帰宅した娘、

「何が食べたいの!?」

という問いに

 

1:鍋

2:おいしいバゲット

3:中華街のおいしい中華

 

 

・・・と応えた我が娘。

 

はぁ? はぁあああっ!?はーっ!?

 

母の母たる存在感は

最後は結局「おふくろの味」に集約されるだろうよ・・・・と思っていたのに!

 

幼少期よりせっせと作ってきた

インスタントや冷凍食品をできる限り排除した

身体によろしい素材を吟味した 日々の食事でねーの!?

と思っていたのに!

 

 

・・・・・その「がんばり」が ただの「自己満足」だったと

思い知らされる・・・・・・ 無力なアテクシ・・・(笑)ゲッソリ

 

 

カレッジ飯が たとえまずくとも・・・・

すこぶる不味い おふらんすに来てからの御給食にくらべれば「マシ」なのだとかで

 

(フランスって実は一般的には美食の国ちゃうねん・・・・ 

素材はすこぶる旨いし 金を出せば旨いもんもいくらでも存在するが

日本じゃそうそうお目にかかれない「そうでないもの」(ぶっちゃけまずい飯)も

ゴマンと存在してるねん!)

 

「まずい」が代名詞であったはずの英国も

最近じゃ それなりに旨い物も存在するし・・・・

 

何より学生は学業が本分・・・・と 

生きながらえるために口に運ぶような食事でも(笑)

それなりに楽しめているんだとか・・・・・。

 

「何より ジャガイモは旨いんだよねー!」

 

・・・と 様々な形状で出されるジャガイモが 主食の日々だそうな。

 

おかげで 彼女の口から 

「ママのコロッケたべたい!」 という決まり文句さえ 失われるほど(涙)

ジャガイモは食べ続けてはいるのだけれど

不思議と飽きないのだそう(笑)

 

 

嗚呼

かつて レナード・バーンスタインが 愛弟子 佐渡豊に

「じゃがいものような指揮者になれ!」

(≒ 人々にとって 何より身近で 大切な 飽きの来ない主食のような存在ってことね)

といったことが 娘を通して 再度合点がいく・・・・。

 

 

ま、 本人のご所望とあらば・・・と

 

初日は鍋

翌日の夜は 家族揃って中華街 bellevilleへ・・・・・と繰り出す。

 

行きつけの rue belleville(ヴェルヴィル通り)は24番地に位置する店で

これまた お決まりの品の数々を・・・・・

 

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ただ1つ 残念なのは

ここの「濃い味付け」の料理に合う ブリオッシュ・ナチュール(花巻)←肉まんやあんまんの皮だけのやつ が 品切れ!とかで なかった・・・(涙)

 

そいつにくるんで ここのおかず類を食べると ほんと美味なんだよ・・・・・! 

 

花巻もなければ 酒も飲まない(夫は年齢的に酒断ちの日をかなり設けている)

結果 我々は ジャスミン茶で 流し込むように食べるのだけれど

そういう食べ方には ここは ちょっと味が濃いよね!?という私に

夫 子供は 「大丈夫!」とのこと。

 

ここ最近 すごく塩分を強く感じる傾向にある私は

やっぱり 歳のせいかしらん!?

 

(味は濃い)けれど ここの上海焼きそば・・・・と

ナスの炒め物は 絶品よ!

 

前の週に 3区の中華街の 中華そばで

お腹を直撃されたので(笑)

ほどよいリベンジが果たせて 満足満足。

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この 24番地にある店(温州正宗点心)のお薦めは上記二品+α

 

ただし 餃子類に関しては

3区の中華街のほうが もっとうまい店がある。

 

・・・・・・・と パリに転居してきて あれこれ中華街を歩いているけれど

その目的で 店を変えられるほど

好みのものを出す店と出会えた・・・・てことだね。ニコニコ

 

兎に角 この店は いつも大繁盛。

 

フランス人の夕食の時間より はやい時間に到着したので

1番乗りだった我々。

 

オーダーした

6品が あっという間にテーブルに並び!

出向くのに30分

戻るのに30分

食べてる時間も30分!?(笑)

 

ファストフードだな・・・と 大笑い。

 

後からやってきた 仏人3人組。

 

巨大な 肉まん(日本の肉まんの倍はある)5個に 汁蕎麦1杯、焼きそば2つを

シェアしていたけれど

どんだけ 炭水化物やねん!と つっこみを入れたかった・・・・(笑)

 

にくまんを 行儀よく フォークとナイフで食べているあたり

さすがおふらんす人だわ。

 

 

ようやくこの5年で

フランス人がハンバーガーやピッツァも 手づかみじゃなく

フォークとナイフで食べる姿には慣れたものの

イタリアンのパスタまで フォークとナイフで食べる姿には

慣れませんわ・・・・。

 

 

そういう我が娘は お年頃をおふらんすで迎えたせいか?

今のカレッジ飯で出される

具沢山 ホットドックまで フォークとナイフで上手に食べているそうで・・・・(笑)

 

「ホットドックなんて かぶりつけやっ!」と お下品な我々夫婦の弁を

にやり・・・・と 流しておりました・・・・。

 

 

さて

このベルヴィルなる町は

異国情緒たっぷりの なかなか興味深い街なんだけれど・・・・

 

夜に訪れると 夜の闇がその猥雑さを幾分払拭してくれて

アートな街に様変わりする。

 

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こういうストリート・アートは 夜のほうが 活きてくるね・・・・。

 

昼は 街を汚くしてるだけにしか 私の目には映らないが

その 独特の「いかがわしさ」もアートなのだ・・・という説得力を

夜だと感じるかな。

 

中華街も ほんの少し歩けば

パリの おされな オベルカンフ通り・・・になり

そこにはもう 日本人のイメージするおふらんす・・・・・な店が連なっているわけで

 

様々な要素(魅力?)が このエリアには

ギューッと凝縮されてるんだな・・・と実感する。

 

 

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通常 メトロ2番線で 自宅に戻る・・・はずが

この前日 メトロ2番線で ちょっとした脱線事故があり

復旧作業を のんびり・・・・やっているせいか 1日経過しても

動かず・・・・・。

 

別の3番線を利用。

 

「パルマンティエ駅」

 

このパルマンティエ(parmentier) とは 英国でいうところのコテージパイ。

ひき肉の上に大量のポテトピュレをのせて オーブンで焼く「あれ」です。

フランスでも家庭料理の定番。

 

このパルマンティエが娘のおふらんすに来てからの好物でね・・・

 

「やだ 好物の駅やん!」 と パルマンティエの文字と娘を一緒に写真に収めたりしたのだけれど(笑)

 

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ここのベンチ

やけにオシャレだし

人間工学的に

尻や太もものホールド感が素晴らしく

見た目よりも座り心地がよろしい!と夫婦で感動する。

 

こうなると 気になるのが

「誰のデザインよ!?」と いうこと。

 

自分でも「検索バカ」 であると認識ある私。

 

気になったことは とことん 検索しまくる・・・・ので

検索バカは バカだけに。。。。

 

案外 すぐに 気になること・・・・の回答は見つけるのが速い!という自負がある。

 

 

にも拘わらず・・・・

 

帰宅後さっさとパソコンに向かうが

「デザイナー」 とか「デザイン」 で アプローチしたせいだろうか?

なかなか この椅子に行きつかない!

 

勿論

フランス語の検索をしたんだよ

 

パルマンティエの駅の 「椅子」 とか「ベンチ」 とか

鉄製の椅子 デザイン とか

 

しかし 仏語でも 英語でも まるっきり行きつかない・・・・。

 

様々な検索の後

 

人間工学的に 座りがよい座面は

馬の「鞍」に通じるらしいという知識を得・・・

 

鞍型の椅子で 鉄の椅子のデザイナー・・・・・てことで

ジャマイカの有名なデザイナーを経由し・・・・・(笑)

 

その方の椅子のデザインのパクリかな!?と思った

似たような椅子経由で・・・・・(とんだ 遠回り)

 

本来知りたかった

デザイナーとか デザイン・・・とか の言葉を排除して

アンティークの

鉄の椅子 とか 鉄のベンチで検索したところ

 

ようやく!

似たような椅子がワンサカ・・・・・と出てきた。

 

 

なんとまぁ・・・・ このベンチの座面・・・は

昔のトラクターの椅子なんだとっ!?

 

当時 ありふれていたであろうその座面は

工業デザイン的にも評価されていたのだろうね・・・・・

(確かに美しいもん!)

 

フランスに留まらず

英語圏でも 日本でも

結構よい価格で この座面を利用した 様々なヴィンテージ椅子が

売り出されている・・・・・と知ったのよ。

 

確かに 見覚えのある椅子・・・・・で

様々なブロカント市でもよく目にしていたのだけれど

有名=デザイナーのもの・・とは限らないんだね~・・・・・。

 

 

大抵 1発!とは言わぬが

2~3発で(笑)の検索で
知りたいことには行きつくように

言葉をチョイスするのが得意のはずの私が

 

この椅子に関しては どんだけ検索し続けたんだよ!?

1時間以上検索していたように思う^^;

 

しかしまぁ

気になったことは 合点がいくまで

調べないと 気が済まない私(笑)

その時間 様々な仏語の単語も調べつつ

案外楽しかったし 達成感を得たわ・・・(笑)

 

その性質 もうちょっと他で生かせば

もう少し賢い大人になっていたんでしょうに・・・ね~!?(笑)

 

 

・・・・て どんだけ ヒマなんだよ!?という 

暇人 アピールをしただけ!?(すまん・・・・・・)

 

ま、 私的に楽しかったので 無問題てことにしておくわ。

おつかれさん あたし。

 

 

その後 続けた検索にて知ったのだが

 

このパルマンティエ駅は

先に記したように ジャガイモ料理の名を冠にしているため

駅のデザインは ジャガイモのネットをイメージした格子の壁にしてあるそう・・・・

 

だーかーらー! トラクターの椅子なのね!?

 

と ここでも なるほどっ! 奥深いわ・・・ と感嘆。

 

さすがおふらんすはパリの地下鉄の駅!だと

感動さえ覚えたのでございます。