先日、電話がかかってきた。
家電に。
「oo警察署です。
xxさんのお宅ですか?」
フルネームで呼ばれた。
「そうですけど」
「実は銀行員が関与した詐欺事件が発覚しまして
あなたの名義の口座がたくさん作られています。
本当にご使用の口座を確認したいので
次の銀行を言いますので
ご使用の銀行がありましたら教えてください。
aa銀行
bb銀行
:
: 」
なんだか10個ほどの銀行や郵便局名を並べた。
「この中にお使いの口座はありますか?」
「ありますよ」
「どの口座ですか?」
黙ってみた。
実はこの手の電話は初めてで
テレビであれだけ
“気をつけろ!”
と言われていても
私は半信半疑だった。
敵は警察を名乗っている。
銀行員が関与した事件。
よく出来た話。
丁寧な話し方。
電話帳に乗っていないはずの電話番号と私の名前を知っている。
面白い。
うまく考えてある。
「お使いの口座はございますか?」
「ありますけど」
「どれですか?」
また黙ってみた。
すると
「ご不審に思うのも最もです。
このような場合には警察は必ずお宅へ訪問し事情を聞くのが本来ですが
お宅の周辺で同事件が多発しており
確認のため先に電話で確認している次第です。」
まだ黙っていた。
「ご使用の口座はございますか?」
言ってみた。
「お前が本当の警察かどうかわからないのに、そんな事教えるわけ無いだろう。」
「ごもっともです。
ではこれからそちらにご訪問させていただきます。
よろしいですか?」
「今日は都合が悪いんだけど」
「それでは明日ではいかがですか?」
「明日の午後なら」
「では、明日の午後3時に私、山口が伺います」
そう言って電話が切れた。
つづく