李さんとの再会 | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

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○寧波博物館を見学したのは、11時過ぎから12時半ほどの90分くらいであった。中国に来る前に想像していた以上に、寧波博物館には多くの資料や史料が展示されていた。

○それに2008年開館で、最新の博物館である。展示にも様々な工夫がされていて、見学する者を飽きさせない。博物館を後にする際、売店に立ち寄り、寧波博物館を案内するパンフレットがあれば買って帰ろうと思ったのだが、適当なものがなかった。折角のこれだけの博物館なのだから、それなりのパンフレットが欲しい。

○再び、102路の郊外バスに乗り、寧波市街の「江厦桥东」バス停まで帰ったのは午後1時半ほどであった。中山東路を西へ向かって江厦桥を渡った先、歩道に大きな牛の像がある。前にも目にしているが、とにかく存在感のある像で、何処かユーモラスである。

○天一広場に出る。まだ昼食を取っていない。何処か美味しい店はないか探した。そういえば「将太の寿司」があったのを思い出し、お持ち帰りの寿司を買って、ホテルで美味しくいただいた。

○その間に、寧波在住の通訳ガイドの李さんに電話して、寧波永燿大酒店ホテルまで来ていただくこととする。明日はいよいよ念願の洛迦山参拝である。その打ち合わせが必要であった。

○李さんとは、3月、7月に続き、3回目の出会いである。日本に居る時、李さんとはメールでやりとりして、10月末に、李さんは私のために事前調査にわざわざ洛迦山まで出掛けてくれている。

○3月、初めて李さんに出会った時、その若いことにまず驚いた。中国語がまるで話せない私が寧波を一人で訪れ、不安一杯であった時、寧波汽車南站に出迎えてくれたのが25歳の李さんであった。

○その時の様子については、本ブログで、
  ・書庫「寧波漫歩」:65個のブログ
として、詳しく書いている。

○今、考えると、その時の寧波旅行は、普陀山へ日帰りし、明くる日は天台山へ日帰りと、まるで突拍子もないものであった。それにも文句一つ言わずに、李さんは黙々と実行してくれた。付いていく私が大変だったのだから、案内する李さんのご苦労は並大抵ではなかったに違いない。実際、旅行して始めて、そのことを理解した。若い李さんでなければ、ああいう行程は絶対不可能だった。

○それに李さんの日本語は、標準語でとてもきれいで、立派である。それに引き替え、日本人の私は都城弁丸出しで、なかなか李さんは理解するのに苦労されたのではないか。

○李さんの最も素晴らしい点は、よく勉強されていることである。私が見学を希望した普陀山や天台山、天童寺、阿育王寺について、たいへん詳しいことに驚いた。

○もちろん、私は中国に来る前に事前に相当調べて行った。そういう資料を印刷して行き、李さんにも差し上げた。しかし、李さんは李さんで、私が来る前に相当勉強なさっていたことがよく判った。それがまた嬉しかった。

○3月の寧波訪問の最後に、延慶寺跡である観宗寺を観たのだが、その時も李さんが懸命に探索してくれて、ちゃんと延慶寺跡まで連れて行ってくれた。延慶寺跡まで見ることはできないだろうと思っていただけに、余計に有り難かった。

○3月は初日から6日目まで、ずっと李さんにお世話になって、一人歩きはまるでできなかった。しかし、7月は上海から岱山まで一人で行き、普陀山や洛迦山を経由して、最後に寧波を訪れ、李さんと再会した。明くる日、李さんに河姆渡遺跡と慈城、句章を案内していただいた。

○その時も、李さんはすごく勉強しているのに感心した。なかでも、句章は私は知識として知っているに過ぎない地名だったが、李さんはその句章を事前に探索し、発見していてくれた。慈城郊外の田圃の中に、句章の発掘現場と覚しき大屋根を見た時には、涙が出るくらい感動した。

○この時の様子については、本ブログ、
  ・書庫「寧波再歩」:35個のブログ
として書いている。

○今回、杭州から紹興、上虞、余姚と、まるで中国語が話せない私が自由に中国を一人旅できるのも、全て李さんのお陰である。7月にも今回も旅の途中、どうしても自分で解決できないことは、全て、李さんに電話し、解決していただいた。困った時は李さんがいるから、全然心配する必要がない。

○今回の旅行の最大の目的は洛迦山参詣である。7月にすでに洛迦山には参詣しているが、洛迦山でどうしても見たい光景を見ることができなかった。その光景を目にするために今回の旅行を企てた。

○李さんは相変わらず、飄々としてホテルににこやかにやって来た。再会を喜んだ後、ホテルの部屋で明日の予定について話した。メールでもそうだったが、李さんは肝心の洛迦山がどうなのかをはっきり教えてくれない。私が見たい光景を見ることができるのか、できないのか、行ってからのお楽しみと言うだけであった。やはり、あの光景を見ることはできないのだろうかと、少し不安になった。

○明日の朝は、7時半に寧波汽車南站で待ち合わせし、7時50分発、舟山島沈家門行きのバスに乗ることとなった。いよいよ念願の洛迦山参詣である。夜は早く寝た。