西日の差し込む粉っぽい水車小屋で



汗を流しながら働いていた父親



手も服も粉だらけ



何十年もやってきた手の感覚で



いつも挽いたばかりの小麦と対
話していた



今となってはとても懐かしい



あの小さな小屋の空気



ぎっこんばったんという鈍い音



そして西日に照らされていた父の顔