― 이젠 안녕 그대 따스했던 사람아
( 今はさようなら 君よ あたたかかった人よ )
이젠 안녕 그대 소중한 내 사람아
( 今はさようなら 君よ 大切な人よ )
같이 듣던 우리 사랑 노래가
( 一緒に聞いた僕たちの愛の歌が )
조금씩 잊혀지겠지 우리
( 少しずつ忘れられるだろう )
이별했으니
( 別れたから )
仕事の合間に新しく立ち上げようと試行錯誤を繰り返している建物に入ると、床に人が座っていて目の前に駆け寄って慌てて上着を脱いで体を包んだ。
腕を摩ると視線が向けられ、頬に手を伸ばした。
『...シウォン。』
『どうしてここに??』
『退院した。』
『じゃあ家に帰らなきゃ。』
そう言って立ち上がろうとすると、手を掴まれた。
『...誰にも知らせるな。』
『ヒチョルさん。』
『...今はここに居させてくれ。』
そう言われて俺は少しの間ヒチョルさんをじっと見つめた後、息を深く吐いた。
『...少しだけですからね。』
そう言って俺は隣に腰を下ろした。
『...それで。何を考えてるんですか??』
『...何も。』
『ウソ。』
そう言うとヒチョルさんは先程と同様に壁に背を預けた。
『...なぁ、シウォン。俺はどうしたらいい??』
『...。』
『...どうしたら、ジョンウンとキュヒョンに二人の世界を優先させられるんだ??』
『...ヒチョルさん。』
『...俺が消えたら、そうなるか??』
そう言われて俺はヒチョルさんの手を握った。
『...あなたが消えたら、その幸せは崩れます。』
『...。』
『...あの二人が最も恐れていることだって、まだ分からないんですか??』
『...。』
『...二度目はありませんよ??』
そう言うとヒチョルさんは俺の肩に頭を寄せてきた。
『...苦しい。』
『...。』
『...ツラい。』
『...。』
『...もっと、してやりたいのに。』
そう言われて俺は腕を肩へと回し、そのまま引き寄せた。
『...やりましょう。』
『...。』
『...あなたの願いは僕が叶えます。』
『...シウォン。』
『...あなたが守りたいものを僕も一緒に守ります。』
『...。』
『...ね??』
そう言うとヒチョルさんは困ったように笑い、こちらに身を預けてくれた。
それから少ししてヒチョルさんを車に乗せ、着いたマンションの家の中まで送り届け眠るまで側を離れずに寄り添った。
寝室からリビングに向かうとキュヒョンがこちらを見ていて、俺は近づいた。
『キュヒョン。』
『...ありがとうございます。』
そう言ってキュヒョンは頭を下げてきた。
『...ジョンウンさんは??』
『今日はリョウクと作業をすると。ヒチョルさんに手料理を食べてもらうと張り切ってます。』
『...そうか。』
そう言って俺はキュヒョンの隣に座った。
『...シウォンさん。』
『ん??』
『...僕に何が出来ますか??』
『...。』
『...ヒチョルさんの為に、他に出来ることはないんですか??』
そう言われて俺はキュヒョンの手を握った。
『...幸せを見せてやれ。』
『...。』
『...ヒチョルさんはキュヒョンの幸せが見たいんだ。』
『...。』
『...かつては本気で愛した人だから。』
『...っ..。』
『それがヒチョルさんの願いだから、しょうがないよな。』
そう言うとキュヒョンの瞳が揺れた。
『キュヒョン。ヒチョルさんの一番の理解者になってやれ。』
『...。』
『ヒチョルさんを守り、支えてやれ。』
『...。』
『ヒチョルさんの幸せの為に。な??』
そう言うとキュヒョンは小さく頷いてくれた。
それを見て俺は立ち上がり、キュヒョンの髪を撫でた。
『ヒチョルさんのこと、よろしくな。』
そう言って俺は背を向けて、家を出た。