「ふふ・・・」
キュヒョンはウニョクから送られてきたカフェでの写メを見ながら思わず微笑んだ。
『おい、何ニヤケ照るんだよ。彼女からのメールか?」』
そう言って友人が携帯を覗き込んだ。
『なんだ。つまんないの・・・男じゃないか。』
「あぁ。職場の人たちだよ。3人で遊んでるらしいんだ。」
『ふーん。男同士でそんなの送って気持ち悪ぃ~』
そう言って同級生がみんなのところへ戻って行った。
『先生がいじけちゃって大変だよ。ちゃんと連絡入れてやってくれよ!』
ウニョクからのそうメッセージが添えられてた。
『俺に会いたくない?』
『顔が見たくない?』
『今何してる?』
『明日は帰ってくる?』
『ちゃんと食べたか?』
『枕変わって大丈夫か?『』
『ちゃんと寝られるか?』
『寒くないか?』
『さみしくない?』
『風邪ひかないように』
『暖かくして』
『ゆっくり休んで』
『サランヘ・・・・キュヒョン』
シウォンから送られてきているメール。
そのメールに一回も返信してなかったっが
ここまで来ると、なんだか恋しくなるもので、
キュヒョンは何度も読み返していた。
全くあの人ときたら・・・
『おーい!部屋割りするぞぉ~。キュヒョン来いよ!』
そう呼ぶ声がして、キュヒョンもみんなのところへ戻っていった。
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「ただいまぁ~・・・って言っても誰もいないか・・・」
シウォンは大きなため息をひとつつきながら居間のソファーに倒れこんだ。
携帯を手に取り画面を見てみたが着信もメールも新着を知らせるマークは出ていなかった。
(なんだよ。返事もできないほど忙しいってのか?)
『おやすみ。いい夢みるように・・・』
最後のメールと決めて送信した。
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最初は猫が滑り込んできたイメージだった。
浅い眠りの中で自分の懐に猫が滑り込んできたとそう思った。
まどろみの中で夢か現実なのかわからない。
が、すぐ違うとさめきらぬ頭ではなく五感で感じた。
思わずその猫を抱き寄せた。
その猫は自分の手の中にすっぽり収まり冷たい手足が自分の体に絡みついくるのを感じた。
「ただいま・・・」
その猫がそう言ってのど元に唇を寄せてきた。
「・・・どうし・・・」
「しー・・・話は明日・・・このまま休みましょう・・・」
その猫はそう言って背を向け、懐に身を預けた。
その心地よいぬくもりがうれしかった。
「あぁ・・・おやすみ・・・」
そのまま、愛しい猫を胸に抱き髪に口づけし、
シウォンはまた眠りに落ちて行った。
