朝の何時ごろだったかな?
人通りがそれなりにあったから早朝というわけでもなかったと記憶しています。
鶴見側沿いの歩道を歩いてたんですよ。
歩いてると女性の声が聞こえたんです。
「助けてーっ!」
だけど周りを見回しても誰もいない。
他の人にも聞こえたらしく
スーツ姿の男性二名と私で、顔を見合わせては首を傾げてたんです。
するとまた
「助けてー」
今度は水面をバシャバシャと叩く音も聞こえた
川を覗くと
そこには助けを求め
もがく老婆がいた
私たち三人は、服が濡れることもお構いなしに
老婆を助けに入ったんです。
しかし、濡れた服が重いせいか老婆を引き揚げることが中々できない
歩道には見物人が数名いたので
応援をお願いして
男性八名での救出作業を開始
男性八名もいれば、かなりの力になるもので
老婆の体を簡単に、とは言えませんでしたが
引き揚げることができました。
ただ、私たちが引き揚げたのは老婆だけじゃなかったんです…
老婆の左の足首には
男性の手が握られていて
そして、その男性の足には鉄骨の重りが付いていたんです。
どうやら老婆と男性は
無理心中をしようとしたらしいです。
という話を
美容師さんから聞きました。
何年も前の鶴見川は
自殺する人が多かったそうです。
はい、おしまい。