部屋で作業を終えてふと携帯電話を見ると、メッセージが届いていて内容を見て俺は貴重品を持って飛び出した。

タクシーに乗って向かうのは病院の裏口。

料金を支払って足早に中に入り、奥へと入っていくとマネージャーの姿があって俺は駆け寄った。

『...キュヒョンは??』

「今、手当てをしてもらってる。」

『...そっか。』

「...キュヒョン、お前へのプレゼントを大事に守ってたらしい。」

マネージャーの言葉に胸を締め付けられつつ視線を向けると扉が開き、キュヒョンが出てきた。

『あ、兄さん。』

『...。』

「会計を済ませてくる。」

そう言ってマネージャーが歩き出し、俺はキュヒョンを見つめた。

それからマネージャーの車で俺の家に送ってもらい、キュヒョンの手を握った。

『...兄さん??』

『来い。』

そう言うとキュヒョンは微笑んで一緒に降りた。

家の中に入ってソファーに座り、俺はキュヒョンを見つめた。

『心配かけてごめんなさい。でも、かすり傷だから大丈夫です。』

『...。』

『そうだ。これをジョンウン兄さんに。』

そう言われた瞬間、俺はキュヒョンを抱きしめた。

『...ジョンウン兄さん??』

『...このバカ。』

『...。』

『プレゼントより自分を守れ。』

『...兄さん。』

『...お前の方が大切なんだから。お前が居なきゃ、』

そう言うとキュヒョンが背中に腕を回してぎゅっと抱きしめてくれた。

『...ごめんなさい。』

『...。』

『...悲しませたくなかったのに。』

そう言われて俺は更にぎゅっと抱きしめた。

それからキュヒョンが守ってくれたプレゼントを開封して、二人でケーキを食べた。

一つのベッドに一緒に入り、向かい合っているとキュヒョンが俺の鼻にキスをしてきた。

『まだ、言ってませんでした。』

『...。』

『誕生日おめでとうございます。』

『...ありがとう。』

『愛してます、心から。』

そう言われて俺はキュヒョンに抱きついた。

『...おやすみ。』

『おやすみなさい。』

そう言ってあやすように背中をポンポンと叩かれて、俺は目を閉じた。




END