抗がん剤治療を受けることに伴い、看護師さんから事前レクチャーがあった。
ネットを検索すると多くの情報があり、また、前日にサルコーマセンターの医師から概略の説明も受けていたので大まかなところは知識として持った状態で臨んだ。
説明を受けた場所はケモ外来の一室。
この病院のケモ外来は国内有数の規模であるらしい。実際に多くの患者さんが治療を受けておられた。
ご挨拶を交わしてから早々に説明が始まった。
まず、使用される抗がん剤はドキソルビシン。
「最初に使う薬として。。」と看護師さんから言われたので、効かなかったら次々と薬が変わっていくってことなんだよな、と思いながらじっと聞いていた。
ただ、上手く説明は出来ないが必ず奏功する、という根拠のない自信がわたしにはあり、引き続き冷静に話を聞くことができた。
薬の名前を告げたあと、「この薬の副作用のことは知ってる?」と看護師さん。
「吐き気とか、倦怠感とか、、あと髪の毛が抜けるとか。。」と家内。
「うん、でも吐き気とか倦怠感については、近年薬の改善も急速に進んでいて、最近ではそれで苦労する人はまずいないんですよ。安心してくださいね。重要なのはつらさを我慢せず、すぐに私たちに言うこと。お願いね。」
なんと、そうなのか。。
思わず安堵のため息をついた。苦しまないで治療ができることはありがたいことである。
「ただ、髪の毛はハイリスク。二週間を過ぎたあたりからパラパラと抜けてくる。覚悟している方でも辛くて泣いちゃう人も多いんです。残念だけど、それは承知しておいてね。病気を治すためだから。。」
この看護師さん、メンター資格でもお持ちなのかしら、というくらい寄り添ってくれる。
目がウルウルしてきて、再発以来ずっと不安に思っていることをお話してしまった(恥)。
本来の目的とは違った話になったりもしたが、最後まで話を聞いてくれて、適切なアドバイスもしていただけた結果、明るい気持ちで病院を後にすることができた。
さて、、話の中にも登場した医療用ウィッグ。
正直、まったく分からん。
因みに、わたしの頭はかなり若いうちから寂しくなっていて、悩んだ時期もあったが、結局ウィッグには手を出さなかった。
自分で言うのもなんだが、わたしは割と潔いタイプなのである。
看護師さん曰く、「高いものを買う必要なんてないのよ。医療用というだけで高いんだから。おしゃれウィッグで十分。品質的にも問題ないしね」
「どれくらい使うものなんですか?一般論として。」とは家内。
「そうねぇ、だいたい1年半から2年ね」
「結構長いんですね」とわたし。
「そう、髪の毛が生えそろうのって案外時間かかるんです。個人差はありますけど。」
うーん、悩ましい。
まずは有名店に行くかな。
どなたか、これがいいよ、とかないかしら?
あまり時間がない。早く決めなければ。。