そして鬼はいなくなった -and then there were no demon-
絶対的な悪なんて存在しない。みんな自分の中の正義と葛藤し、その中で生きている。結果として、相対的に悪と呼ばれることがあるだけだ。
絶対的に強い人間なんて存在しない。自分の弱さに気付き、それを克服しようと必死に足掻き続ける人間が、結果として強く見えるだけだ。
暗闇の中、疑う心は有りもしない鬼を生む。自分を守るため、或いは彼女を守るため、彼は鬼を殺す。既に彼自身、鬼になっていることにも気づかずに。そうして鬼は増えていく。
自分の中に潜む鬼の存在に気づいた時、彼女は恐怖で震えた。それでも彼女は武器を捨てた。間もなく彼女は殺された。