妙高台 | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

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○中国の検索エンジン百度『百度百科』の雪竇山項目や、百度地図の『溪口·雪窦山』が雪竇山の見所とするのは、
  ・雪竇寺
  ・妙高台
  ・千丈岩瀑布
である。そのうち、これまで雪竇寺、千丈岩瀑布を案内してきた。今回案内するのは、妙高台である。

○錦鏡池から千丈岩瀑布滝口を見た後、坂道を登る。およそ300辰曚錨个辰燭箸海蹐鉾雪亭が存在する。千丈岩瀑布を展望するのに格好の地となっている。千丈岩瀑布滝口とは違って、千丈岩瀑布の落花する景色を望むことが出来る。

○よくよく見ると、千丈岩瀑布の右脇の崖に『千丈岩』の朱文字が刻んである。絶壁の崖にあのような文字を刻むことは容易なことではあるまい。何とも中国人のすることには驚かされる。日本人なら、自然の風景をそのまま楽しみたいと思うのだが、中国人は違う。そこに文字を置かないではいられない。それがまた、千丈岩や瀑布と見事にマッチしているのに感心する。

○飛雪亭には、王安石像が建っていて、脇に、彼の『千丈岩瀑布』詩の石碑があった。
    千丈岩瀑布
      王安石
  拔地萬重青嶂立
  懸空千丈素流分
  共看玉女機絲掛
  映日還成五色文
王安石『千丈岩瀑布』詩については、後日触れたい。

○飛雪亭から更に300辰曚錨个辰燭箸海蹐傍雲亭が存在する。道は千丈岩瀑布滝口からずっと坂道で歩くのが大変である。帰雲亭から先もさらに険しい登りが続く。ただ、道は立派な石段か石畳であるから、歩くのには良い。

○帰雲亭の先に乳泉亭が存在し、その奥が妙高台である。中国の検索エンジン百度『百度百科』が案内する妙高台は、次の通り。

      妙高台
   妙高台,位于浙江省宁波市溪口飞雪亭西约5 0 0米,又名妙高峰、天柱峰。海拔3 9 6 米。顶上有
  坪如台,名妙高台,约3 5 0 平方米。妙高台又名晒经台,“妙高”是梵语“须弥”之意译。刘编《金
  山志》载:“妙高台在伽蓝殿后,宋元佑僧佛印凿崖为之,高逾十丈,上有阁,一称晒经台。”妙高台
  东西南三面均是峭壁,云雾四合,如置仙境。云雾初开,凭栏四眺,爽风迎面,松涛盈耳,近峦远岗,
  仪态万千;台下亭下湖嵌镶群峰间,被光岚影,别有风情。宋代楼钥《妙高峰》诗:“一峰高出白云端,
  俯瞰东南千万山,试向岗头转圆石,不知何日到人间”。几经兴废,明代僧适中,清代薛书常继重建,
  公元一九四八年毁于火。

○妙高台の別名は、名妙高峰であり、天柱峰である。だから、妙高台は、海拔3 9 6 米もの立派な山峰なのである。雪竇山の雪竇寺が存在するところは、ちょうど九華山の化城寺と同じく、山上の盆地状の高台であって、その盆地状の真ん中に雪竇寺が存在し、妙高台はその縁の東南方向の山峰である。

○上記案内にもあるように、妙高台からは東・西・南方向が見下ろされる。直下は千丈岩であるから、頗る眺望が良い。

○雪竇山雪竇寺の扁額が『四明第一山』を掲げるように、本来、雪竇山は四明山東南の一峰である。その四明山は、もともと道教の聖地でもある。
  【四明山洞】
   教相传道教有三十六洞天,七十二福地,皆仙人居处游憩之地。世人以为通天之境,祥瑞多福,咸怀
  仰慕。道教潜隐默修之士,喜遁居幽静之山林,故多择有仙迹传说之处,兴建宫观,期荫仙风而功道园
  融。历代以来,道侣栖止,香客游人络绎不绝,故洞天 福地已成为中国绵绣河山之胜境。
    ・洞天福地,又名三十六小洞天。
    ・第九洞天 四明山洞。
    ・周回一百八十里,名曰山赤水天。

○また、『妙高峰』が『須弥山』の謂いであることも注意を要する。ある意味、雪竇山でもっとも神聖な場所が妙高台であるとも言えよう。

○現在の妙高台は、蒋介石の別荘のあったところとして知られる。蒋介石は雪竇山で妙高台がどういうところであるかを知っていて、そこに別荘を建てたに違いない。

○寧波在住の通訳・ガイドの李さんに伴われて、私が雪竇山妙高台を訪れたのは、12時過ぎであった。雨が降ったり止んだりのあいにくの天候であったが、それでも眺望は素晴らしかった。何しろ、ここは『四明第一山』雪竇山の『須弥山』なのである。それだけでも、十分有り難い。