XELOX+アバスチン療法3クール目の27日目。
休薬期間イレギュラーに長い2週目に突入。
休薬期間の1週目が終わるくらい、つまり、次の投薬が始まる寸前でちょうど薬(とそれまでのダメージ)が抜けるのか、このあたりから体重が増加に転じる。それがさらに1週間。カロリーが変わらない(シガニーさんは体がかなり大きいので2500kcalとりつづけている。)のに体重はかなり増加。
逆に考えると投薬中はどんなにとっても吐き止めで胃腸が止まっている上に、抗がん剤の体へのダメージの為に太らないのだろうなと。維持が精いっぱい。
さて、その今回の血液検査とCTの結果のまえに、発見から手術までの経過を軽く説明。(何かの参考になるかもしれないので)
もともとは、マーカー値の異常とエコーで何かものすごく大きな腫瘍があることを発見したのが事の起こり。
腫瘍は卵巣だがあまりにも大きい。そして良性か悪性かはあけてみないとわからないし(組織検査の為だけに腹腔に穴をあけるわけにもいかない)、そうでなくても大きくなる速度が速いのでとらないという選択肢はない。ただ、マーカーは大腸がんが疑われる。
そこで、急遽卵巣の摘出手術の前日に大腸スコープを行い、最も奥の盲腸付近に腫瘍らしきものを発見した。この時点ではガンかどうかはわからないが、形状から見て一部はガン化している可能性が高い、組織は採取したが生検から戻るのは3週間ぐらいはかかるとのこと。
手術を2度に分けるぐらいなら一回にとってしまおうということになり、婦人科の先生に急きょ消化器の外科の先生が執刀し、両方とりきった。
スコープ・そして手術時、原発の大腸はもともとがフェーズ1と間違われるレベルで腸壁から腹腔側まで抜けていないと思われていたぐらいなので全部取り去った。そして、元の形がわからないぐらいまで肥大した卵巣も片方取り去った。
しかしそれだけでは済まなかった。腹腔内に播種が認められる。目で見える範囲のものは取り去ったが…播種は一度散ったら…かなり厳しいと、術中に告げられた。
この時点で卵巣がんフェーズⅢ(卵巣は腹腔内にむき出しなためかⅣでなくⅢ)、大腸は全く別のがんとみられた。
しかし、生検の結果は、卵巣も播種も腹腔側まで抜けていないと思われた大腸がんとすべて同じ型。
卵巣にリンパなどでとんだ大腸がんのがん細胞が取りついて、一気に成長、大腸がんを追い抜かして、腹腔内でがん細胞をまき散らかしたということになる。
大変腑に落ちない。
なぜ原発よりもこんなに進行が速いのだ。
でもそうなんだろう。卵巣の組織ときわめて相性がよいがん細胞だということだろう。
というわけで、原発が大腸の腹膜播種ということでフェーズはⅣとなった。
ここで、セカンドオピニオン、手術ではフットワークよく対応してもらったが、やはりガンにはガンの専門病院ということで柏のH病院に訪ねていき、その日のうちにCTやら血液検査を済ませて、次の日より抗がん剤を受け始める。
そのあとは、「抗がん剤治療開始の日を思い出してみる」から始まる抗がん剤治療の日々となるわけです。
長くなりましたが、この最初のCTでは手術の時には異常がなかった隣の卵巣がすでに腫れ始めており、やはり広く腹腔内にがん細胞が散らばった状態にあるのは間違いない。
これを倒しきるのは極めて難しい。
そして3クールの抗がん剤と試行錯誤のケトン食療法を続けて、久しぶりのCT。
急激に大きくなっていた残された卵巣のがんはかなり小さくなっていた。
マーカーもかなり下がっている。
これはこの抗がん剤が効いているという判断なので、先生は治療続行との方針でした。
まだ、この抗がん剤が効くということなら、新たな治験に取り掛かれない。
そして以前検査を受けていた「マイクロサテライト不安定性(MSI)検査」はやはり対象外とのこと。これはまあ家族性のものなのであてにはしてなかったが。
とにかく、今の治療方針は続行。ケトン療法も続行となる。
どっちが効いているのかわからない。というよりはどっちもきいているのだろう。
もちろん相乗効果がのぞましい。
ただ、抗がん剤は、いずれ行き詰まる。腹膜播種は腹腔側から直接抗がん剤をかけでもしない限り、十分に薬がいきわたらない。だから厄介。
その時にケトン食療法が頼みの綱になる。そしてすこしでもその追い込まれる状況までを長引かせる。
新しい治療法が出現する可能性にかける。
がんばるぞ。