ジレンマ -4- | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

ウォンキュ☆ひたすら妄想~

superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7

『Dr.Siwon ドクヘリ乗務により不在』病棟のホワイトボードにそう書かれていた。
どんな顔して会えばいいのかとロッカーで有に30分迷っていたのに、
意を決して来てみればこんなことになっていた。

「なんだよ。こんなの聞いてないよ・・・ふーん。1週間なんだ・・・」

「よー、キュヒョン。もう大丈夫なのか?」

ウニョクが駆け寄ってきた。

「あぁ、大丈夫!心配かけてごめん。」

キュヒョンはガッツポーズをして見せた。

「あれ~、シウォン先生、へりかぁ~。」

「・・・ん・・・あぁ・・・」

「昨日何にも言ってなかったなぁ~お前聞いてた?」

「・・・聞いてない。」

「へぇ~お前にも言ってなかったんだ。まぁ、昨日はそれどころじゃなかったからな。」

「悪かったね。」

そう、どうせそんなもんなんだ。
俺に言う必要なんか確かにないもんな。
そう思ったらなんだか悔しくて思わずウニョクにヘッドロックを掛けた。

病棟はいつになくバタつき、忙しさでシウォンのことを思い出す暇もないほどだった。

「おーいキュヒョン!師長さんが、これ、ERに行ってシウォン先生に届けてくれって。」

夜勤担当と申し送りをしているとウニョクがネームプレートとサングラスを持ってやってきた。

「え?俺が?」と受け取ったはいいが、なんで俺なんだよ・・・と思わず愚痴が出た。
できればシウォンに会いたくなかった。
そんなキュヒョンの気持ちを知ってか知らずか
「まぁ、まぁ、まぁ」と言って背中を押しながらウニョクは
キュヒョンをナーステーションから押し出した。

重い足取りでERへ向かうキュヒョン。
ひとつ、大きなため息をついた。
ERには人が溢れていた。
スタッフ達も忙しく動き回っている。
ここは24時間ノンストップだ。

「あれ?キュヒョンじゃないか。どうした?」

と声を掛けてきたのはドンヘだった。
会うのはあの日以来でちょっと照れた。

「あっ、どうも・・・あの・・・
シウォン先生に届けるように言われたんですけど・・・どこにいるかわかりますか?」

「あぁ、シウォン?さっきあっちにいたけど・・・
たぶんフライトパイロットのユノと一緒にいると思うよ。」

ドンヘ先生はとびっきりの笑顔で教えてくれた。

ドンへの笑顔がヒチョルのイメージと重なった。
ヒチョル先生はドンへ先生のこの笑顔に癒されてるんだろうな。
そうだ、ヒチョル先生に昨日のお礼・・・

「あの、ドンへ先生。昨日のお礼、伝えてもらえませんか?」

とお願いをした。

「あぁ、伝えておくよ。」

とまたドンへが微笑んだ。

ERを奥へ進んでいくと、通路の先にパイロットのユノさんと一緒のシウォンを見つけた。
フライトスーツに身を包んだその姿は、遠くから見てもわかるくらいに肩から胸の筋肉とか、
首筋から肩にかけてのラインとか、悔しいけど素敵だ。

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しばらく見とれていると、シウォンが急にこちらを向いた。
目があった。キュヒョンは心臓の鼓動が早くなるのを深呼吸でごまかした。

「おー、キュヒョン!持ってきてくれたか?」

師長から預かったものを手渡した。

「ありがとう。助かったよ。」

と笑顔を見せた。
慌てて咳払いをした。

(なんだよ、へらへらしちゃって。俺には何もいってくれなかったくせに。)
無性に腹がたって「いいえ。」とつっけんどな答えた。
「やぁ、キュヒョン君、久しぶりだね。」ユノさんに声を掛けられた。
「本当に久しぶりですね。相変わらずかっこいいですね。」
ととびっきりの笑顔で答えた。