ジレンマ -12- | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

ウォンキュ☆ひたすら妄想~

superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7

「あの、俺・・・」と声をかけようとした瞬間
「キュヒョン~。俺が襲っちゃうぞー!!」と言ってヒチョルにいきなり押し倒された。
「え・・・?」バランスを崩したキュヒョンはあっけなく組み敷かれていた。
「先生、ちょっ・・・」と言おうとした瞬間、ヒチョルにその唇を塞がれた。

「バキッ!!」

鈍い音が座敷に響いた。

軽くパニックを起こしているキュヒョンが慌てて身を起こすと
仁王立ちのシウォンの足元に顔を押えたヒチョルが倒れていた。
そして、シウォンは無言でキュヒョンの手を取りその座敷から連れ出した。

「先生・・・ちょっ・・何・・・?」 

「黙れ!」

「せ、先生…ヒチョル先生が・・・」

「黙れ!」

靴を履く間もなく抱えたまま店の外に出た。

そのままシウォンの車の助手席に乗せられ、
車はスピンホールしてタイヤを空回りさせながら急発進した。
ハンドルを握るシウォンの手に力が入ってるのがよくわかる。

シウォンが怒っているようだが、何を怒っているのかがキュヒョンにはわからない。

「せ、先生・・・どこに行くんですか?」

キュヒョンは声をかけた。シウォンは答えない。

「なんで怒ってるんですか?」

やはりシウォンは答えない。

「俺、何かしましたか?何で怒ってるんですか?」

「・・・黙れ。」

「だって、先生怒ってるし・・・なんで怒ってるんですか?」

「黙れと言ってるだろ!」

そう言って急ブレーキをかけ車を止め、
キュヒョンの頭を引き寄せ荒々しくキスをした。
キュヒョンはその体を押しかえそうとしたがびくともしない。

「・・・ん・・・あぁ・・・」

その激しいキスにキュヒョンは気が遠くなった。
不意にシウォンが体を放し、

「ジーザス・・・」とつぶやいた。

キュヒョンは急に宙に放り出された気分で、訳がわからず戸惑うばかりだった。



「イッテ・・・」
殴られた顔を押えながらヒチョウルはそういった。

「大丈夫か?」
「大丈夫なわけないだろ?あいつマジで殴りやがった。」
「ごくろうさん。損な役回り。」ドンヘが恋人の労をねぎらった。
今日のヒチョルのキュヒョンへの態度はあの2人の為を思っての行為だった


「あのねんね相手じゃ、さすがのシウォンもどう扱っていいか煮詰まってたからな・・・」
 「これだけお膳立てしてやったんだから後はもうシウォン次第だ。」
「おい、ウニョク。この貸しは大きいぞ!」ヒチョルがウニョクにニヤリと笑った。」
「あっ、は、はい・・・」
「ヒチョル、俺のヒョクをあんまりいじめないでくれよな。」
「そう だよヒチョル。ほら。」そう言ってドンヘは笑いながら
殴られてた傷にそっとくちづけた。
ヒチョルがそれにこたえるように熱くキスを返した。

「おいおい、そこまでにしてくれよ。ヒョクには目の毒だ。」

ウニョクは目の前の出来事に目を大きく見開き口が開いたままだった。
「お前たちも遠慮なくやってくれ。」
「ヒョン、またそんなこと言って・・・」ドンへがクスクス笑った。
「だめだ。もう我慢できない。帰えろう。」
そういってヒチョルはドンヘの手を取り、帰っていった。

「全くあいつらどうしようもないなぁ。じゃ、俺たちも帰るか。」
そう言ってウニョクを見るとまだ固まっていた。
「ヒョク、大丈夫か?」イトゥが聞くとウニョクは。
「俺、あんなの初めて・・・」と首をゆっくりと左右に振った。
そんなウニョクを微笑みながら愛おしそうに見つめた。




「先生、そんなに俺の事嫌なの・・・?」シウォンは答えない。
「そうなら早く言ってよ。俺もう苦しくて苦しくて・・・」
「俺、多分、先生の事好きなんです。」
「だからこんなに苦しいんだと思うんです。」
「でも俺、男だから・・・そんなこと言っちゃダメだと思うから・・・」
「だから嫌いなら嫌いだって言ってください。もう俺・・・」
そう言ってキュヒョンは言葉を飲み込んだ。
車内に沈黙が流れた・・・

「いつ俺がお前を嫌いだって言った。」

ようやくシウォンが言葉を発した。
「え・・・?だっていつも怒ってるし、いつも俺を避けてたし。」

「俺がお前にキスしたりしたの、あれ、どうしてだと思う?」
「え?あれはその、弟を気遣う兄のような・・・」
「じゃぁ、今日、ヒチョルを殴ったのはどうしてだと思う?」
「え・・・?う~ん・・・」

ウォンは「はぁ。」と大きなため息を一つついて

「お前が好きだからに決まってるだろ!」

そう天を仰ぎながら叫んだ。


キュヒョンは最初驚いた顔をした。
そして今のシウォンの言葉が信じられないというように
ポカーンとした顔をしてシウォンを見つめた。

「お前、天然にも程があるぞ。本当にわからなかったのか?」

キュヒョンはうんうんと頷いた。

「ばかだなぁ。一人でそんなに悩んで・・・」

シウォンはキュヒョンの頭を撫でた。
キュヒョンの目から涙が溢れた。 

「おい、なんで泣くんだよ。」

しゃべろうとするとますます涙がこぼれて止まらなくなった。
しゃくりあげて泣くキュヒョン。
その姿にシウォンは

「あぁ~、お前それ反則。」

そう言って今度は優しくくちづけた。