国際派ダンスボーカルユニット Prizmax(プリズマックス/後のPRIZMAX )のパフォーマー 島田翼くんの音楽コラム『Wet Crate』が、ソーシャルミュージックサイト・OKMusicにて、2016年07月01日より配信されました。
同サイトの冒頭では、下記のように紹介されています。
構成としては①活字コラム と ②YouTube が合わさったWebページで、月に1回のペースで更新され、連載は2016年07月01日より2021年04月01日まで、58回続きました。
ページ内のYouTubeを見る限り、ゆるいテンポで自由気ままなカンジにしているように見えますが、レアなセレクションに加え、非常にマニアックな視点で語っているので、レコードマニアには超オススメです。
また、末尾にはカメラが趣味という翼くん自身が撮影した写真の掲載もあります。
「Wet Create」リンク一覧
そこで僭越ながら、OKMusic『Wet Crate』で紹介された翼くん持ち寄りのアナログをまとめてみました。
がんばって全部紹介します。
毎回1枚ずつレコードの解説を独特のフレーズで語ってくれます。
第2回配信のニコラス・ジャーの時は「これで踊らない人はいないでしょ?」という問いかけをしていました。
クラブシーンで踊ることが前提にあって、ハウス系で、ループしている曲が多いです。
歌ものハウスも大好きなようで、第8回配信のROUND ONEの「I'm Your Brother」では一緒に歌ってました。
ちなみに「I'm Your Brother」は自身のブログに「これ欲しい!」と書いたら、それを見た人がレコードをプレゼントしてくれたそうです。
第12回配信の山下達郎の「Tatsuro Yamashita From Niagara」はお父さんから受け継いだものだそうです。
翼くんの達郎さんリスペクトはお父さんの影響もあるんですね?
第17回配信のGrover Washington Jr. の「Just the Two of Us」はお風呂上りにおすすめのジャズとのことで、タオルを首にかけた状態で、本当に風呂上がりに解説していました。
翼くんって、時々ジャズを入れてきますよね?
結構好きなんですよね?
中古レコードを掘るに当たり、ジャケ買いすることもあるそうです。
第22回配信のBrailleの「Mute Swan」はパッと見た瞬間好きで、聴いてみたら音楽もよかったとのことです。
こういう出会いがあるから面白いと語っていました。
第27回配信では 長年探し求めて来た名盤=YANCEY BOYSの「QUICKSAND」を取り上げ、やっと手に入れた喜びを伝えてくれました。
こちらは J Dilla の遺した数々のデモテープの中から発見され、実弟や親しい友人達が声を乗せてリリースされたとのことです。
第33回配信の Lubomyr Melnyk氏に関しては、ピアノ一筋の彼が目指していたクラシック界隈ではなく実験音楽として評価された事、しかも65歳という高齢になってから花開いた事を強く語っていました。
ヒップホップからジャズ、クラシックまで、翼くんのレコード・コレクションの幅の広さを感じます。
第38回配信のFour Tetの「Only Human」は自身のDJプレイでかけた曲だそうです。
その時を思い出して、かなり嬉しそうな顔をしていました。
第43回配信の Robert Glasper Experiment の「Black Radio」はサイン入りのレコードでした。
翼くんにしては珍しく、はっきり自慢していました。
第49回目配信の Join The Future の「UK BLEEP & BASS 1988-91」については説明がしづらいと言いつつも、“レトロ・ヒューチャー”という言葉で表していました。
過去の人が想像した未来をトラックにしているのではないかとのことです。
「アングラなやつ」「マニアックな回」とも言ってました。
第51回配信の LTJ Bukem の「Mystical Realms」については音楽スタイルがドラムン・ベースであることから、ビギナーのためにちょろっとレクチャーが入りました。
こういった今さら聞けない音楽用語を教えてくれるところも、このコラムの魅力です。
最終回の第58回配信は翼くんの大好きな山下達郎の「ライドオンタイム」でした。
収録曲の内、「いつか」という曲にコロナ禍で救われたと言っていました。
そして、スターダストプロモーションを退所し、独立すること、同時に音楽コラムも終了ことを伝えました。
決して湿っぽくなく、その顔つきは晴れ晴れとしていました。
この曲「♪いつか」のように、「ボクの心は決して一人じゃないし、前に進んで行くのでよろしくお願いします」とあいさつし、「また、いつか、どこかで会いましょう」と笑顔で終了しました。
翼くんが所属するプリズマックスとは、英語詞を含むポップスやロック、バラードなどをスタイリッシュなダンスパフォーマンスと共に歌うボーイズ・グループです。
メンバーは・・・
音楽コラムの連載開始(2016年7月1日)時点では5人組で、グループ名表記は【PrizmaX】です。
◆ 福本有希(パフォーマー/日本人)
◆ 黒川ティム(ボーカル/アメリカ人ハーフ)
※初代リーダー。
◆ 森崎ウィン(ボーカル/ミャンマー人)
◆ 清水大樹(ラッパー/日本人)
◆ 島田翼(パフォーマー/フランス人クォーター)
上記インターナショナルな5人です。
ホリック(←ファン)は彼らのことを通称「プリズ」と呼んでいました。
5人体制時のMV
ところが2018年6月にリーダーでボーカル担当のティム君が脱退し、ソロボーカルとパフォーマー3人だけとなり、一時期は4人体制で活動していました。
そこでリーダーの抜けた穴を埋めること、また更なる飛躍を求め、その翌年(2019年3月)、新メンバー3人を加え、7人編成になりました。
◆ 清水大樹(ラッパー/日本人)※2代目リーダー。
◆ 森崎ウィン(ボーカル/ミャンマー人)
◆ 島田翼(パフォーマー/フランス人クォーター)
◆ 福本有希(パフォーマー/日本人)
◆ 森英寿(=もーりー)(ボーカル/日本人)
◆ ケビン(ボーカル/日本人×スペイン・フィリピン・ルーマニア MIX)
◆ 小川史記(パフォーマー/日本人)
これを機にグループ名の表記が大文字の【PRIZMAX】となりました。
心機一転です!
しかし、その数か月後に初期メンバーの有希君が芸能界を引退し、結局グループは2020年の3月に解散してしまいました。
結成から解散に至るまで、基本はダンス・ボーカル・ユニットとして活動していましたが、オファーがあれば舞台や映画なども受け、海外も含め、幅広く出演しており、翼君は小学3年生から23歳まで所属していました。
すごいですね?
約15年間もアイドルをしていたんですね?
7人体制時のMV
実力のあるグループだったので、解散はもったいなかったと、今でも思っています。
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《感想》
この連載って、アイドルがやってるお遊びのように見られがちですが、決して侮れません。
子供の頃からDJに憧れ、10代でターンテーブルを手に入れ、自室の床が抜けそうなくらいの枚数のレコード・コレクションをしているだけあって、玄人はだしの選曲ばかりです。
現に彼は本当にプロのクラブDJになりました。
有言実行派です。
渋谷のクラブで主にプレイしていますが、名古屋や札幌など全国各地に呼ばれる人気者です。
また、今回記事にした音楽コラム「Wet Crate」のキャリアは現在(2023年)DJをつとめているinterfmのラジオ番組「Mint Juice Radio」に大いに生かされ、コアなリスナーを惹きつけています。
同番組は金曜日の夜10時 深夜25:30 に放送しています。
翼くん、益々のご活躍をお祈りしてます。
がんばってね!
A Perfect Day for プリズマックス
<追記>
音楽コラム「Wet Crate」では、毎回1枚ずつ、島田翼くん自身がカメラで撮り下ろした写真を見ることができます
(末尾に掲載)。
現在クラブDJ、ラジオDJ、トラックメイカーに加え、メディア・アーティストとしても活躍している彼の原点を思わせるようなショットばかりです。
その中で私が一番気に入っている写真を1枚お借りして、下に貼ります。
この写真を見て、島田翼という人は透明な清き水のような人だと思いました。
1つの所に留まらず、流れをいく様にも変化させ、大都会に居ても濁らず、光を受ければ鏡のように美しくハネ返す、そんな人だと思いました。
必見動画
WetCrate 再生リスト