痴話げんか2-㉞ スピンオフ~移動組~ | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


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「全くよぉ~・・・なんでお前は俺たちをいちいち巻き込むんだよ。」

『・・・・・』

「お前無視すんじゃねぇよ!ったくよぉ・・・」

「レラ、もういいだろ?あんまりシウォンに当たるなよ。」

無理やりホテルから連れ出されすっかり意気消沈しているシウォンは
バックシートに深く身を沈め全く口を利かなかった。

病院に向かう車中はヒチョルの愚痴で溢れていた。

「しっかしお前たちってなんでいつもこうなる?マジありえないよな。」

(そんなのこっちが聞きたいよ・・・)

シウォンは神が己の信仰心をお試しになられてるのではないか・・・
などと考えながら己の不運さに頭を振った。

「そうだ・・・部屋ありがとな。みんな遠慮なく使わせてもらうって。」
イトゥクがみんなの気持ちを伝えたがシウォンには聞こえてないようだった。

「お前もやるよなぁ~。さすが天下のチェ・シウォン。
思い通りにならないのは色恋沙汰だけってか?」
ヒチョルがいつものようにからかったが反応がなかった。

「ダメだこりゃ・・・」
「あぁあ・・・」
ヒチョルとイトゥクはあきれ顔で顔を見合わせた。



『なんでかねぇ・・・あと、後少しだったのに・・・せめて後1時間・・・』

そう、今まさにキュヒョンの熱い高まりをこの手で感じようとしていた
最絶頂でストップがかかった。
やっとクールダウンできたものの、まだ下半身が疼いている。
キュヒョンのことを思い出そうものならまた高まってしまう。

手を振りながら見送っていた姿がふと頭に浮かんだ。
キュヒョンはあの状況で中断されても平気だったのだろうか・・・

って言うか、何においても仕事への優劣を崩したことがないのに
キュヒョン≫職務になってしまっていることへのジレンマもあり・・・

『あぁーもぉぉぉぉぉぉー!!!』
バックシートのシウォンが天を仰いだ。



チッカチッカ・・・
ウィンカーが左へ曲がる合図を始め、車が病院の敷地内へと入った。

「はい。もう病院の敷地内です。ERの方から・・・わかりました。」
イトゥクが誰からかかかってきた電話に答えていた。


「もう着くぞ。大丈夫か?」
イトゥクが助手席から後ろを振り返った。

「シウォン。落ち込むのはいいが、ちゃんと気合い、いれてけよ!
あの代議士の野郎、またやりたい放題やるぞ。」
ヒチョルも声を掛けたが返事がなく、チェッと舌打ちをした。

 

ヒチョルは車をERの入り口の前に着けようとすると
中から診療部長をはじめ、病院のいわゆるお偉いさんたち数人が飛び出してきた。

「なんかやっべー状況だなこれ。」
ヒチョルが車を止めるとみんなが車の中を覗き込んでドアを開けた。

イトゥクとヒチョルに続きシウォンも車外へ出た。 

「すみません。ちょっと手間取りまして・・・」
シウォンがさっきまでとは打って変わった満面の笑みで頭を下げると
”そんなことはいいから、さぁ早く”と中へ入るよう促された。

「君たち、本当にありがとう。助かったよ。」
事務部長がヒチョルとイトゥクの手を取り交互に握手をした。

「いえ。それじゃ、俺たちはこれで・・・」
そういって帰ろうとすると「いや、待ってくれ」と声を掛けられた。

「はい?えっと何か・・・」と聞き返すと事務部長はヒチョルとイトゥクにも
一緒に来るようやんわりと、しかし有無を言わせぬ強さで命じた。


「マジかよー・・・」
ヒチョルとイトゥクは顔を見合わせ同時にスマホ取り出した。







(画像お借りしています)