骨ノ憂鬱 | 小劇場クルーズ~この素晴らしき役者たち~

小劇場クルーズ~この素晴らしき役者たち~

最も身近で自由な表現方法である筈の演劇なのに、ごく一部の人々がその恩恵に浴しているだけの現状はとても寂しい。
人知れず才能と輝きを秘めた役者や深い感動をもたらす舞台が、星の瞬きのように次々と光っては消えを繰り返し永遠に忘れられるでは、本当に勿体ない。

 

劇団桟敷童子『骨ノ憂鬱』[~ 2019/06/02 (日)  、於:錦糸町・  すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO]を観てきました。

 

桟敷童子、彷徨える旅…
カンコロロ、カンコロロ
僕の骨が歌うんだ、
まだ生きていたいんだと…

 

                     ~説明文より~

 

 

毎回安定の面白さ。

舞台に釘付けにする吸引力と怒涛の如く体中を激しく叩きつけるような感動。

 

圧巻の舞台美術は勿論のこと、いつも以上に過剰な音響・照明の演出と役者の熱量とが相俟って観る者の感情を揺さぶって来る。

 

決していい話ではないし、むしろ凄惨で救いようが無いのだが・・。

後から来る心地よい余韻と脱力感を味わいながら、つくづく芝居が好きでよかったと最後は思える稀有な劇団。

 

唯一無二の小劇場スペクタクルの金字塔をどこまでも量産し続ける発想力とチームワークには全く脱帽します。

 

 

原田大二郎さん、斉藤とも子さん(写真)、中野英樹さん-客演陣のお三方が大活躍でした。

 

 

 

前売り完売のようですが、お薦め。