高鴨神社 | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

◯ブログ『鴨都波神社』を書いたのは、2024年8月20日だった。今日は、8月28日である。その間、21日から27日まで、中国、西安に居た。暑い最中、古都、西安を徘徊していた。74歳の老人には、なかなか厳しい季節である。日本も呆れるほど暑かったが、西安も同じだった。

◯それで、一週間遅れで、続きを書いている。それが今回のブログ『高鴨神社』になる。もともと、鴨神社は下鴨神社と上賀茂神社に分かれて祀られている。その下鴨神社が鴨都波神社で、上賀茂神社が高鴨神社だと言うことになる。

◯鴨都波神社のホームページには、そのご由緒で、次のように案内する。

   第10代崇神(すじん)天皇の御代、大国主命第11世大田田根子(おおたたねこ)の

  孫、大加茂都美命(おおかもずみのみこと)に勅を奉りて葛城邑(かつらぎのむら)

  加茂の地に奉斎されたのが始まりとされている。葛城加茂社(かつらぎかもしゃ)、

  下津加茂社(しもつかもしゃ)とも称され全国の加茂(鴨)社の根源である。

◯何故か、鴨都波神社のホームページでは、肝心の上賀茂神社についての言及が無い。ウィキペディアフリー百科事典の鴨都波神社項目には、次のように載せる。

      鴨都波神社

鴨都波神社(かもつばじんじゃ)は、奈良県御所市にある神社である。式内社名神大社)で、旧社格県社高鴨神社(上鴨社)・葛木御歳神社(中鴨社)に対して「下鴨社」と称される。

◯つまり、葛城の上賀茂神社は高鴨神社であることが判る。ウィキペディアフリー百科事典が案内する高鴨神社項目は、次の通り。

      高鴨神社

高鴨神社(たかかもじんじゃ)は、奈良県御所市鴨神の金剛山東山麓にある神社式内社名神大社)。旧社格は県社。

京都府京都市賀茂神社上賀茂神社下鴨神社)を始めとする全国のカモ(鴨・賀茂・加茂)神社の総本社と称する。葛木御歳神社(中鴨社)・鴨都波神社(下鴨社)に対して「上鴨社」と称される。

【祭神】

阿遅志貴高日子根命(迦毛之大御神)を主祭神とし、下照比売命天稚彦命事代主命阿治須岐速雄命(主祭神の御子)を配祀する。

西神社には多紀理毘売命天御勝姫命(主祭神の后)、鹽冶彦命(主祭神の御子)、瀧津彦命(主祭神の御子)を祀る。

 

◯なかなか、ウィキペディアフリー百科事典が案内する高鴨神社項目は面白い。京都の賀茂神社は葛城の賀茂神社が起源だと言うのだから。そういう記録が鴨都波神社には無いのが、何とも残念である。高鴨神社がそうであるなら、当然、鴨都波神社だって、同じだろう。

◯ただ、鴨神の起源が、此処、葛城であるとは限らない。第一、鴨神がどうしてこの地に鎮座ましましたか。そういう説明を高鴨神社も鴨都波神社もしていない。ここが鴨神の起源であるなら、どのようにして、鴨神が出現したかについて、神社縁起が語ってくれるはずだろう。

◯2023年1月31日、鴨都波神社に詣でて、そのようなことを感じた。時間が許せば、当然、高鴨神社まで足を伸ばしたのだが、もう夕方で、諦めるしかなかった。後日、2023年5月に、高鴨神社や葛木御歳神社には詣でている。