そのうち、クラスメートは、一人、二人と帰宅していった。

 

気が着くと教室の中には

 

俺と仲間の悪ガキだけになった。

 

「みんな帰っちゃったね」 一人が言った。

 

「俺らも帰ろう」 と仕度をしていると

 

「ガラッ」 と教室の扉が開いた。

 

担任だった。

 

「おう、お前らまだ居たのか。早く帰れよ。」 と言う。

 

「素っ気無いな。」 と思った。

 

教室を出ようとすると担任が言った。

 

「お前らみたいのが、いつまでも忘れられないんだよな」

 

ズキンときた。

 

そして、ジーンときた。

 

目頭が熱くなった。

 

「先生!」 と駆け寄ろうかと思った。

 

でも、いまさら、なんか恥ずかしかった。

 

 

 

 

 

俺達は、先生と見つめ合っていた。

 

俺達は、感激していた。

 

少しして、先生の視線がズレた。

 

後ろの黒板に目がいったようだ。

 

先生は、俺達を見た。

 

俺達は、振り返った。

 

そこには先ほど書いた

 

オ○コマークやチ○コの絵や

 

担任の悪口や、その他の教師の悪口や、校長のハゲ顔があった。

 

「てめ~ら~~」

 

「ヤベ~~」心の叫びが聞こえた。

 

逃げようと思ったが、身体が動かない。

 

さっきの「感激」と今の「緊急事態」との混合に身体が反応しないようだ。

 

担任は落ち着いた振りをして、「消してから帰れよ!」 と言って振り返った。

 

振り返った先には、前の黒板に書かれた皆の言葉が書かれていた。

 

担任は、前の黒板に書かれている言葉をしばらく見て

 

「こっちも消して行け!」 と言った。

 

かくして、俺達は感慨にひたることもなく。

 

中学最後の皆の言葉を自分たちで消して帰ることとなった。

 

この事実が知れたら、怒られるな。きっと。

 

でも、担任も自分で消すのは忍びなかったのかなぁ~。

 

 

 

つづく