鶏足山及び鶏足寺について | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

○今年、2022年正月13日から15日に掛けて、えびの高原の「ホテル ピコ ラナイ えびの高原」に泊まって、山登りを満喫して来た。大雪のせいもあって、山には登ったが、午後2時3時にはホテルに帰って、温泉に浸かっていた。正月早々、何とも贅沢な山登りだった。

○今回の山登りの目的が霧島六所権現の究明にあったことは言うまでも無い。決して単なる物見遊山で出掛けたわけではない。朝6時にはホテルを出て、しっかり、山に登るつもりだった。ところが、えびの高原へ来てみると、大雪である。結果、朝は8時9時に出立する、何とも腑抜けな山登りとなった。

○今回のえびの高原探訪の研究成果は、いろいろあった。その一つがえびの地名である。えびの地名について、えびの市のホームページでは、次のように説明している。

      えびの高原

   霧島山の最高峰、韓国岳の裾野に広がる標高1200メートルのえびの高原。

   日本初の国立公園に指定された歴史もあり、今でも変わらない四季の変化に

  富んだ雄大な自然が残されています。

   かつてはいたるところで火山ガスが噴出しており、過酷な環境では生育できる

  植物も限られ、ススキが一帯を占めていました。

   このススキが火山ガスの影響で「えび色」に変わったことが、「えびの高原」の

  地名の由来だといわれています。

  えびの市-観光情報サイト (ebino.lg.jp)

○したがって、これが公式見解ではないか。何とも安易な案内であることに、驚く。このことは、えびの高原を訪れて、実際、えびの高原を体験してみるに如くは無い。確かに、えびの高原にススキは多い。

○当古代文化研究所が考える、えびの地名起源は、全然違って、えびの高原の各所から立ち上がる蒸気であり、温泉だと思えてならない。そのことについては、すでに、次のブログに書いているので、そちらを参照されたい。

  ・テーマ「邪馬台国三山」:ブログ『白鳥山満足寺が白鳥山鶏足寺であること』

  白鳥山満足寺が白鳥山鶏足寺であること | 古代文化研究所 (ameblo.jp)

○もう一つが白鳥山についてである。何故、白鳥山が「しらとりやま」であって、ここに存在するのか。また、どうして、日本武尊が御祭神となったのか。これもまた、実に不思議な話と言うしかない。それで、ブログ『白鳥権現社』から、『鶏足山梁新寺』まで、延々と、この話を続けている。

○今回も、その続きとなる。一応、『鶏足山及び鶏足寺について』と題した。インターネット検索で調べると、最初に、次のページがヒットした。

      城里町公式ホームページ

      鶏足山ハイキングコースの紹介

   七会地区にある鶏足山は、城里町最高峰の山で、標高が430.5メートルあります。
   最近では、登山客も多く、観光協会への問い合わせも増えています。

   四季折々に魅力のあるハイキングコースに是非おいでください。

   空気の澄んだ日には、東に太平洋、西に日光男体山・釈迦ヶ岳、南に加波山・筑波山、

  北に那須連山・大子男体山が見えます。
   条件の良い日であれば、富士山や浅間山まで見え、眺望は絶景です。

  鶏足山ハイキングコースのご紹介 | 城里町公式ホームページ (shirosato.lg.jp)

○この鶏足山は、茨城県東茨城郡城里町にあるらしい。麓に真言宗の徳蔵寺と言うお寺があって、おそらく、その関係で鶏足山の名が命名されたものと思われる。仏教で鶏足山は有名な山であることを、今回、初めて知った次第である。

○何でも、インドに、グルパ・ギリと言う山があって、お釈迦様の十大弟子の一人、摩訶迦葉(まかかしょう)が入定したところとして、知られる。インターネットで検索すると、次のページが参考になる。

      インド 仏跡 鶏足山…グルパ・ギリ、象頭山、その他の山

  インド 仏跡 鶏足山…グルパ・ギリ、象頭山、その他の山 | アジアのお坊さん 番外編 (ameblo.jp)

      インド 大迦葉尊者入定の地・鶏足山

  〔2〕インド 大迦葉尊者入定の地・鶏足山|トラベルサライで行く 仏跡の旅 (saray.co.jp)

○その関係で、中国や日本には、多くの鶏足山及び鶏足寺が存在するらしい。ウイキペディアフリー百科事典では、次のように案内している。

      鶏足山

   鶏足山(けいそくさん、とりあしやま)

  【山名】

    ・鶏足山 (栃木県・茨城県) - 栃木県茂木町茨城県城里町に跨がる標高431mの山。

    ・鶏足山 (静岡県) - 静岡県沼津市に位置する香貫山の別名。標高193m。

    ・鶏足山 (三重県) - 三重県亀山市鈴鹿市に跨がる野登山の別名。標高852m。

    ・鶏足山 (岡山県) - 岡山県高梁市に位置する標高586mの山。

    ・鶏足山 (徳島県) - 徳島県三好市に位置する標高955mの山。

    ・鶏足山 (大田広域市) - 大韓民国大田広域市大徳区にある標高424mの山。キェジョクサン。

    ・鶏足山 (雲南省) - 中華人民共和国雲南省大理ペー族自治州賓川県に位置する山。

      中国十大仏教名山の一つ。

  【山号】

    ・鶏足山野登寺 - 三重県亀山市にある寺院。けいそくざんやとうじ。三重四国八十八箇所霊場

      第24番。

    ・鶏足山讃州寺(讃州禅寺) – 京都府京都市北区鷹峯千束町にある寺院

    ・鶏足山金倉寺 - 香川県善通寺市にある寺院。けいそくざんこんぞうじ。四国八十八箇所

      霊場第76番。

    ・鶏足山安楽寺 - 徳島県三好市にある寺院。けいそくさんあんらくじ。

  鶏足山 - Wikipedia

○これが『鶏足山及び鶏足寺について』である。我が家は浄土真宗で、仏説阿弥陀経を良く読むし、書写している。その仏説阿弥陀経の冒頭は、次の通り。

      仏説阿弥陀経

   如是我聞。一時佛在舍衛國,祇樹給孤獨園。與大比丘僧,千二百五十人俱,

  皆是大阿羅漢,眾所知識、長老舍利弗、摩訶目犍連、摩訶迦葉、摩訶迦旃延、

  摩訶俱絺羅、離婆多、周利槃陀伽、難陀、阿難陀、羅侯羅、憍梵波提、賓頭盧

  頗羅墮、迦留陀夷、摩訶劫賓那、薄拘羅、阿那樓馱,如是等諸大弟子。

ここにある、摩訶迦葉が入寂したところが鶏足山だと言うことである。