以前にもご紹介した自作のオリジナル・スタンドを
12月2日(日)に都立産業貿易センター(浜松町館)で開催される
I Doll vol.36にて前回に続き「ちりづか堂」さんのご厚意で
委託販売をさせていただくことになりました。
ちりづか堂さんのブースは,5FのQ-14,15,16です。
以前のスタンドから若干の仕様変更がありますが,
基本コンセプトは変わらず半自立を条件に
「正面から見た時に自立している様に見える」です。
特徴としてサドル型や脚部で支持するタイプのスタンドと違い
支持パーツが正面からは見えづらくなりますので
自然に自立しているように見えます。
特にサドル型の様に股間部分に支持パーツが見えないので
水着やパンツルックのなどで展示する時にも
スッキリとして見た目になります。
また支持点が限定されないのでポージングの幅が広がります。
(画像をクリックすると大きくなります)
バランスが取れていれば前屈みのポーズや片足立ちなどもできます。
これは横からのアングルなので変則的な固定の仕方をしています。
セッティングによってはスタンドを隠すこともできます。
左は正面からの構図で、右は別角度から。
参考までにドールの内部にマグネットを取り付ける手順をご紹介します。
作業するにあたって用意する物
・付属のマグネット×4(内蔵用×2,ガイド用×2)
・ひっつき虫(あるいはそれに類するもの)
・印用のサインペン
・接着剤〔グルーガン(推奨),瞬間接着剤(ゼリータイプ)やエポキシ系接着剤〕
・金属棒(磁石が吸着する太めのプラスドライバーなど。スタンドの上部パーツでも代用できます)
・グルーガンを使用する場合には少量の水があると後々便利です
磁石の取り付け手順
①ドールを分解して外皮のみにしておくと作業が楽になります。
②ポイントマグネットの極性を確認して印を付けておくと便利です。
スタンドの磁石にポイントマグネットとガイドのマグネットをくっつけて
極性の確認の印を付けます。印が乾いてから次の作業に進んで下さい。
※磁石を近づけますと勢いよくくっつきますのでご注意ください。
破損や皮膚を挟み血豆などを作る事があります。
③内蔵用のマグネットを取り付ける際にガイドとして使う
ガイド用のマグネットをドールの表面に取り付けます。
印と極性に気をつけて,ひっつき虫等を使ってガイド用の磁石を外皮に固定します。
ポイントマグネットはこのガイドを目標に内部から取り付けます。
④内蔵するポイントマグネットに接着剤を付けます。
今回はグルーガンを使用しますが,他の接着剤を使う際でも
手順は一緒ですので参考にしてください。
・極性に気をつけて金属の棒(今回はスタンドの上部パーツの柄の部分を使います)に
ポイントマグネットを付けます。
・グルーをかなり多めに乗せますが,あまり熱を磁石に伝えたくないので
手早く一気にグルーを押し出します。
(他の接着剤を使う際には表面積くらいの量で十分です)
⑤内側にポイントマグネットを取り付けます。
・外皮に取り付けたガイド用の磁石のおおよその位置に,
内側からポイントマグネットを近づけますと磁石の力で引きつけ合います。
・ポイントマグネットが外皮の内側にくっつきましたら,
しばらくそのままにしておいてください。
・特に力を加えなくても磁石同士が引きつけ合っているので外れません。
・他の接着剤を使った場合はここで作業は終了となりますが,
グルーガンを使った場合はマグネットの脱落防止のためにさらに上からグルーをかぶせます。
⑥グルーを上掛けします。
グルーガンでは外皮の中に入らないので直接グルーを上掛けできないので
外からグルーを垂らすようにして盛るようにします。
(無理しますとグルーガンの熱くなった先端で外皮を傷める場合があります)
⑦インナーフレームとの干渉を防ぐために
盛られたグルーを平らにならします。
少し間を開けて(30~40秒くらい)グルーが少し冷えたら,
水を付けたヘラなどで盛られたグルーをならすと良いでしょう。
私は指に水を付けてわりと直ぐにならしてしまいますが,
指で作業する場合はグルーはまだ熱いので火傷に注意してください。
もう片方も同様に作業を進めます。
※DD2ボディの胸部内部パーツがあっても思ったほど外見に影響しませんが,
取り外してしまっても取り扱いには問題ないようです。
※外皮を組み立てる際に外皮を過度に変形させますと,
取り付けたマグネットが脱落することがあります。ご注意ください。
応用例
上着のある衣装や複数枚の生地が重なっている衣装では,
スタンドの磁石だけでは保持力が低下してしまうことがあります。
その場合は付属の磁石を使います。
衣装の間に補助用の磁石を挟むように入れます。
こうすることで中継点ができて保持力が維持します。
オプションパーツ
保持力は落ちてしまいますが,撮影時にスタンド部を隠す目的で使用する
オプションパーツとして「Ⅰ型」のアーム(右)も用意しています。
また某ショップ製のスタンド(左)に流用するとこができるバージョンもあります。
某ショップ製スタンド対応型(左),「Ⅰ型」のアーム(右)共にスタンドのベースは含まれません。
使用上の注意:
・このスタントには磁石の極性により「Nタイプ」と「Sタイプ」の2つのタイプがあります。
刻印がありますのでオプションパーツのお求めや保守サービスを受ける際にはお知らせください。
・使用には半自立が条件になります。無理な姿勢での使用は転倒の恐れがあります。
・過剰な負荷を与えますと磁石部のパーツが破損する恐れがありますのでご注意ください。
・スタンドの性質上,完全な保持は保証していません。転倒にご注意ください。
・強力な磁石を使用しているため,水着などを着せて直接ソフビ部分で長時間固定した場合
ソフビが変形して凹む事があります。時間が経つと復元すると思われますが,
その場合はソフビと磁石の間に当て布などをして保護してください。
・このスタンドを使用した事によるいかなる損害も補償いたしません。ご了承ください。