朽ちてこそ。 この店を一言で言い表すのは難しい フライパンやらソーセージやらが 突如 壁からぷらぷらぶら下がり ノコギリやロープ、タイヤまであって いっけん関係のないものどうしが 店主のもと絶妙な調和を保つ 古い木の床はぎしぎしと軋み 握られすぎたドアの取っ手は取れかけ 流れてきたたくさんの時間 何にも逆らわず朽ちていくことで むしろ豊かになるような さあ 途切れない物語を語ろう この店にしか語れぬ物語 たくさんの村人たちの記憶