第1198回 ブッダ2 メンタルを強くしたいんですわ | しろ式

第1198回 ブッダ2 メンタルを強くしたいんですわ

【その悪口は、あなたが持って帰ってください】

 

ブッダは「悟った人」としてどんどん有名になった。

そのことにジェラシーを感じる宗教家も大勢いた。

そんなひとりがブッダのところに行き、非難中傷・悪口の言葉をこれでもかと投げつけた。

普通なら「何を言うか」とムキになって口論が始まるところ。

気弱な人なら相手の言葉に傷ついたり落ち込んだりするかもしれない。

ですが、ブッダは反応しない。

感情を上げもせず、下げもせず、“超クール”にこう返した。

 

あなたが家で客人に差し出した食事を、

もしその客人が食べなければ、その食事は結局あなたのものになるだろう。

それと同じように、私はあなたが差し出した悪口を受け取らない。

その悪口は、差し出したあなたのものだ。そのまま持って帰るがよい。

 

こうなると、相手は黙り込むしかありません。

ブッダの意図は「ムダに反応せず、心をクリアに保つことが何より大事なこと、だから何を言われても反応しない」ことにありました。

 

「相手を打ち負かす」ことより「相手に反応しない」ことが最高の勝利と考えた。

ムダに反応しない。

心をクリアに保つ。

これは、現代に求められるメンタルタフネス(心の強さ)の基本。

勝負強い人、ここ一番で成果を上げられる人は、こういう心の状態にある。

逆に、メンタルが弱い(すぐ動揺する・気が散ってしまう)人は、

小さなことについ反応してしまっている。

 

いわばビジネスの現場で求められるさまざまな能力の「土台」となるのが、

「ムダに反応しない、クリアな心」です。

メンタルを強くしたいなら、心のエキスパートであるブッダに学ばない手はありません。