”ビルドゥング”…「自己形成」
「思考はどこからくるのか」
「魂はどこにあるのか」
「今、心臓を動かしている意思はどこにある?」
思惟(しい・しゆい)するということ。
思惟することによる、知性の形成。
より深く、深く、追求していく、その過程。
より深く、より深く、己を形成していく。
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死 を前にして、ひとは無力だ。
わたしたちは死に向かって、生きている存在だから。
わたしは いつも、「死は救い」だと言う。
【 生と死 】
悠悠(ゆうゆう)たり、悠悠たり、太(はなは)だ悠悠たり、内外(ないげ)の縑緗(けんしょう)に千万の軸あり。
香香(ようよう)たり、香香たり、甚(はなは)だ香香たり、道を云(い)い道を云うに、百種の道あり。
書 死(た)え、諷(ふう) 死(た)えなましかば、本(もと) 何(いか)んがせん
知らじ、知らじ、吾(われ)も知らじ
思い思い思い思うとも、聖(ひじり)も心(し)ることなけん。
空海<秘蔵宝鑰>
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いのちの誕生。
いのちの死。
生まれてくる意味はなんだろう。
死に向かう意味はなんだろう。
私たちは言葉とともに生まれ、言葉と共に生き、言葉と共に死ぬのだと思った。
"初めに言葉あり 言葉は神と共にあり 言葉は神なりき"
<新約聖書 ヨハネ伝福音書 第一章>
私たちは言葉、すなわち神と共にある。
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この言葉が好き。
弘法大師 空海の言葉
生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く
死に死に死に死んで死の終りに冥(くら)し
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もっと、もっと、言葉の海に沈みたい。
胸が痛くなるほどの
深い孤独と、静かな寂しさと
内側から際限なく溢れる
今ここの、生への喜びと感謝と
行き所のない、苦しさ。
もっと言葉を味わいつくしたい。
もっと もっと、深く、自己の内側の、冥海の底へ。