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ひぐらしのなく頃に解 闇明し編⑤

「ハァハァ」















「くっ、死んだ人間てのは、こんなに重いもんなんか」














鉄平は二人の遺体を風呂場に、持って行き一息休憩していた













「ハァハァ」













ガチャ













その時、玄関の開く音がした













やばい!誰か帰って来た












「ただいま…暗いなぁ」













どうする?どうする?どうする?どうする?













…………決まってる


…………………………殺す以外の道はない













「…ん?親父とお袋、鍵もしないで出かけてんのか?」













鉄平は脱衣場から、その様子をうかがった













子供がリビングに入った瞬間に、すかさず玄関に向かい玄関に置いてあるゴルフクラブを持って外に出た













「……………」













「…………………………」












…………まずい!警察に連絡するかもしれん
待ち伏せなんて最早する意味なかったわ













そう思い鉄平が玄関のドアノブに手をかけようとした瞬間、家の中からドタバタと音がこっちに向かって来るのがわかった













…来る













おもむろににドアが勢いよく開いた















ガチャガチャ、バン













「うわぁーーー!!」













鉄平は出て来た少年の背後をとり、おもいっきりゴルフクラブを後頭部に振り下ろした















バシ












「クソ、浅かったか」












少年は頭を押さえこちらを振り返る













すかさず鉄平はもう一度殴りつけた。







いや正確に言うと一度ではない。何度も何度も少年が地面に倒れた後も鉄平は叩きつづけた。



















≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


その夜、鉄平は1人雛見沢に似つかない家の中で考えていた。







3つの死体をどうするか。












…このまま死体を風呂場に置いとくのは嫌じゃの。
腐って臭いが発生するのも避けたいし、風呂を利用出来んってのも、たまらんしの~






…グフフ、死体が置いてあった風呂場をまだ使おうとしてる自分もいかれちょるの。




何より死体に付いてるワシの指紋も厄介だしの。




どうするかの…埋めようかの……ついでに目障りだから、リビングのでけぇ血まみれの机も処分しとくかの。






























その日の深夜、鉄平は近くの雑木林に3人の死体と机を運びだした。







≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡







「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」










汗だくの鉄平は息を切らし雑木林の中、寝転がっていた。
実際、死体を3つ埋めるのには予想以上の労力と時間を要した。
その結果、とっくに朝日は昇り、お昼前ぐらいの時間になっていた。














「ハァ、ハァ…とりあえずこれで一段落ついたの。…ハァ、帰るとするかの」












≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡






「…羽生?羽生いる?」








「……どうしたのですか?梨花」











「……………あんた最近私の側にいなかったけど何してたの?」













「……少し、鉄平の行動を探っていたのです。」














「ふん、日頃運命に抗うのを諦めているあんたが、この世界の希望がなくなってから動くとはね」






この世界をすでに諦めている梨花は皮肉混じりに答えた。














「……………圭一が………死んだのです…」















「…………そう。…鉄平が関係しているのかしら?」












「…鉄平が圭一含め、圭一の父親と母親をも殺したのです」














「…………この世界は鉄平が雛見沢症候群にかかっているとでもいうつもり?元々があれだから、あいつ自身の性格なんじゃない………まぁ、どうでもいいけどね」














「あ、あう…………り、梨花…………」













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前原屋敷に一本の電話がかかってきた。





プルルル、プルルル…













…電話か













プルルル、プルルル…













しばらくして電話が鳴り止んだ













………そろそろここもやばいかの。今日はもう夜だから訪ねてくる、ちゅう事はないやろ


…何か金になるものを探しとくかの。













その後、家主の居なくなった家を鉄平は乱雑にあさりまくるのであった…………






≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡









ピンポーン













鉄平は、玄関の方から聞こえるチャイムの音で目が覚めた。













ピンポーン







ピンポーン













「なんや、どっかの勧誘かなんかか。うっとしいの」




























チャイムの音がノックに変わる










ドン、ドン、ドン

















…この家の奴の知り合いか?












ノックの音が次第に激しくなる。














ドン、ドン














緊張が走る













………













ガチャガチャ









…やばいの!どうする、どうする、どうする。入って来る気か?














………………













……………ん?…………いなくなったのか?













…………ここはもうダメじゃ!今すぐここを離れた方がええの。




















鉄平は、すぐさま前原屋敷から逃げ去った。



無論、他人の家なので鍵をかけるなんて事はしなかった。












そして









次に前原屋敷の玄関のドアノブを握るのが雛見沢頭首の孫娘である事は、誰も知る由もなかった



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追記、圭一は家に帰ってきて部屋中を探したと以前のやつに書きましたが、風呂場は部屋中に含まれていなかった。という事でお願いします。ご都合主義でゴメンナサイ

ひぐらしのなく頃に解 闇明し編④

チュンチュン













「ん?」













小鳥の鳴き声で、鉄平は目を覚ました。













木に寄りかかる様にして寝ていたせいか腰が少し痛かった













しかし、そんな痛みもすぐに忘れてしまうほどに昨日の記憶が蘇った













「…………し、死んどったな」













………













…………………














…………………………













「……どうすりゃいいんじゃろうか…」












沙都子が死んだという事実に、感傷に浸るのではなく、己の保身に考えを巡らせていた。














………














と、とりあえず、死体のある所には戻りたくねぇの…













………














………………死体、どうすりゃいいかの…………













「……くっ!…………」














……………













…………………………












「…鍵だけでもしとくかの」










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「魅音……最近、北条鉄平が雛見沢に戻って来ちょるらしいの」














「えっ!!そ、それ本当婆っちゃ?」













「雛見沢で見ちゃ言うとるやつが大勢いるでの」














「…………あたしは、ど、どうすれば……」













「…………」













……………












…………………………












…詩音………












………悟史…












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「これから、どうすりゃええかの…」












ガソリンがきれた原付を引きずりながら、また似たような事を呟いた













「金がねぇの……………はぁ~」













しばらくして、この雛見沢に似つかない一軒の家の前で立ち止まる












「…久々にやるかの」













こんだけデカい家じゃ、エリート社員か共働きじゃろな












…昼間に家にいるとしたら、爺か婆、もしくわ女ぐらいじゃろ













鉄平は原付を、その家から少し遠い所の茂みに隠した













「素人ちゅうのは、こういう所から証拠を残しちまうんじゃ」













そんな自分の手際の良さに酔いしれながら再びその家の前に戻って来た













「………行くか」













鉄平は気配を消して窓から、中の様子を覗く














中には本を読んでいる、この家の妻らしき人物がダイニングのイスに座っている姿が確認出来た。












「チッ………待つのは嫌いじゃ、女一人ぐらいどうにかなるじゃろ」













鉄平は覚悟を決めて、玄関のドアを慎重に開けた












…開いた!













こんな田舎に泥棒が入るなど思っていない油断が盲点になってしまった














鉄平はその後も慎重に音をたてずゆっくりと家の中に入る事に成功した













その時













「誰だお前は!!」













「!!!!」













驚き、声のするほうを見ると













階段を降りて来た男の姿があった














女一人だけだと思っていたら、女の夫もいたのだ












「くっ!」













「どうしたのあなた?」













部屋のドアが開く













鉄平はすかさず、開いたドアにいる女のミゾオチと顔面を殴りつけた














そのまま女ごと部屋に入り、ドアを閉めようとした瞬間













男の手と足がドアに挟まった













「警察を呼ぶぞ!!」














「くそ、くそ、くそ!!」













鉄平はドアに挟まっている男の足をおもいっきり蹴った













そしてそのまま、男の手だけが挟まったドアをおもいっきり引っ張った













「ぐぁーーっ!!」













男の五本の指が見る見るうちに紫色に変わっていく













「う、やめろ!!」
男は叫ぶ













鉄平はお構いなしに、さらに強くドアを引っ張った












血がポタポタとたれ始める













「あ゛あ゛」














…鉄平はこの時覚悟を決めた。もう取り返しがつかないところにいると、顔もばれてしまっている













…殺す













鉄平はドア思いっきり押して開けると
男はドアに頭をぶつけ倒れた













そのまま鉄平は男の上にまたがり首を絞めた













「うがぁ…あ゛」













「………」












「…………あ゛………………………」












男の息が止まった













「………へへ…殺しちまった」













部屋に戻ると、さっきまで倒れていた女が包丁をもって叫んでいる













「来るな来るな来るなー!!」












鉄平はじりじりと間合いを詰める














「く、来るな」












女が一瞬怖じ気ついた瞬間にいっきに間合いを詰める、テーブルの上で寝そべって押さえつける形になり、包丁を持つ手をおさえた













そのまま包丁を奪い取り、何度も何度も包丁を女の体に突き立てる












焦げ茶色のダイニングテーブルは


赤黒く染まっていった





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しばらくして、魅音は意を決して、障子の前にいた











「婆っちゃ入っていい?」














障子越しに問いかけた













「………フン、ええぞ」



その障子越しからの返事は、これから魅音が持ちかけてくる話しの内容が分かっている様であった












「…………………………婆ちゃ、いや……………園崎家頭首、園崎おりょう様!!沙都子、北条沙都子を助けて下さい!!」














「…無理じゃ!北条の姓とつくものを助ける義理がないの」













「お願い、お願いします。」














「…おまんは、北条のガキを助けた後はどうするつもりじゃ?一生面倒みるとでも言うちょるつもりか?」












「………先の事は、分からないよ」














「…優しさだけじゃどうにも出来ん事もあるんじゃ」












「………………あたしは」













「…………………あたしは去年の事を後悔してるんだ!」














「……………」













「確かに先の事はわからない!でもそんな事、その時になって考えればいいだけの話しなんだよ!今、沙都子に危険が忍び寄ってる事がわかった以上ほっとくわけにはいかないんだよ!」














「…青二才の考えじゃな」












「仲間なんだよ!!」













「…………」












「あたしには、あたしにしか出来ない事がある。仲間のために出来る事が!」












「ふぅ、もうええ」













「婆っちゃ?」












「園崎家頭首代行としておまんの好きなようにやってみんさい」












「…え?」












「言葉の通りじゃ、ただし途中で投げ出す事は許さん」












「…婆っちゃ、ありがとう」












「フン、そろそろ寝かさせてくれるかの」












「あ、うん、おやすみなさい」












魅音は部屋を出て行った












…老いぼれもいい加減潮時じゃの…













そんな事を思いながら、孫の成長に笑みをこぼし、眠りにつくのであった




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ひぐらしのなく頃に解 闇明し編③

プルルル、プルルル












ガチャ













「はい?」













「あっ、鉄ちゃんか?今から麻雀やろうと思っちょるんだけど…」













「あ~飯食ってから行くわ。いつもんとこか?」













「そうそう、んじゃ待っとるよ」













ガチャ













食卓におかずは用意されていたが、ご飯はまだ盛られていなかった













…………













「おい!沙都子!!茶碗に飯もらんかい!」













鉄平をいつもより大きな声で、二階から降りてこない沙都子に向けて言い放った












……いくら呼んでも返事がなかったので
鉄平はしぶしぶ、自分で茶碗にご飯を盛った













しばらくして、鉄平は外出し、家には沙都子、いや、放心状態の沙都子だけになった













沙都子は二階の兄の部屋で、さっき鉄平に言われた、両親の死についての発言が、頭の中で消してしまっていた記憶を呼び起こしつつあった。













…両親を崖から突き落としたのは自分だという、消し去りたい記憶を













……………













…………………………













「……………………………………………………生きていて…ごめんなさい」













誰に言うでもなく、ボソリとつぶやいた













「………………」













ボリ













沙都子はおもむろに首を掻き始めた













ボリボリ













「………………」













沙都子は、何か思いついたかの様に立ち上がり、キッチンで包丁を手に取り風呂場に向かった














ボリボリボリボリ













ガラガラ














………













……………………













…………………………













……………………………………………びちゃ













風呂場のタイルに血が飛び散った













手首から、とめどなく血が溢れ出ている













「……………フフ」













うっすらと沙都子は笑った













手首を切ってもすぐに死ねない事に微笑した













ボリボリボリボリボリボリ













「…痒い」














そう言うと


















沙都子は包丁で首を切りつけた









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ガラガラ













「沙都子~!!風呂沸かしてるけの~?……おい!返事せんかい!」













「チッ」













金を賭けて麻雀をやっていた鉄平は、負けがあまりにも続いたので、金を払う前にとんずらするかの様に家に帰って来た













そのため機嫌が悪かった












「おい!どこにいるんじゃ!!お前がギャーギャー泣き喚いたせいで、負けたんじゃ」













適当な理由を付けて憂さ晴らしをしたかった













「返事せんかい!」













暴力というの名の憂さ晴らしを














鉄平は二階の悟史の部屋に向かった













「まだ泣いとんのかっ!じゃかしいの~…」













しかし部屋に入っても沙都子の姿はなかった













「ん?…どこ行ったんじゃ?………チッ、あ~も~いいわ。風呂にでも入るかの」













……鉄平が沙都子の死体を見つけ、驚きのあまり家を飛び出して行くのは、もう間もなくの事であった













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「…り、梨花?」













「……………」













「…………」













「………ねぇ、羽入?」













「な、何ですか?」













「…私は、沙都子や大事な仲間たちが1人でも欠けた未来を、運命に抗ってまで生きたいとは思わないの。」














「……」













沙都子を助ける事が出来なかったと、悔やん悲しんで苦しんでる梨花の心情を考えれば、












羽入はそんな梨花の言葉に相槌する事も出来なかった。













「…だから、…もう…いいや」













「…梨花……。」













諦めた














この時












古手梨花はこの世界を諦めたのだ
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