ウニョクとの半ば徹夜でのゲーム対戦は大勝に終わり、眠いながらも大満足なギュ。
キ「さぁ~、今日もがんばりますかね~」とつぶやきながらナースステーションへ。
が、ナゼかいつもと雰囲気が違う。
いつも厳しく指導?してくれる師長でさえ、朝からなんだか機嫌がいい。
キ「・・・こわっ」
ルーチンの仕事をこなすギュ。点滴や注射の確認を行っていると、
ウ「あっ、ヒチョル先生とイトゥク先生!お疲れさまです!どうしたんですか?」
とウニョクの声が響く。
全くあいつ、なんであんなに元気なんだ?苦笑いするギュ。
「よ~調子はどうだ?俺たちのマンネキュヒョンくん。」
振り向くギュ。美容・形成外科のヒチョルと脳外科のイトゥクがこちらに向ってくる。
この病院での2人の人気はそれはものすごいもので、医者としての腕はもちろんの事、
ルックスもその人気を不動の物にしている。
ヒチョルは「レラ様」と自らを呼び、
イトゥクは「少女達の大統領」と呼ばれている。
キ「その呼び方やめてくださいって言ってますよね。」微笑む2人。
キ「うちの病棟に何か御用ですか?ヒマなんですか?」というギュに
ヒチョルはいつものようにその手をギュの頭にのばし、
「相変わらず手厳しいなぁ」と頭を撫でる。
キ「だっ・・・やめてくださいってば!」と手を払いのける。
手を払いのけられてもヒチョルとイトゥクは楽しそうにギュをからかい倒す。
そんな3人の姿を遠くから見つめるシウォン。
ギュは2人のヒョンにため息をつきながら作業を続けていたが、
不意にある香りに気を取られる。
「あれ?この匂い・・・」と、ふたりがギュ越しに誰かに声を掛けた。
イ「よー!!いたなぁ」
ヒ「おー、いたいた。にしてもお前、相変わらずいい男だなぁ~」
振り返るとそこには見たことのない人が立っていた。
一瞬目を奪われるギュ。眼があった。
その人は目をそらすことなくギュの目を見つめる。
一瞬の出来事だったが、確かに見つめられた。
シウォンが初日出勤した日、ギュは夜勤明けでいなかったので、
シウォンをまだ知らなかった。
もともと興味もなかったし。
ヒチョル・イトゥク・シウォンは学生時代からの同期だったらしいと
ウニョクが教えてくれた。
その3人が醸し出すオーラは確かにハンパなく、
みんなが夢中なのもわからなくもない。
ウ「イトゥク先生なんて、シウォン先生がいたから
心外からの脳外にシフトチェンジしたらしいくらいらしいぜ。」
キ「ふーん・・・だから?」
ウ「あのさぁ、お前なんでそんなクールなんだよ。
もっとこう、興味湧かないのか?あの3人が絡んでるんだぞ?」
ウニョクは笑いながら呆れていた。
キ「女じゃあるまいし・・・」
ギュは笑いながら答えたが、
横目で3人の姿を追っていた。
まだ思い出せないシウォンのあの香り。
それがどうしてなのか気になって戸惑う。
キュヒョンの視線に気づき、ヒチョルが投げキッスをする。
それを見ているナースたちがざわつく。
そしてシウォンの視線。
キュヒョンは居心地の悪さを感じていた。