◯2023年1月30日、京都定期観光バス『都七福神めぐり』に乗って、『都七福神まいり』をした。朝9時40分に、京都駅前の定期観光バス乗り場から出発した。バスは満員だった。この『都七福神まいり』は、余程、人気があるらしい。
◯午前中に、『松ケ崎大黒天』から『赤山禅院』、『革堂』と巡った。『ホテル京阪京都グランデ』で昼食を済ませた後、午後から一番に向かったのが東寺で、その後、宇治の黄檗山萬福寺を済ませ、次に向かったのが六波羅蜜寺だった。
◯六波羅蜜寺へ参詣して、ここが空也上人の聖地だと知って、なおさら、驚いた。六波羅蜜寺のホームページにも、その冒頭には、
ひとたびも
南無阿弥陀仏と
いふ人の
はちすの上に
のぼらぬはなし
空也(拾遺和歌集)
と載せている。
◯しかし、六波羅蜜寺は真言宗だとも言う。真言宗で、『南無阿弥陀仏」は、あり得ない。それが最初に気になった。それで、前回、ブログ『六波羅蜜寺と空也上人』を書いたわけである。お寺にも歴史があって、日々、変わっていることだけは、間違いない。
◯それは弁財天信仰にも言える。コトバンクが案内する弁財天は、次の通り。
弁財天
弁才天とも書く。インド神話のサラスバティーを漢訳し,女神の姿に造形化したもの。もとはインドのサラスバティー川の河神であり,のちに梵天の妃となったが広く信仰され,これが仏教に取入れられて音楽,弁舌,財富,知恵,延寿を司る女神となった。『金光明最勝王経』大弁財天女品によると,頭上に白蛇をのせ,鳥居をつけた宝冠をかぶった八臂の女神で,持物は弓,箭,刀,さく,斧,長杵,鉄輪,羂索 (けんじゃく) である。密教に入ってからは二臂で琵琶を持った姿で胎蔵界曼荼羅外金剛部院にある。眷属 (けんぞく) には善財童子を加えた十六童子がある。日本では七福神の1つに数えられ,敵を滅ぼし,福徳や財宝を授ける女神として信仰される。像としては東大寺法華堂の塑像『弁財天像』 (奈良時代) ,鶴岡八幡宮の木造『弁才天像』 (鎌倉時代) などがあげられる。
◯別に、ウィキペディアフリー百科事典には、次のように載せる。
弁才天
弁才天(べんざいてん、梵、巴: Sarasvatī、巴: Sarassatī)は、仏教の守護神である天部の一つ。ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが、仏教に取り込まれた呼び名である。神仏習合によって神道にも取り込まれ、様々な日本的変容を遂げた。
日本の弁才天は、吉祥天その他の様々な神の一面を吸収し、インドや中国で伝えられるそれらとは微妙に異なる特質をもち、本地垂迹では日本神話に登場する宗像三女神の一柱である市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と同一視されることが多い。「七福神」の一員として宝船に乗り、縁起物にもなっている。古くから弁才天を祭っていた社では明治初頭の神仏分離以降は、宗像三女神または市杵嶋姫命を祭っているところが多い。
◯また、日本には、三大弁才天と言う概念が存在する。ウィキペディアフリー百科事典には、次のように載せる。
日本三大弁才天
日本三大弁天(にほんさんだいべんてん)は日本の弁才天に関する名数。
弁才天(市杵島姫命)を祀る以下の三寺社を三大弁天という。
仏教としての三大弁才天
・宝厳寺
・大願寺
・金亀山与願寺
◯つまり、弁才天信仰は、何も京都のものだけでは無い。と言うか、もともと、六波羅蜜寺のようなところに、弁才天は存在しない。弁才天は水神であることを見逃してはなるまい。そういう本来弁才天が持つ性格が、何ら、京都では尊重されていないのが気になる。
◯ついでに述べるなら、日本三大弁才天も、本来、
安芸の宮島
近江の竹生島
大和の天河弁才天
であるべきである。
◯そういうことは、実際、三大弁才天を訪れてみない限り、理解されない。当古代文化研究所では、安芸の宮島、竹生島、天河弁才天、相模の江の島の全てに参詣済みである。