昭和三十二年

 

楽しい信心、折伏、教学

 

 ことしは楽しく信心して、楽しく折伏して、楽しく教学の勉強をしていってもらいたい。これがことしの私の根本的な念願であります。また、そのことによって功徳を得、楽しく大講堂の造営を完遂したいと思うのであります。そして、その完遂の暁には、全国から総登山をしたいと思う。皆さんの協力を願うしだいであります。

 

 新聞紙上において御承知のとおり、今度、石橋湛山さんが身延において七階級特進して、紫の衣をもらった。

 これが国家にとって吉兆であるか凶兆であるか、深く私の心を悩ますものであります。願わくは、われわれの祈りの功力によって、凶兆にならんようにしようではないか。

 邪宗身延の権大僧正が、国家の中心、内閣総理大臣であるということは、もっとも恐るべき状態が起こるのではないかという憂いが、私の心を、絶えず、悩ましているものです。

 

 このたび、わが創価学会が、富士大石寺に大講堂の建立を志して、先日、土地を掘ったところ、昔のどの御僧侶か、どの管長さまかわかりませんが、わずか少し掘ったところから鎌倉時代ともいわれ、徳川時代ともいわれている、まだ鑑定はつかないが、お金が二、三千枚出てきた。これは学会にとって吉兆だと私は心から喜んでおります。

 

 この大きな東洋的転換期において、われらは大講堂造営をなして、しかも、ここに古銭が現われるという吉兆があり、身延は総理大臣の衣につかまろうとして、衣を贈っている。この現状をよくよく心して、将来、私のことばが、いかように現われるか、御覧願いたいと思います。

 

昭和32年1月28日

本部幹部会

豊島公会堂