--------ヤバい。
これ、絶対ヤバい。
マジ、捕まんないようにしなきゃ。
捕まったら俺、殺されちゃうよ。
全くあいつ、なんだってあんな・・・
病棟にあがって、ナースステーションを
廊下の影から見渡す。
よし。いないな。
あぁ~よかった。
もう、外来に降りたらしい。
ふぅ~。
ひとまず安心。
あぁ~変な汗かいちゃったよ。
夜勤明けのナースと入口ですれ違いざま、
探されてると聞いて、背筋が凍った。
絶対あの話だ。
でも、あれ、俺のせいじゃないんだけど。
なんで、おれが探されるんだよ。
みんなの話しじゃ、
ものすごい勢いだったって・・・
何やらかしたかって?
いや、俺は悪くない。
俺じゃねーし。
とにかく落ち着け俺。
俺は悪くない。
絶対悪くない!
そう、心に強く念じて
手元のスマホを見た。
するとまた着信。
もう何度目かわからない。
診察ちゃんとやれよ!
もう、俺、ほんと、知らねー
もう、俺、巻き込まれたくねー
俺、マジ、ヤバい。
確かに連れてったけど・・・
キュヒョンのバカ野郎!
こんなん、ツイられてんじゃねーよ!!