いつものように日が沈む頃の終業時

夕方から花を咲かせる月見草が

駐車スペース前にあることに気づいた

花を避けようとゆっくりとアクセルを踏んだが

そこいら中にポツポツと咲いている

まさか踏みはしまいかと何度も躊躇する


思えば、そんなことにはお構いなしに

不機嫌そうに運転していた若い時分を思い出し

年をとったと感じた。


そのついでではないが...


年を重ねるのも粋なものだと感じ

失笑しながら家路を急いだ


そんなひと時が

つい最近あった。



羽龍 章