痴話げんか2-⑪ | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


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『今朝は本当に申し訳ございませんでした。CEOは?』


病院に着いたシウォンはとにかく今日の遅刻を平謝りに謝って許しを請うために
イトゥクらから渡された白衣を羽織りつつCEO室の前まで辿りついた。


「一旦席を外しましたがすぐお戻りになります。」

CEO・・・(正確に言うとキュヒョンの父親だが)その第一秘書のシンドンが答えた。
シンドンは初対面にも関わらずまるで値踏みをするかのように
シウォンを頭の先からつま先まで眉に皺を寄せながら見ていた。

 

 

「やぁ、すまないね。待たせちゃったかな?」

もどってきたCEOが片手を差し出してきた。

『いえ、とんでもありません。チェ・シウォンです。本日は誠に申し訳ございませんでした。』

シウォンも差出し握手を交わした。


「遅刻したんだって?ヒチョウ先生とイトゥク先生から連絡もらったよ。」


『本当に申し訳ございませんでした。どうしても外せない出来事が発生いたしまして・・・』

-----貴方のご子息が行かないでと申しまして・・・


「それは大変だったね。もう大丈夫なのかな?」


『えぇ、おかげさまで解決することが出来ました。』

-----貴方のご子息がキゲンを直してくれましたので・・・


「こうして会うことが出来てよかった。今日はわざわざ来てもらって申し訳なかった。
実はまだ直接礼を言ってなかったからね。こちらに戻ってきたと聞いてほんとはすぐ会えればよかったのだが・・・
やっと礼が言える。キュヒョンの命の恩人の君に。その節は本当に世話になった。」


『いえ、職務を全うしただけです。』


「今も同じ病棟で世話になっているようだね。」


『こちらこそキュヒョン君には助けてもらってます。非常に優秀な看護師です。』

-----貴方のご子息は非常に素晴らしい恋人なんですよ。


「これからもよろしく頼むよ。」と手を差し出すキュヒョンの父親。


『いえ、とんでもございません。こちらこそ・・・』

-----貴方のご子息、大切に預からせていただきます。


ちょっと申し訳ない気がしつつも満面の笑みで握手を交わした。


「そうそう。チェ会長にこの前お会いしたが、相変わらず忙しいようだね。」

『はい、おかげ様で。忙しくしているくらいが丁度いいようでして・・・』

「今度是非食事でも・・・と伝えておいてくれるかね?」

『はい必ず。父も喜ぶと思います。』

「よろしく頼んだよ。じゃ・・・」

『えぇ、それではまたいつか・・・』

 


申し訳ないようなちょっとした後ろめたさで複雑な思いを抱えたまま
その部屋を後にしたシウォンは大きく息を一つ吐きだした。

-----彼女の父親に初めて会ったような気分だな・・・俺は合格かな?


そんなことを考えながらエレベーターに乗り込むと口元がほころんだ。

 

「あぁ~来た来た。意外に早かったな。」とヒチョル。

「よーどうだった?義理のお父さんに初めて会った気分は。」とイトゥク。


『ふたり共、人の事だと思って楽しんでるだろ・・・』


「あぁ。」

「もちろん。」

「ったく・・・」


キュヒョンの父親であるCEOが会いたがっていると第一秘書のシンドンから
連絡が来たのが3日前だった。


(・・・キュヒョンとの関係がバレた?)


と焦ってみたものの、断るすべはなくその話を受けた。

もちろんキュヒョンには話していない。

イ「義理父に会った感想は?」

シ『え・・・?あぁ。まぁ立派な人物なのは確かだろうな。俺の親父とおんなじ香りがするよ。』

イ「チョナングループのCEOだからな・・・ここの病院だって事業の一角に過ぎないんだろ?」

シ『事業レベルで言ったらうちと同様5本の指に入るからな・・・』

ヒ「そこんちの長男のキュヒョンが全く何でこんなとこで看護師やってんだか。」

イ「ウニョクもそこんとこはあんまり話してくれないからなぁ・・・」

シ『CEOはそこの所、気にしてる様子はなかったな。』

イ「で、なんの話だった?」

シ『”息子の命の恩人に礼を言いたかった”と”息子をよろしく”と・・・』

ヒ「”息子をよろしく”だと・・・?」

シ『ばっか違うよ。同じ病棟で働くスタッフとしてに決まってるだろ。』

ヒ「わかってるよ。それくらい」

とニヤケた顔でヒチョルが肘でイトゥクを押した。

 

イ「そうそう、そんな事よりキュヒョンは?」

シ『あぁ、キゲンは直ってるはずだけど・・・誠心誠意尽くしたからな。』

ヒ「お前、何ニヤケてるんだよ。気持ちわりーなーまったく」

シ『遅刻したのはまずかったけどな・・・』

イ「はぁ?こんな大事な時にお前・・・まさか、朝から・・・」

シ『え・・・あぁ・・・まぁちょっと』

ヒ「ばっ・・・お前ふざけんなよ!俺らがどんだけ・・・」

シ『うちのキュヒョンの寝起きは殺人級なんでね・・・あの顔されたら・・・
 そのままなんて無理だ。』

イ「よっく言うよ。盛のついたガキじゃあるまいし・・・」

ヒ「昨晩はさぞ・・・キュヒョン嫌がんないのかよ。お前絶対しつこい。」

シ『あぁ、大っ嫌いだって。もう二度としないって泣かれた。ふふふ…可愛いよな。』

ヒ「はぁ?いったい何したんだよ。そんな・・・」

シ『・・・・・(ニヤリ)』

 


イ「なぁ。そんなにキュヒョン・・・いいのか?」

シ『え・・・?』
ヒ「はぁ・・・?」

イ「だってシウォンがこういうのめり込み方する相手・・・今まで見たことないじゃないか。」

ヒ「あぁ、確かにな。」

イ「あっ、そうそうこいつ、昨日みんなの前でドンヘの事、カミングアウトしたからな。
 ウニョクなんてそりゃー大変だよ。目を輝かせちゃって。しつこくいろいろ聞かれて・・・」

シ『はぁ?ヒチョお前正気か?』

ヒ「いやぁ~、ちょっと口が滑って・・・っつかお前が悪い。」

シ『俺?俺か?』

イ「まぁ、キュヒョンの耳に入るのは避けられないな。
 ウニョクのやつ、ヤッテる間も朝起きてからも、ずーっとその話ばっかだったから。」

ヒ「おわぁ!確かにあいつもしこそそうだからなぁ~」

イ「おかげで、体が痛くて痛くて・・・」

ヒ「こっちもなんだか反対にものすごーく盛り上がった。」

イ「ドンヘ・・・怒ってなかったか?」

ヒ「口には出さなかったけど、態度でな・・・あの攻めはかなり怒ってた・・・
 けどそれがまた・・・(ニヤッ)」

イ「まぁ~、なんだかんだ言ってもドンヘ、強そうだからなぁ・・・」


シ『おっ前ら、こっちをおかずにすんな!!にしても・・・
  やっと機嫌が直ったのにまたかぁ・・・』

ヒ「まぁ、いつまでも隠しておけないからこの際すっきりしちゃえや。」

イ「ウニョクに質問攻めにされても俺を恨むなよ。あいつは悪気はない。」

シ『はぁ・・・どうしてこうも次から次へと・・・』



イ・ヒ「お前がそれを言うなっ!」

 

神よ・・・




頭を振りながらシウォンは小さくつぶやいた。