20分前。
(シウォンxウニョク)
『あぁ。またキュヒョンを怒らせちゃったみたいだ。』
-----先生、マジか。今度はいったい何やったの?
『え?いや、何やったって・・・ちょっとな・・・』
-----それじゃわからないよ。わざわざ電話してきたんだから話してよ。
『あのな・・・馬なんだよ問題の発端は。』
----- 馬?何それ。馬ってあのパカパカ走る、あの馬?
『そうその馬。その馬でまた怒られた。』
-----あのさ。先生。話見えない。
『なんであぁ、あいつは頑固なんだろうな・・・はぁ・・・』
-----先生もしかして・・・
『え?もしかして?あぁ、そうだよ。キュヒョンにな馬を贈ろうとしたんだよ。』
-----馬を贈る?なんで?!
『いや、あいつ、馬好きって言うし、この前のお見合い騒動のお詫びにって・・・』
-----だからって馬贈るって・・・
『だって、あいつが好きだって言うから。すっごいいい子が見つかったんだよ。』
-----先生それ、ポニーとかロバとかじゃなくて本物の馬?
『そうだよ。当たり前じゃないか!』
-----いったいいくらするんだか、想像もつかない。
『いや、ほんの・・・』
-----うっそ!マジかよ!それ、キュヒョンのために?
『そうなんだよ。絶対喜んでくれると思ってたのに、
なんでかあいつ怒るんだよ!ひどくないか?』
-----先生・・・ほんっと学習しないよな。
『え?なんだよそれ。』
-----で、キュヒョンはなんだって?
『受け取れないって。すごく気に入ったのに受け取らないって言うんだ!』
-----まぁ、そうだろね・・・はぁ・・・
『何だよその溜息。おかしなヤツだな。
しかもあいつ、挙句の果てに自分で買うって言い出したんだぞ!』
-----あぁ、あいつらしいな。でも、そうなったら絶対ひかないね。
『だろ?なぁ、ウニョク、どうすればいいんだ俺。
俺だってじゃぁ、はいそうですか。ってわけにはいかない。』
-----まぁ、確かに・・・だろうね。で、先生。俺にどうしてほしいわけ?
『どうしてって、決まってるだろ?キュヒョンをどうにか説得してもらえないか?』
-----え~、説得?やだなぁ~。だってキュヒョン怖いもん。
『何だよ。そう言わず、頼むよ。お前は俺のよき理解者
心の友だろ?とにかく話してみてくれよ。』
-----先生。俺たちいつから”心の友”になったんですか?
まぁ、説得できるか分かんないけど話してはみるよ。それでもいい?
『あぁ、それでもいい。流石、”心の友ウニョク”だ。とにかく頼む。
俺は本当にただただキュヒョンに喜んでもらいたかっただけなんだよ。』
-----だからわかったってば。”心の友”の件はまた後で・・・とりあえず切るから。
『あぁ。わかった。ありがとうウニョク。』
☆
今。
(ウニョク×キュヒョン+ジンラク)
「どうしたの?ヒョク。え?ヒョンが?うん。うん。」
-----お前の気持ちもわかるけどさ・・・ここはほら、先生の気持ちを尊重して・・・
「だって、いきなり”はい、キュヒョンの馬だから。あげる”って言われて
受け取れるわけないじゃん!馬だよ馬。」
-----お前さぁ~。あんまり硬いこと言ってると・・・まぁ、悪いことではないけど
「だって、限度ってあるだろ?限度って。」
-----だからその限度があの先生にはわかんないんだってば。
普通なんだよ。あれが。いたって普通。
「あぁ、確かに・・・」
-----あのさ、そこに厩舎の人いる?ジンラクさんだっけ?
「うん。いるよ。え?変わるの?なんで?うん、あぁ、わかった。」
キュヒョンはジンラクの方へ向いてiphoneを差し出した。
「あの・・・電話変わってほしいと言ってるんですが。ウニョクと言います。」
「え?俺?あぁ、わかった。もしもし?はい、ジンラクですが・・・」
変わってくれと言われたから変わったけど、
一体ジンラクさんと何の話があるんだろうか・・・
ウニョクと話を始めたジンラクをみつめながらキュヒョンが首をかしげた。
「あぁ、わかった。その線で押してみるよ。ありがとう。助かったよ。」
-----そう言って頂けると・・・とにかくあの2人はいつもそんな調子なので
時間立つの待っててください。結局最後はいつも・・・
「え、最後?ん?いつも?」
-----えぇ。ラブラブであてられるだけですから。
「え?面白いこと言うなぁ。」
-----いや・・・すぐにわかりますって。
「そ、そうなのか?あぁ、わかった。気を付けるよ。じゃ。」
-----とにかく後は頼みます。えぇ、失礼します。
ウニョクとの話が終わってジンラクがキュヒョンにiphoneを返した。
「あっ、すみません。ウニョクは何て・・・」
「ん?あぁ、ちょっと待って・・・」
ジンラクはしばらく無言でデスクの上の書類をガサガサさせ、
電卓を叩きながら何やら計算を始めた。
☆
「これでいいか・・・よしと・・・
なぁ、キュヒョン君。一つ提案をさせてくれないか?」
何かの答えを出したジンラクがキュヒョンに向かって話しかけた。
「提案?」
「そう。この状況を打開するための提案。」
「はぁ・・・えっと、はい。」
「キュヒョン君。今回の事は確かに君が言うところの
見境のないシウォンがフライング気味で事を動かしたのもあるが、
やっぱり彼の気持ちもわかってやって欲しい。
そして君の気持ちもわかる。
だから双方歩み寄るための折衷案ってやつだ。」
そう言うとジンラクが一枚の書類をキュヒョンの前に差し出した。

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そうです。
結局例の”いつもの奴”を巻き込みました(笑)
心の友?
ほんと、いつからそうなった?
あれ?