むかーしむかし、あるところに、スーパー国がありましたとさ。

その世界を作ったのはハン様で、彼は偉大なる英知の神として

祭られておりましたとさ。そして、スーパー国を統治し、

素晴らしい国へと導いたのが、スーパー国王、シウォンでした。


彼は大変顔の濃く、まだそう年もいっていないのに

貫禄のありすぎる王様で、神への信仰を忘れず、

見かけによらずこれまた意外と筋肉マンで、優しくて、

しぐさがいちいちでかすぎるゆえに、何年も女王様候補が

おりませんでした。ですが、苦節うん年、やっと女王候補に、

下町の帽子屋の娘が上がったのです。あまりに嬉しくて、

シウォン王様はうはうはと神ハン様に感謝し、祈りをささげ、

本物の馬に乗ってその帽子屋の娘のところまで行きました。

笑えますね、馬が馬に乗るなんて。ぷすすっ。


さて、この帽子屋の娘というのが、これまた美少女なわけでして。

彼女の名前はキュヒョン。「ぎゅ」という愛称で親しまれている、

下町の娘にしてはまりにかわいすぎ、そしてまたあまりに

不敵な笑みを浮かべるのが得意な子なのでした。


彼女はいつものように注文されていた手作りの帽子を縫い上げ、

ふぅ、とため息とつき、おでこにたまった汗を拭きました。

「はぁ~あ、今日も疲れたわ…」

と、突然ドアがバーンっと、音を立てて開けられました。

そこに立っていたのは、かぼちゃを片手に、

そしておたまを片手に持った、義理母、ソンミンでした。

「あら、お義母さま…」

とぎゅが口を開くと、とたんにソンミンは金切り声を出しました。

「ちょっとあんた、んなぁーにまだ帽子の仕事してんのよ!!!

私が言った通り、きちんと廊下に散らばった豆の収集も

したんでしょうね!!」


ぎゅが涙目になりながら、すいませんすいません、

と何度も繰り返して廊下に出て行こうとしました。

すると、


「ちょっと待った!」


と、ヴァッキンガム宮殿風の服装の兵士が立っていました。

なんと、彼は下町の娘たち、そして青年たちにもその名を轟かせる

世紀末の女たらし、ドンへだったのです!


「まぁ!ドンへさん…どうしてここへ?」

ぎゅは驚いてドンへを見つめました。そう、ぎゅももちろん

ドンへの存在を知っていましたが、話したことは

一度もなかったのです。


「お嬢さん、

王様の名により、このドンへ、ただいま参上いたしました」ドンへがかっこよくうやうやしく頭を下げると、義母ソンミンはきーっ!と金切り声をあげて、

ドンへをおたまで叩きまくります。


「おんどれ、どの面下げてこの家に入ってきたんだい!!!

青二才が!!」ドンへは笑顔で義母ソンミンから

おたまを取り上げると、頬に手をあて、ぐっと顔を近づけました。


「おぉ美しき団地妻…いや、マダム…。

この国王特別贔屓兵士ドンへ、顔の濃い国王シウォン様の命により、

美しき下町のマドンナ、キュヒョン様を王宮へお招きしたくまいりました所存でございまする」世間的にはイケメン・みんなの彼氏など、やんややんやされている若者ドンへの魅力に、さすがの義母のソンミンも頬を赤らめ、いやん、と体をくねらせました。「顔の濃い国王様のご命令なら…しかたありませんわ」といい、キュヒョンをドンへにぽーんってしました。ドンへはキュヒョンをしっかりと抱きとめ、義母ソンミンに深く頭を下げました。「ありがとうございます、マダム。また後ほど使いを来させますゆえ、どうぞお元気で…」ドンへは

うやうやしく頭を下げて、キュヒョンを馬に乗せ、そしてその後ろに自分も乗り、馬をはいやーってしました。どんどん遠ざかっていく義母に、キュヒョンは小さく手を振りました。いじらしい子です。たとえどんな仕打ちをされても、やっぱり義母なことに代わりはないのでした。とか言って、キュヒョンのことです、心の中ではどう思っているのかわかりかねますが。さて、王宮までの道のり、女たらしドンへが、たとえこれから顔の濃い国王シウォンのお嫁さんになろうともお構いなしに、かわいい下町の娘キュヒョンを口説きにかかります。「ねぇキュヒョン様…もし僕が国王だったら…いや、隣国の王子であったら…

今このままあなたを僕の胸に抱いて、遠い遠い場所へ連れ去ることができるのに…」自分を見つめるドンへの顔を、キュヒョンはじっと見つめました。そして、すぐにふっと笑いました。「素敵な兵士ドンへさん、あなたがそうやって甘いマスクで下町の女の子たちを口説いているの、いつも拝見してましたわ。まぁ、私は一回もあなたにトキめいたことなんてないんですけどね」お、出ました。ブラックキュヒョンちゃんです。そう、下町で有名な美少女は、裏の顔を持ち合わせていたのです。「まいったなぁ…。まぁいいです。あ、このことを

国王様に言うのだけはやめてくださいね??神聖な神の申し子、その中でも神の声が届きやすいとされる処女たちはシスターであり~とかなんとか言いだしますから」ドンへの声に、キュヒョンはふっと笑った。「国王様の信仰ぶりはよく耳にしておりますわ。大丈夫です、内緒にしておきます」キュヒョンの言葉に、ドンへは笑顔で答えた。「それはありがたい。さ、もうすぐ着きますよ、お姫様☆」そして馬は王宮へと入っていきました。大きなラッパが鳴り響く広間に、たくさんのメイドたちに着飾られたキュヒョンは案内されました。ふと広間の脇に並んでいる兵士たちに目をやると、国王に一番近い場所に、ドンへが

立っていました。そして目の前には、すんごい椅子にハリウッドスターっていうかまぁ定番な感じで座っている顔の濃い国王、シウォン様が座っていました。キュヒョンはとりあえずドレスのすそをくいってやってお辞儀しました。キュヒョンはそのままもう少し王様に近づいて、膝まづきました。「あぁ、君がそんなへりくだる必要はない。どうぞ、椅子に座って」王様はすぐに召使いに椅子を持ってこさせ、そこにキュヒョンを座らせました。「やぁ、よく来てくれたね。君を心から歓迎したい。スーパー国国王、シウォンだ」キュヒョンはまたお辞儀して、「初めてお目にかかります、下町の帽子屋の娘、キュヒョンです」






途中でめんどくさくなったので改行とかやめました。www

あと気分で恋字フォントで書いてたので読みにくいですね、すいません(´・ω・`)



これ、今日の停電計画実施中にも続きを書く予定なので、

楽しみに出来る方は楽しみにしてください^^www