この日記は「原発」と「食」どちらのテーマを選んだらよいのか悩みましたが、「食」としました。

現在、わが家では葉野菜を買っていません。自分の家の畑にある葉物も食べていません。

風に乗った放射性物質は四国にもやって来ました。土の上で計測すると普段の3倍程度の放射線量が確認されたということを聞いています。もちろん徳島県も計測はしているのですが、おそらく数メートルから十数メートルほどの上空で行っているのでしょう。文科省のHPでデータを見ると、普段とまったく変わりないように表示されているので。

水からも放射性物質は検出されていないことになっていますが、どこの水源を測ってそう言っているのかが定かではなく、安全ではないのに「安全」という嘘を繰り返す政府をとうてい信用することはできず、よって文科省の発表するデータもどこまで信じてよいのかはわからないと私は考えています。

ドイツは4月早々に、日本政府への提言を行いました。その中には「日本に居住する人は、葉野菜、サラダ菜、山菜などの摂取を断念することをお勧めします」と書かれています。

田中優さんによれば、ドイツの調べではチェルノブイリ事故の後、たったの0.09マイクロシーベルトの放射線量であっても、子どもの白血病が2倍に増えたということがわかっているそうです。

白血病はストロンチウムの蓄積によるものではないかと言われていますが、もっと怖いのが甲状腺を攻撃するヨウ素であることは多くの人が何らかの媒体から情報を得ていることと思います。

しかもこのヨウ素、自然界には放射性物質として存在することがなく、たいへん貴重な元素であるものですから、とくに成長期にある子どもなどは即座に体内に取り込み、甲状腺に蓄積し、その98%を再利用する(つまりは体外に排出しない)ということです。

ヨウ素は青い葉っぱにも多く取り込まれるので、ニュースで話題になっているホウレン草だけではなく、小松菜もレタスも山菜の葉っぱも危険なわけです。「青菜を食べないほうがいい」というドイツの提言はもっともなことだと私は受け取りました。

もちろん、心配するほどの放射性物質は取り込まれていないのかもしれません(洗えば大丈夫という時期はもうとうに過ぎていると思いますが)。でも、入っているかもしれないのです。それならば、本当に安全なのかどうかがわかるまでの間は、乾燥野菜や青汁(ドイツは缶詰や瓶詰を勧めてくれていましたが、日本では缶詰や瓶詰の野菜というのはあまりないですよね。つまりは放射能汚染以前に作られた保存食という意味なのでこれでよいと思います)を代用品として食べたらよいのではないかと私は考えているのです。

わが家の食材庫には乾燥小松菜と乾燥大根葉、青汁をストックしてあります。ほかには、アメリカの輸入オーガニックですが、レッドクローバー、アルファルファ、マスタードシードなどを買ってあったので、これらを発芽させてスプラウト食もしています。

緑色の芽も出ますし、発芽食品には強いエネルギーがあり、なおかつ発芽することによって種としての頑固な性質を失っているので、お腹の中でしつこく居残ることがなく、消化吸収がよいのです。

水は水道水を浄水器に通したものに、備長炭とゼオライトの石を入れてタンクに詰めたものを使っています。これについても効果をハッキリと確認できているわけではないのですが、経験と直感でとりあえず安心できています。(純水を作るRO逆浸透浄水器などは放射性物質を除去はしてくれるのですが、同時にミネラルなど水に含まれていてほしい自然な物質まで除去してしまい、結果としてたいへん不自然な水になってしまうことが気になるのです。水分を補給するというだけであれば用を足してくれるのでしょうが)

もちろん海藻も食べています。ワカメ、昆布、寒天、海苔などが主なところです。



わが家のメニューの一例を紹介すると、

・発芽玄米ご飯(水につけて冷蔵庫内に2~3日置く。途中で水を替える。替えた水は捨てずにペットボトルなどに入れて暖かいところに置くと乳酸発酵してきます。これを畑や庭に撒くといいですよ~)
・乾燥小松菜とワカメの味噌汁
・たくあん

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・昆布と干しエノキの出汁で、乾燥小松菜、もち麩を入れた雑炊
・カブの塩漬け(カブは3月に購入して漬け込んだもの)の菜種油炒め

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・5分搗き米ご飯(もちきび入)
・緑豆を発芽させたモヤシとワカメ、干しエノキの味噌汁
・レッドクローバーのスプラウトとワカメの和え物



阿波神山 momのスローな暮らし-スプラウト

          (オリーブオイル、リンゴ酢、醤油で和えて白すりゴマをふりかけました)


と、こんな具合の粗食です。

もちろん塩は自然塩、醤油は3年熟成、味噌は自家製、漬物も自家製、油は未精製、お米は玄米保存で自家製米(搗きたて)です。素材がいいから粗食でもおいしく満足できます。

たくさん食べるのがよいこと、何でもよく食べる子はいい子と言われますが、わが家では昔から好き嫌い容認(子どもは必要なものを選んで食べていると思うので)、小食奨励(少しずつ何度も食べる)なのです。

砂糖や甘いものは避けているという話を以前ある小学校でしたとき、保健の先生らしき女性が理由を尋ねてきたので、「それは私の好みです」と答えたら、「親の好みで食事を偏らせるなんて!」というような批判を受けたことがありました。

私が敢えて「好み」という表現を使ったのは、食については諸説入り乱れて何が正しいかということは結局わからず、数々の情報を得てそこから何を選択するかは人それぞれの好みによるのではないかと考えてのことでした。(「理解してもらえなくて当然」と思っていたので、それを説明はしませんでしたが)

私は砂糖を摂りすぎるのはよくないと思うのです。甘いものをダラダラ食べるのも好きではないのです。(かといって全面禁止にしているというわけではなく、人様からいただいた甘いものを家族で食べることもあります。別のお宅に回してしまうこともありますが)

世間とはちょっとズレた食生活なので、子どもたちが保育園や学校に通っていたとしたら大変だったろうと思います(実際に、わずかな期間通ったフリースクールでも多少の摩擦がありました)が、学校へは行っていないし、泊りに行くのもごく少数の親しいお家で、ある程度の理解をいただいているのでたいへん気楽です。

今回の原発事故によりあちこちでホウレン草から出た、牛乳から出た、食物連鎖が心配などと聞いても、普段からホウレン草を食べない(シュウ酸が多すぎて体によくないと思うから。あのギシギシ感がどうしても好きになれませんし。なぜ人はホウレン草などを栽培し始めたのでしょう?「ポパイみたいに強くなる!」なんて言い聞かされた記憶がありますが、ポパイが食べていたのはジャワホウレン草=アマランサスだったそうですよ~)、牛乳を飲まない、肉や魚を食べない私たちにはあまりインパクトが感じられなかったりします。(ホウレン草は小松菜その他の青菜を代表しているだけということはわかっています)

「免疫を上げる食事はこれだ!」と言われても、「なぁんだ・・・ずっと食べてきた内容とたいして変わらないじゃないの~!」ということなんですよね。

それでも、「一度に食べ過ぎないようにしようね」「う~ん、昨日お菓子もらって食べたから今日はもうやめとこうか」「これ食べといたほうがいいんじゃない?」などなどの言葉に、子どもたちの反応が以前にも増して素直になっているように感じます。

「○○食べないと病気になるよ!」といったような脅しは使うまいと心がけて来たというのに、環境自体が脅威になってしまっているというのは、やはりあまり幸せなことではないなぁと思います。