トラッカーコインケース、と言うことで、こんなものをCADで設計する説明をしました。

 

正直言うと少し手直ししたい箇所もありますが、十分売り物になるレベルの作品だと思います。

(こちらが売り物になると思っても、実際売れるとは限りません…。あくまで独りよがりです)

 

ここからは、どういう考えで僕がこのコインケースをデザインしたか、その道のりをお伝えして、なにかの参考にしてもらえればと思います。

これから何度かお知らせすると思いますが、あくまで僕のような立場の人間が、無理なく作れて売れる商品を開発しようとする考えに基づいてのデザインです。

僕のような立場、と言うのは、「本業を持っていて、割ける時間は週末や夜」「技術はない」「金もない」「でも副業として成り立たせたい」人たちのことです。

 

 

 

①コインケースを作ろうと思い立つ

まず何を作るか決めないと始まりません。

 

②どんなコインケースを作ろうか考える

作りたいコインケースのビジョンがもうあれば不要な行程ですが、僕にはなかったので必要な作業でした。

よくやるのが、画像検索です。「コインケース」でyahooなどで画像検索、pintarestでもいいです。

とにかく、世の中にどんなコインケースがあるのか頭に入れます。

系統立てるといいかもしれませんね。

「ボックス型」「Lファスナー型」「馬蹄型」etc…。

いろんな形がありますが、だいたいは型に当てはめることが出来ます。

 

ひとつだけ大事なことは、型に当てはまる作品を作っても勝負できない可能性が高いことです。

なぜなら、すでに世の中にある型のもので勝負しても生産面、技術面で勝ち目はありません。なんなら相手にはブランドの看板が下がっていたりもします。

僕らは持たざる者です。裸の人です。

裸の人が生き残れるのは、誰もいない大地だけです。

誰もいない大地を目指しても、そこが不毛な土地なら、やっぱり生きていけません。

いかに他の人間が少なくて、食べ物の豊かな土地を探すか。

こればっかりはアドバイスが不可能です。各自頭を使うしかないです。

 

トラッカーコインケースにおいては、「最低限のコインを収納するコインケース」をコンセプトにしました。

僕がコインケースを調べたところ、たいていは収納力を重視してある程度の大きさがありました。

そこに疑問を持ちました。「本当にそんなに小銭が必要なのか?」

財布+小銭入れの組み合わせにしても、キャッシュレス+小銭入れの組み合わせにしても、小銭なんてものはMAX20枚も収納できればいいと思います。

スマートに小型のコインケースを持ちたい人も多いんじゃないだろうかと、そこに焦点を当てることにしました。

 

③コンセプトを煮詰める

 

小さいコインケースになにが必要なのかを考えます。

また、どんな形や技法を使った作品にするかを考えます。

この時に大事なのは、「量産」を意識することです。

実際は少数作って少数売ることしかできないにしても、たくさん作れるような設計をするべきです。

そういった意味では、「レザークラフト」の本筋からは外れてしまうかもしれません。

丁寧にしっかりした作品を作り上げたい人がほとんどでしょうけど、残念ながらその方向性で副業を目指すことは難しいです。

なぜなら先に挙げたように、そこは人のたくさんいる大地だからです。

すくなくとも僕は人の少ない肥沃な大地を知っていますので、その場所を後々の説明でお伝えします。

 

僕はいわゆる「トラッカーウォレット」の形が好きです。

ならばその形をミニマムに落とし込んだデザインはどうかと思い、トラッカーコインケースをデザインしました。

ホック2ヶ所、縫製2ヶ所とたいへん製造も簡易で、ハンドカットで製作しても20分あれば一個作れます。

抜型とミシンを使えば10分でもいけるでしょう。

 

 

④付加価値を考える

 

僕らには残念ながらブランドの看板はありません。

ちょっと珍しいコインケース、と言うだけでは商品として弱いです。

ここになにかしらの付加価値をつけていく必要があると思います。

例えば「手縫い仕上げ」であるとか、「希少な革を使用」とか、「他にはない独自の構造」とか‥。

構造や機能で差別化するのも一つの案で、モノによってはブレイクスルーになりえる可能性も秘めますが、ひとつ気を付ける必要があります。

それは「わかりやすい」ことです。

どんなに使い勝手が良くて、機能的で、珍しくても、「わからない」ものは買ってもらえません。

特に僕らはネット販売がメインとなります。

写真で見て意味不明なものをポチろうと思う人はそういないでしょう。

わかりやすい、とは、買う人が「いまで見たことがある、使ったことがある」ものに準じます。

前述の「型」の話と矛盾しますが、型に嵌まった商品の方が、受ける理由がここにあります。

型から離れつつ、型を意識したデザインをする必要があり、それが簡単じゃないから世の中には「型」通りの商品がたくさんあるわけです。

簡単じゃありませんが知恵を絞ってチャレンジしましょう。

裸の僕らは努力しただけで結果は得られません。アイデアが必要です。

寝食を忘れろとまでいいませんが、寝る前、風呂の中、通勤中、トイレ、手の空いている時間はすべて、アイデアの思考に使ってください。

そうすれば必ず何か出てきます。

 

 

続きます。