんのすごーくにやけてますけど?」

『んあぁ、ウニョク。俺はなぁ、キュヒョンが本当に可愛い。』

「うん。知ってる。」

『ほら、こー俺色に染めていきたいって思う願望もあるし、
あのままピュアで無垢でいて欲しいとも思う。
その狭間で俺はいつも迷ってるわけだよ。』

「へぇ~…」

『キュヒョンは素直なだけに吸収力は抜群で
きっと教えていけば非常に素晴らしい成果が得られる。
現に、今回も期待以上の反応を見せてくれて…』

「先生。それ、今、エッチに限定で話してますよね?
しかも、カンファ状態っすよ…」

『何言ってるんだよ。そんなわけ…いや。そうだなエッチだな。』

「自覚あるんだ。」

『でだな。そんなキュヒョンの期待に応えるべく
俺は昨日頑張ったわけだったんだけどな…』

「何、そのテンションだだ下がり。」

『結局このざまだよ。』
俺は点滴を指さしうな垂れた。

「ちょっと、直結すぎてぜんっぜん意味わかんない。」


『なぁ、お前どう思う?』

「何が?」

『目隠しして羞恥心に打ち震える姿見るのと
目隠しなしの恥じらう紅く頬を染めた顔を見つめるのと…』

「せ、先生?」

『お前はどっちがいいと思う?』
俺はグッと顔を寄せてウニョクに聞いてみた。

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「先生、もしかして昨日した?」

『ん?』

「目隠し。」
ウニョクが顔を近づけて囁くように俺に聞いた。

『あぁ。』
俺はうんうんと首を大きく縦に振った。

「マジかっ!!」
ウニョクが仰け反って大声を出した。

…何そんな驚いてんだよ。

『目隠しもほんとーにかわいかったが、
やっぱりあの可愛い顔を隠してしまうのはどうかと…』

「先生、キュヒョン大丈夫だったの?」

俺は眉を上げ、目を見開いて”んなわけないだろ?これだぞ?”と
点滴を指さし、昨日の状況を暗に示唆した。
ウニョクが”あぁ~そっか”と笑う。

『まぁ、それだけじゃなかったから余計なんだけどな。』
俺はちょっともったいぶって自分の手を見つめた後
ウニョクに視線を移し、にやりと笑った。

「えっ?!あと何したの?!」

『まぁ、たいしたことじゃ…手首の緊縛とリボンで…』
俺は”キュッ”と言いながらリボンを縛るジェスチャーをして見せた。

「え?キュッと…?」

『そう。ピンクのリボンがあいつの肌に映えて、
可愛いことこの上な…
うわっ!!お前どうした!大丈夫か?!」

”キュッと?”とおうむ返しで返しながら
リボンを縛るしぐさを真似ていたウニョクがいきなり鼻血を出した。

俺は慌ててティッシュを手に取り、ウニョクの鼻を押えた。

『全くお前は中学生か!お前だって、トゥギとやってるだろうが。』

うんうんとウヒョクが小さく首を縦に振る。

『でさ?どっちがいいだろうか?目隠しありか目隠しなしか。』

俺はウニョクの鼻を押えながらもう一度ウニョクに聞いてみた。

「ほんらのひらないでひゅよ!」
とウニョクが俺の質問を無視した。

…ウニョクのヤツ。なんだよ。ちょっと聞いただけじゃないか。

俺はチッ。と小さく舌打ちして、ウニョクの鼻に脱脂綿を詰めてやった。