痴話げんか2-⑧ | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7



「だから、ダメだってば・・・」


『ヤダ。』


「ねぇ、ちょっと待ってってば・・・」


『ダメだ。』


「ちゃんとみんなに謝んなきゃ・・・」


『あぁ・・・。でもヤダ。』


「先生。みんな引いてます。」


『だから?何?』


「もぉ~・・・」

 

シウォンを連れて帰るに辺り、迷惑をかけたみんなに詫びようと
キュヒョンはみんながいるソファ-の方へ進んだが困ったことになっていた。

キュヒョンに平手打ちをされて左頬に紅い跡をつけたシウォンが
後ろから抱きついたままで離れない。
 

「先生、とにかく一回離れてくださいよ。」


『ヤダ。それに先生じゃなくて・・・ヒョン。ヒョンだろ?』


「ヒョ、ヒョン。いい加減に・・・」
キュヒョンはガッチリ羽交い絞めにされたまま大きなため息をついた。


すると力が抜けたのを見計らったかのようにシウォンはその唇を
キュヒョンの首筋に押し付けると肩口までツーと滑らした。


「ひゃっ・・・」とキュヒョンは首をすくめる。


「いきなり何するんだよ!やめろってば!」


『キュヒョナ・・・』


「とにかくやめろってば!」


渾身の力を込めて振り払おうとしたが腕力的に言ったら土台シウォンに敵うわけもなく
結局シウォンは抱きついたまま離れなかった。


ギャラリー的立場のみんなも目の前で繰り広げられるいちゃいちゃぶりを
しばらく見せつけられて最初は面白がっていたが
さすがにこのままじゃまずいんじゃないか?・・・と
暴走するシウォンを止めた方がいいかも?・・・と
みんながハラハラし始めた頃にはキュヒョンも諦めてそのままで話しはじめた。


「あの・・・お騒がせしました・・・いや、してます?」
首だけ頷くような形でピョコンと下げた。


「いやいや、とにかく収まるとこに納まってくれれば・・・」
うんうん。とみんなも首を振った。


「っつか、おいシウォン。お前何やってんだよ。」


『何って、何が?』


「何がって、キュヒョンが困ってるじゃないか!
そんな大きな図体してホールドしてちゃキュヒョンが大変だろ?」


『いや、ホントはこいつも喜んでる。』
シウォンはキュヒョンの耳元で、「ね・・・」と付け加え頬に唇を寄せた。


「はぁ?お前何言ってんだ・・・よ・・・って、え?キュヒョン?」


「ち、違うだろ!」と言ってみたもののキュヒョンの顔がみるみる赤くなっていき
さっきからは考えられない色香を放ち始めた。


シウォンは声には出さないが『な。』とジャスチャーし満足げな笑みを浮かべ
みんなを一瞥しキュヒョンの髪に顔を埋め『キュヒョナ~』と満足げに一層強く抱きしめた。


誰もがもう勝手にしてくれ・・・と呆れたところで

 

「お前ら、ウザい!とっとと帰れ!」とヒチョルの大きな声が響き渡った。

 


 


『まだ怒ってるの?』


ヒチョルが「とっとと帰れ!」と言ってくれたおかげで
騒動の元凶だった自分たちはその場から離れることができ、
家へと車を走らせる中、助手席のキュヒョンの髪を撫でながらシウォンが聞いてきた。


「怒ってない・・・」とキュヒョンは消え入りそうな声で答えた。


シウォンの手が頬を撫でながら下りてきてキュヒョンの手にその指を絡ませた。

 

「先生・・・」


『ヒョン。ヒョンで・・・』


「あ・・・えっと・・・ヒョン・・・シウォニヒョンこそ怒ってる?」


『あぁ、ものすごーく怒ってる。』


「え・・・?」


『キュヒョンに拗ねられて、拒否されて、殴られて・・・』


「え・・・だってヒョンが・・・」


『何であんな馬鹿なヤキモチなんて焼く必要があるんだろうって。』


「だって・・・すっごくデレっとした顔しちゃって、嬉しそうな顔しちゃって・・・」


『それとキュヒョナに対しての気持ちが違う事くらい何でわかんないんだ!ってガッカリした。』


「いや・・わかってないわけじゃ。わかってないわけじゃないけど、だって・・・」


『いや、キュヒョナが悪いわけじゃない。それにたまにヤキモチ焼いてもらえるのはうれしいし。
でも・・・』


「でも・・・?」


『まだまだ俺の愛が足りないのか。って、そうなのか!って気が付いた。』


「・・・はぁ?」


『俺の愛し方がまだまだ足りないからキュヒョナが不安になっちゃったんだなって猛烈に反省して自分に怒ってるんだ。
俺がもっともっと、どれだけキュヒョナの事を思ってるのか教えてやればもうキュヒョナを悲しませなくて済むだろ?』


「・・・いや、ヒョン・・・それ、ちょっとちが・・・」


『だから今日はこれからたーっぷり時間をかけてキュヒョナにそれを教えてあげばいいんだなって・・・』


「教えるって・・・えっとそれって・・・いや、教えてもらわなくても、もう十分・・・」


『いや、ダメだ。それじゃ俺の気がすまない。
キュヒョンがもう二度とあんな思いしないようよーく教えないと・・・』


「あ、あの、ヒョンそれって・・・」


『ん?どうした?』


「ううん、なんでもない・・・」


『大丈夫。すべて任せて・・・』


「え・・・っと、いや、大丈夫じゃ・・・えっ?あれ・・・?」


『キュヒョナ・・・なんてかわいいんだ。愛してるよ。』

 

そう言うとシウォンはつないだ手を持ち上げキュヒョンの手の甲に
優しくキスをした。

 

だんだんと車のスピードが落ち路肩に停車した。


俯いていた顔を上げ「どうしたの?」と聞こうとした時、後頭部を掴まれ引き寄せられて
シウォンの唇にその言葉はかき消された。


無防備なところへいきなりシウォンから与えられたキスは抗うことなどできないキスだった。

キュヒョンが思わずシウォンにしがみつこうとした瞬間、いきなり突き放された。


「ヤダ・・・もっと・・・」と思わず声が出てしまって慌てて口を押えたキュヒョンを横目で見ながら


「続きはうちに帰ってからだよ・・・」


と、エクボを見せたシウォンが涼やかに笑い、静かに車をスタートさせた。