【長】お見合い。⑪ (ウニョク×イトゥク) | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
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が、いろんなカプも活躍中!!


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「しっかし、キュヒョンのお姉さんって人は、強烈だなぁ~」

うん

「あのシウォンと同等・・・いや、あいつ以上だな、あの肝っ玉は。」

うんうん

「あれじゃ、キュヒョンの出番はないな・・・確かに。」

うんうんうん

「まぁ、却ってそれがいい結果だけどな。あの2人には。」

うんうんうんうん

「おい。ヒョク。お前頷くばかりでどうした?」

うんうんうんうんうん

「怒ってんのか?」

ぶんぶんぶんぶん

「まぁ、びっくりするなって方がムリだよな。あの状況じゃ。」

「トゥギ~おれ、おれ、おれ~」

「ん?」

「ユジン姉ちゃん、怖かったぁ~」

それまで黙ってたウニョクがイトゥクに抱きついた。
そんなウニョクを優しく抱きしめた。

「なぁ、ヒョクのお母さんはキュヒョンのお父さんと兄妹だったよな。」

「うん。あいつの父さんの妹だよ。」

「ふーん。でも、お前、血はつながってなかったよな。」

「うん・・・俺、父さんの連れ子ってやつだから。」




ウニョクが初めてキュヒョンにあったのは
ウニョクの父親がキュヒョンの家の執事として着任し、
その家で一緒に暮らすことになった時だった。

ウニョクの母親はウニョクがまだ小さい頃病気で亡くなった。
世間に名高い家庭の執事になるという事は、
拘束時間がどうしても厳しく、
まだ小学生の子どもを男手1人で育てている身では
到底難しく、ウニョクの父親は最初はその話を断った。

しかし、キュヒョンの父親の出した条件は
息子のウニョクといっしょに移り住んでくることだった。

謙虚なウニョクの父親は最初は断ったものの、
ウニョクとそう変わらない年のキュヒョンの遊び相手として
いて欲しいと頼まれ、息子と一緒ならばと話を受けた。

キュヒョンは大企業の長男として生まれたので
悲しいかな一般の子供とは違った生活を余儀なくされていた。

身の回りを世話する者、見の周りの危険から守る者。
周りには大人しかいなかった。
キュヒョンの姉のユジンもまたしかり・・・

制限のある生活は2人を守るためには仕方ない事であったが
2人の両親はそんな子供たちを不憫に思い、
ウニョクを一緒に住まわせることによって
少しでも我が子たちの気が紛れるならば・・・
最初はそんな理由からだった。


ウニョクがキュヒョンと暮らし始めて3年もたった頃だっただろうか。
ウニョクの父親とキュヒョンの父親の妹が恋に落ちた。
だが、子供には分からない大人の事情ってやつで
最初はこの恋は誰にも歓迎されなかった。

ウニョクの父親は誠心誠意をつくし、周りの理解を得ようと努力した。
キュヒョンと息子のウニョクだけが味方だった。

そんな財閥の御曹司と執事の息子が本当のいとこ同士になったのは
それから数年経ったのちだった。



「俺、あの頃のことで忘れられないことがあるんだ。」

「ん?なんだ?」

「俺と父さんが、あるパーティーの席でキュヒョンの親戚とか
会社の重役たちから財産目当てだって、
ものすごく攻められた時があったんだ。
子供の俺にまで容赦なかった。」

「・・・・・」

「で、今すぐ出て行けって俺の腕を警備の奴らが掴んだ時
あいつが・・・まだ小学生だったあいつが両手を広げて
俺たちの前に立ちはだかって・・・
”ヒョクとヒョクのパパをいじめるな!!”
って目に涙いっぱい溜めてブルブル震えながら
立ちはだかって・・・」

「あいつが?」

「そう、あいつが。それで、警備の奴らの足を蹴飛ばして
”僕の兄ちゃんをいじめたらゆるさないからな!”って
そいつらを突き飛ばして、俺の手を取って駆けだして・・・」

「そうか・・・」

「俺、本当にうれしくて、うれしくて。
で、俺はその時誓ったんだ。
この子を、キュヒョンを俺はずっと守ってくんだ!って・・・」

ウニョクの肩をイトゥクがそっと抱きしめる。
ウニョクは流れる涙もそのままにイトゥクの胸にそっと額を押しつける。

「シウォン先生と出会ってからのキュヒョンは本当に幸せそうで、
男同士だし、本当にいいのかはわかんないけど
、でも、本当にあいつ、変わったんだよ。
あんなに・・・なのに・・・なのに・・・」
ウニョクは涙が止まらなかった。

「なのに、ユジン姉ちゃんとのお見合いってなんだよ。
すっごく頭来た。ふざけんなって。
でもあぁやって根回ししてて・・・
俺、独りで空回りして馬鹿みたいだよな。」
ウニョクが涙を拭きながら鼻をすすった。

「ヒョク。お前本当にいい奴だ。本当にいい奴だよ。」

「トゥギ~」

「俺はそんなお前が誇らしいよ。
ずーっと小さい時の事、忘れずに貫いてる。本当に誇らしいよ。」

「ほんと?
俺、バカなやつじゃない?」

「あぁ。バカなやつなんかじゃない。
そんな事言うやつがいたら、今度は俺が怒ってやる。」

イトゥクの言葉にウニョクが顔を上げニッコリ微笑んだ。

「おっ、笑ったな?
俺はお前のその笑ってる顔が大好きだ。
お前の笑顔はみんなを幸せにする。」

「え?」

「ヒョク。愛してるよ。
お前のバカが付くほどまっすぐなところも、
お人よしで騙されやすいとこも、
子供みたいにすぐ泣くところも、
お前の何もかも、愛してる。」

「なんか、それ、ほめてない・・・」

「そうか?俺は正直に表現しただ・・・おっと、危ない!ん・・・」

ウニョクがイトゥクに抱きつきキスをした。
その顔は泣き笑いのだけど本当にしあわせそうな顔だった。

 




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とりあえずウニョクの氏素性をサクッと。

血はつながってがってませんが、
一応財閥の親族ってことで・・・