黄檗山萬福寺 | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

◯2023年1月30日、京都定期観光バス『都七福神めぐり』に乗って、『都七福神まいり』をした。朝9時40分に、京都駅前の定期観光バス乗り場から出発した。バスは満員だった。この『都七福神まいり』は、余程、人気があるらしい。

◯午前中に、『松ケ崎大黒天』から『赤山禅院』、『革堂』と巡った。『ホテル京阪京都グランデ』で昼食を済ませた後、午後から一番に向かったのが東寺で、その後、宇治の黄檗山萬福寺へ向かった。京都市内から、宇治は、結構、離れている。

◯インターネットで検索すると、黄檗山萬福寺のホームページがヒットした。

      黄檗山萬福寺

黄檗山萬福寺は1661年に中国僧「隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師」によって開創されました。禅師は中国明朝時代の臨済宗を代表する僧で、中国福建省福州府福清県にある黄檗山萬福寺のご住職をされていました。その当時、日本からの度重なる招請に応じ、63歳の時に弟子20名を伴って1654年に来朝されました。宇治の地でお寺を開くにあたり、隠元和尚は寺名を中国の自坊と同じ「黄檗山萬福寺(おうばくざんまんぷくじ)」と名付けました。

当初「臨済宗黄檗派」などと称していましたが幕府の政策等により、明治9年、一宗として独立し「黄檗宗」を公称するようになりました。日本でいう「禅宗」は、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の三宗に分類されています。

他の2つの禅宗と黄檗宗が大きく違う点として、中国的な特徴を色濃く残しているということが挙げられます。江戸初期から中頃にかけて、黄檗宗の大本山・黄檗山萬福寺(京都府宇治市)の住職は、殆どが中国から渡来した僧侶でした。朝夕のお勤めをはじめ儀式作法や法式・梵唄(太鼓や銅鑼など様々な鳴り物を使い読まれる、黄檗宗独特の節のあるお経)にはその伝統が受け継がれており、今日の中国寺院で執り行われている仏教儀礼と共通する部分が数多く見られます。

 

◯当古代文化研究所は、2018年3月に、『南越旅游』と題して、海南島の三亚⇒海口⇒肇庆⇒广州⇒潮州⇒泉州と廻っている。そして翌年、2019年3月に、『北越旅游』と題して、宁波⇒厦门⇒南靖⇒福州⇒温州⇒雁蕩山⇒台州と周回して来た。つまり、海南島から寧波までの海岸線をずっと巡って来た。それもこれも、古代、越国がどういうところであったかを理解する旅だった。

◯『南越旅游』と『北越旅游』旅で、得たものは大きい。古代の越国の都は会稽である。現在の紹興になる。その紹興には、これまで、四回訪問している。寧波にも九回訪れている。そういうふうにして、越国理解に努めている。

◯黄檗山萬福寺の開山、隠元隆琦禅師の故地は、中国福建省福州府福清県だとされる。百度地図で確認すると、福清市渔溪镇枝钟路に、黄檗山万福寺风景区が存在することが確認できる。

◯当古代文化研究所は、福建省福州市までは出掛けているが、福清市は未見である。福州市から南へ50キロメートルほど行ったところが福清市になる。

◯黄檗山萬福寺で布袋尊が祀られているところが天王殿になる。日本で、天王殿を引いたところで、何も出て来ない。中国の検索エンジン、百度百科には、次のように載せる。

      天王殿(四川省眉山市华藏寺天王殿)

天王殿,又称弥勒殿,是佛教寺院内的第一重殿,殿内正中供奉着弥勒,左右供奉着四大天王,背面供奉韦驮天尊,因此得名。

天王殿最初多见于净土宗寺院,中国禅宗本不供弥勒,但两宋之后中国佛教出现禅净双修的局面,所以天王殿开始出现在大部分中国寺院里。

 

◯もっとも、ここに存在するのは、もともとの弥勒菩薩では無くて、布袋尊なのである。中国の検索エンジン、百度百科が案内する布袋和尚は、次の通り。

      布袋和尚

布袋和尚,名契此,唐末至五代后梁时期明州奉化(现浙江省宁波奉化区)僧人,号长汀子,是五代时后梁高僧。世传为弥勒菩萨或弥勒佛之应化身,身体胖,眉皱而腹大,出语无定,随处寝卧。布袋和尚整日袒胸露腹、笑口常开,而且,幽默风趣、聪明智慧、与人为善、乐观包容,深受人们尊敬和爱戴。因“上契诸佛之理,下契众生之机”,故这和尚又名“契此”。早年在奉化岳林寺出家,最爱游化雪窦,在雪窦寺弘法,雪窦山由此被尊为“弥勒圣地”。

在一些汉传佛教的寺院里,常见到的大肚弥勒(或大肚比丘)即以契此为原型塑造。此在佛教作为表法教育,表示“量大福大”,提醒世人学习包容。

由于契此的形象通常为脸带笑容,手提布袋,有和气生财、累积财富的意味,而受民间信仰者视为财神供奉。在日本,日本人把布袋和尚作为七福神之一。

布袋和尚传说”先后列入宁波市和浙江省非物质文化遗产,又于2010年被国家文化部列入国家级非物质文化遗产名录

 

◯中国のお寺の天王殿には、ほとんど、布袋尊を祀る。したがって、宇治の黄檗山萬福寺の天王殿に布袋尊が祀られていることは、ある意味、当たり前のことである。もっとも、それは、本当は、弥勒菩薩なのだが。