2019年10月4日公開の恩田陸氏の小説を映画化した劇場版「蜜蜂と遠雷」にて、国際派ダンスボーカル・ユニットPRIZMAX(プリズマックス)のボーカルの森崎ウィン君がマサル・カルロス・レヴィ・アナトール役で天才ピアニストを演じました。
同作の原作は「直木賞」と「本屋大賞」をW受賞した小説で、国際ピアノコンクールに参加する若き4人の天才ピアニストの姿を描く群像劇です。
音楽に対し、全く手を抜かない本作は、石川慶監督がメガフォンをとりました。
◆ 原作:恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎文庫)
◆ 監督・脚本・編集:石川慶
◆ キャスト:
- 栄伝亜夜:松岡茉優(幼少期:加藤莉奈[18])
- 高島明石:松坂桃李
- マサル・カルロス・レヴィ・アナトール:森崎ウィン
- 風間塵:鈴鹿央士
「蜜蜂と遠雷」予告
ウィン君が演じた役、マサル・カルロス・レヴィ・アナトールは、日系三世のペルー人の母とフランス人貴族の血筋の父を持つミックスの少年(19歳)で、フランスから渡米し、ニューヨークにある名門ジュリアード音楽院に在学中のピアニストです。
容姿端麗なことから「ジュリアード王子」と呼ばれていて、人気と実力を共に兼ね備えている逸材です。
かつて天才少女と呼ばれた栄伝亜夜(演:松岡茉優)とは幼馴染みで、双方がエントリーした芳ヶ江国際ピアノコンクールの会場にて、久しぶりの再会を果たします。
彼は幼少時代に日本で生活したことがあり、亜夜と共にピアノを習い、お互いをマー君(マサル)・あーチャン(亜夜)と呼び合う間柄でした。
国際コンクールと言うと、ライバル同士が激しく火花を散らしているのかと想像しますが、天才同士となるとギスギスしていません。
プレッシャーも共有しているし、お互いをリスペクトし合っています。
それは彼ら二人だけではありません。
コンクール入賞実績のあるサラリーマン・ピアニストの高島明石(演:松坂桃李)や、ピアノの大家・ホフマン氏に見出されたシンデレラ・ボーイの風間塵(演:鈴鹿央士)にしても、同じです。
各人、自分は自分であり、“個” を確立していて、ライバルたちとは適切な距離を保っていますが、アーティストでなければ分からない領域で共存し、時には夢も語らいます。
当たり前ですが、壁に突き当たり、苦悩することだってあります。
さて、さて・・・ コンクールの行方は如何に?
ジュリアード王子=マサル・カルロス・レヴィ・アナトールは優勝できるのか?
第43回日本アカデミー賞授賞式が2020年3月6日、東京都内・グランドプリンスホテル新高輪にて行われ、映画「蜜蜂と遠雷」のマサル役を評価されたウィン君が新人俳優賞を受賞しました。
すごーい!プリズのメンバーを始め、EBiDANの後輩たちに大いなる刺激を与えたことでしょう。
素晴らしいです。
既にスピルバーグ作品「レディープレイヤー1」のメインキャストでハリウッド・デビューし、ガンダムにも乗った世界のウィンで、ミャンマーの星で、アジアのニュー・スターですが、あくまでも活動の拠点はエージェントのある日本なので、日本映画で賞をもらったことは、彼にとって大変意義のあったことだったと思います。
そして、大好きなおばあちゃんも喜んだことでしょう。
受賞スピーチにて、関係者の皆様へのお礼を丁寧に述べた後、「僕は10歳の時にミャンマーから日本に来たのですが、今でもミャンマーに住んでいるおばあちゃんに今日とても大きなおばあちゃん孝行ができたかなと思っています」と語っていました。
懐かしいですね?
この時はグループが解散する前で、まだプリズだったんですよね。
そしてこの翌年(2021年)には、お隣り韓国の釜山映画祭にて、「本気のしるし」という主演作品で新人賞(Newcomer Actor)を受賞し、英語スピーチで喜びを伝え、さらに昨年(2022年)は同映画祭にてプレゼンターとして登壇し、そればかりか、レッドカーペットでのナビゲーションを兼ねた英語MCも務めました。
すごいです。
アジアでは映画人としての位置づけが年々クリアーになって来ています。
森崎ウィン君所属のPRIZMAXとは、英語歌詞を含むポップスやロック、バラードなどをスタイリッシュなダンスパフォーマンスと共に歌うボーイズ・グループです。
メンバーは・・・
《2019年10月4日時点では7人組》
◆ 清水大樹(ラッパー/日本人)
※2代目リーダー。
◆ 森崎ウィン(ボーカル/ミャンマー人)
◆ 島田翼(パフォーマー/フランス人クォーター)
◆ 福本有希(パフォーマー/日本人)
◆ 森英寿(=もーりー)(ボーカル/日本人)
◆ ケビン(ボーカル/日本人×スペイン・フィリピン・ルーマニア MIX)
◆ 小川史記(パフォーマー/日本人)
上記インターナショナルな7人です。
ホリック(←ファン)は彼らのことを通称「プリズ」と呼んでいます。
2020年の3月に解散しましたが、オファーがあれば舞台や映画なども受け、幅広く活動をしておりました。
ウィン君はセンターで、リード・ボーカルでした。
数あるボーイズ・グループのボーカルの中でも圧倒的に歌が上手いし、何なら4か国語で歌唱しちゃいます。
現在(2023年)は俳優と兼業でソロ・シンガーとして活躍しています。
プリズマックスの曲
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【感想】
当方はプリズマックスのブログなので、ウィン君の演じたマサルにフォーカスしたことしか書きません。
他のキャストについては他の方の書いた記事がたくさんございますので、そちらでご確認ください。
それにしてもウィン君すごい!
前から器用な人だと思っていましたが、プロコフィエフをスラスラ弾いてちゃっていました。
音はミュートにしているのかも知れませんが、指先のタッチが華麗で、絵に描いたようなマサルのプレイでした。
オファーがあれば、何でもこなしてしまうんですね?
ところで・・・・
個人的に気に入ってるシーンは亜夜との再会シーンです。
エレベータの中で亜夜を見つけ、嬉しそうに「あーチャン?」と呼び掛けるマー君の笑顔にキュン死しそうになりました。
新人賞、おめでとう!
A Perfect Day for PRIZMAX
ウィン君 釜山映画祭 新人賞作品
ウィン君 ハリウッド主演作品