○清原古墳群から10劼曚謬特喟遒鯀未襪函広大な菊池盆地に達する。その下流域が山鹿市になる。菊池川右岸の鍋田に山鹿市立博物館はあった。博物館を訪れた人を最初に出迎えてくれるのが、巨大な石人像である。何でもチブサン古墳に立っていた石人像を巨大化したものだと言う。中国の古墳では、多くの石像が並んでいることが多いけれども、日本の古墳では珍しいものである。
○山鹿市立博物館のパンフレットには次のようにあった。
【山鹿は装飾古墳の宝庫】
5世紀から7世紀にかけての約200年間に造られた装飾古墳は、被葬者を守るために文様が施さ
れたと考えられています。
全国で約650基確認されている装飾古墳のうち、熊本県には190基近くが分布していて、特に
菊池川流域に100基以上が集中しています。
北部九州の古墳には、石人石馬が建てられており、チブサン古墳で出土した石人は東京国立博物館
に収蔵展示されています。
○また、山鹿市立博物館の「肥後古代の森山鹿地区散策マップ」の案内は次の通り。
菊池川流域の「肥後古代の森」には、チブサン古墳やオブサン古墳などが点在し、華やかな古代文
化を今に伝えています。
山鹿市立博物館は、古墳群のほぼ中央に位置する台地にあり、菊池川流域の考古・歴史・民俗資料
を中心に約3000点を収蔵・展示しています。
江戸時代の茅葺き民家と眼鏡橋も敷地内にあり、チブサン古墳の見学とあわせて手軽な歴史散策が
楽しめます。(以下略)
○博物館自体はそれほど大きいものではないが、地方の市立博物館としては立派なものである。館内の案内はボランティアの方が丁寧になさって下さった。山鹿市の様子から装飾古墳や横穴群の分布状況など、具体的で詳細な説明は、よく分かったし、大いに勉強になった。感謝申し上げたい。希望があれば、チブサン古墳とオブサン古墳まで行って現地で案内説明して下さると言う。私は時間がなかったので、外から見学しか出来なかったが、チブサン古墳・オブサン古墳は綺麗に手入れ・管理され、公園化されていた。
○山鹿市立博物館のパンフレットに拠ると、山鹿市立博物館は昭和53年(1978年)に熊本県で2番目の博物館として設置されたものであるとあった。菊池川川向こうの旧鹿央町には、真新しい熊本県立装飾古墳館が設置されている。そちらも見学したが、熊本県は、何故、前から存在する山鹿市立博物館を含めた施設を造ることをしなかったのだろうか。市立と県立では行政が違うから、今のようになったのだろうが、折角造るのであれば、山鹿市立博物館を活かすように造って欲しかった気がする。