XELOX+アバスチン療法50クール目の7日目。
前クールは結構、ラグビーW杯を見てた。
というか、熱中してた。
「にわか」だけど、シガニーさん曰く「変わったボールを使った格闘技」という表現が的を得ているなと。(不適切ならすいません。なんせにわかなんで。)
昔の、平尾誠二氏のころのイメージのままだったから、まるで別物だった。
しかも、勝つ。
あれよあれよという間に4連勝。
この間は次の試合が楽しみだった。
そして、平尾誠二氏のことを思い出した。
なくなる前、ひどく痩せておられて、これがあの平尾かと思った。
今回の海外のラガーマンほどでないといっても、あの屈強なイメージだったから。
そして、直後はその病名が明らかになってなかったが、そして、シガニーさんがちょうど闘病を始めた時だったから、これはがんなんだろうな(あとで、胆管細胞癌と発表)とは、そして怖くて、あの屈強な男をここまで痩せさせてしまう恐ろしい病であることに打ちのめされた。
でも、最後の最後まで平尾さんその闘志を失わず、前へ、前へ。
スクラムのように前へ、前へ。
倒れそうになっても、敵味方関係なくつかまって、前へ前へ。
その生きざまがラガーマンだったなと。
がんに対して、粘って、あらがって、前へすすんだその姿は壮絶でつらくて、それでもあきらめない。
勝敗でなく、ノーサイドという言葉で終わるラグビーはまさにそういうものだと思う。
勝ち負けでいったら、人間は不死でないのだから、いずれはその人生を終える。
その間に何ができるか。
ノーサイドの笛がなって、やりきったなといって祝福しあえる生き方ができるか、だと。
平尾さんの生き様は、いろんな人がそのあとをいろいろな形で影響を受けて、彼の遺志を継ぐだけでなく、いろいろな形で花咲かせていく。
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平尾誠二とW杯を見たかった…! 山中伸弥が綴る感謝に満ちた熱い言葉たち
山中先生といえば、説明するまでもない、iPSの山中先生。
畑の違う先生をして、ここまで言わしめる深い深い繋がり。
『生命だけは平等だ』はもちろん、そこを違えはしないだろうが、先生は、iPSでまさに平尾さんを治したかったんだろうなと思う。
その、思いがまた次の「前へ前へ」につながっていくのじゃないかとも。
ユーミンの名曲ノーサイドで追悼。