西塔:常行堂・法華堂(にない堂) | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

○西塔のバス停から下ったところに存在するのが常行堂と法華堂になる。常行堂と法華堂の二つのお堂は渡り廊下で繋がっている。常行堂の前に、次の案内板が設置してあった。

      弁慶のにない堂

   西塔にある法華堂・常行堂という二つの建物は、

  渡り廊下で繋がり並び立っている。その昔、怪力の

  弁慶が、この渡り廊下を天秤棒にして、二つの堂を

  担いだ…との伝説から、「弁慶のにない堂」と呼ば

  れている。

○また、常行堂については、次の案内板が設置してあった。

      延暦寺常行堂

            (大津市坂本本町)

   常行堂は、桁行五間、梁間五間、一重、宝形造、栩葺の

  建物で、正面に一間の向拝をつけています。隣の法華堂と

  は桁行四間、梁間一間、唐破風造の廊下でつながれ、二つ

  の同形式の堂と廊下の姿から「にない堂」とよばれていま

  す。

   阿弥陀如来を本尊とする常行堂は、常行三昧を修する堂

  で、外観は蔀戸と板唐戸を用いた和様のすぐれた建築で、

  文禄四年(一五九五)に建てられたものです。内部も柱を

  立てるところには、すべて柱を立てるという珍しい形をと

  っています。

   昭和三十年(一九五五)六月に法華堂と共に国の重要文

  化財に指定されました。

      大津市教育委員会

○同じように、法華堂前にも、次の案内板があった。

      延暦寺法華堂

            (大津市坂本本町)

   法華堂は、桁行五間、梁間五間、一重、宝形造、栩葺の

  建物で、正面に一間の向拝をつけています。隣の常行堂も

  同形式で、桁行四間、梁間一間、唐破風造の廊下で結ばれ

  ていることから、廊下を「にない棒」に見立てて、両堂を

  「にない堂」と呼んでいます。

   普賢菩薩を本尊とする法華堂は、法華三昧を修する堂で、

  外観は蔀戸と板唐戸を用いた和様のすぐれた建築で、文禄

  四年(一五九五)に建てられたものです。内部も、常行堂

  と同様で、柱が立つところには、すべて柱を立てるという

  珍しい形をとっています。

   昭和三十年(一九五五)六月に常行堂と共に国の重要文

  化財に指定されました。

      大津市教育委員会

○西塔の本堂にあたるのが、釈迦堂(転法輪堂)になる。その釈迦堂の入り口に存在するのが、法華堂・常行堂という二つの建物になる。ある意味、西塔の門みたいな存在が法華堂であり、常行堂なのではないか。そんな気がする。