83小説~First Love~
~ヒチョルサイド~
なんだ!?
俺、今ジョンスにキスされてる!?
驚いて、咄嗟にジョンスを突き飛ばしていた。
「おまっ、 何なんだよ!?」
俺は、自分の口元を手で抑えながら大声を上げた。
「ヒチョラ、・・・信じられないよ。 すごく嬉しい」
ジョンスが笑顔で、瞳に涙を浮かべながら言った。
「俺も、ヒチョラのことがとても大切だよ。 ・・・好きなんだ」
嘘だろ・・・。
俺はこれ以上ないくらい大きく眼を見開いて、呆然とする。
そんな俺の両手を取り、ジョンスは俺の手の甲にキスをした。
「ヒチョラ、 おいで」
呆然とし続けている俺は、再びジョンスに引き寄せられて抱きしめられた。
「ヒチョラ、ヒチョラ・・・」
震える声で俺の名前を呼んで、強く抱きしめてくれるジョンスは泣いているようだった。
信じられないのは、俺の方だ・・・。
こんなこと、本当にあっていいのか?
ジョンスも俺のこと?
「・・・いつから?」
「え?」
「ジョンスはいつから・・・」
ジョンスに抱きしめられながら、聞いてみる。
「ヒチョラのこと、いつから好きか?
・・・いつからだろう? はっきり意識したのは、ヒチョラが公益にいった頃かな」
「ヒチョラは、デビューの頃から俺のこと好きになってくれてたの?」
ジョンスは身体を離して、涙で濡れている瞳で俺を覗き込んで言った。
恥ずかしくなって、俺は俯いて頷く。
「顔上げて」
ジョンスに、顎をクイっと上げさせられた。
眼を合わすことが出来ずに、逸らしていると
「こっちを見て。 ヒチョラのきれいな瞳が好きなんだ」
う~~~、なんてクサいセリフを吐く奴だ・・・。
そうだ、こいつはパク・パラムと言われていたことがあった。
俺がチラッとジョンスを見ると、直ぐにジョンスの柔らかな唇が近づいてきてキスをされた。
口腔の中まで侵される深いキスで、息が出来ず苦しくなる。
ようやく長いキスから解放されて、俺は肩で息をする。
ジョンスはもう一度手のひらで俺の両手を包み込んで、自分の額にあてながら祈るように言った。
「ヒチョラ、 もう二度と俺から離れるなんて言わないで。
ずっと傍にいて欲しい」
「・・・俺、ジョンスの傍にいていいのかな?」
「傍にいてくれ・・・。 お願いだから。
ただ、ヒチョラがいてくれさえすれば・・・」
「俺は幸せだよ」
またジョンスの胸の中に抱き込まれながらそう言われて、
胸がいっぱいになった。
考えてみると・・・、ジョンスは俺の初恋の相手だと気付く。
初恋は実らないって聞くけど・・・。
届かないと諦めていた想いが叶うなんて、まだ信じられないけど・・・。
俺は、ジョンスの背中に腕を回してみた。
Fin
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最後までもし読んで下さった方がいたら、本当にありがとうございます。
信じられないことに、いいね!をつけて下さる方もいて、
何人かでも読んでくれる人がいるなら、また書きたいと思えてとても嬉しいです。
初めて書いた小説なので、色々と読みづらい点があったかと思います(^^;
何とか、書ききれて良かったです。
待ってる人はいないと思いますが、第二弾のお話も考えているので・・・。
あ~、本当に83の二人がとても好きです。
サジンおかりしました