青年よ、理想をもて!
みんなが、こんなにいっぱい集まっているところを、初代の会長が見られたら、どれほど喜ばれるかと思う。初代の会長のことを思うと胸がいっぱいになります。
青年というものは、見てたのもしいものであると同時に、またこわいものである。それは考えてごらんなさい。
日本の歴史をみますれば、奈良朝文化や、あるいはまた平安朝文化のはじめをなした青年の、その心意気というものは、万葉集にはっきりしている。じつにすばらしい生命力ですところが、その後、武家政治が始まった時の青年は、地方の青年が、ただ武家とか、その親方というもののために使われて、それでいながら、りっぱな仕事をしている。源平両家の姿というものも、皆、青年の戦いである。
また、明治維新のその封建制度を打破して、明治の文化をつくったのは、皆、青年です。今度、世界の大戦争を起こして日本をぶっつぶしたのも青年です。
しこうして青年は水のごときものだと思う。毎日、水が川によどみ、あるいは水車の回りによどむとき、あるいは堂々と流れるのを見たときは、まことにたのもしく思われ、うれしいと思う。ひとたび大怒濤をなしたときには、船をもつぶし、家をもこわす。これが青年というものです。
ですから、皆さまは、じつにりっぱであると思うとともに、こわい。
そこで日本の指導者は、皆さんに一つの理想を与えなければならんと、私は思うのであります。しかるに、今、日本の国において青年の行く手を、はっきりしているものがない。私はそれは日本の青年にとってまことに遺憾だと思う。
いったい、李ラインなどという妙なものがあるからいけない。それをどうしようというわけではないけれど、あのようなものを置いて、日本人がだまっているとは、日本の青年が、いくじがないからなのです。
私見:池田大作(先生)、あなたはこの戸田城聖先生が言われたことを、なんだと思っているのか。師弟不二というが、こういう思いは、あなたには分からないのか!歴史認識の前に師匠の言ったことを何だと思っているのか。おそらく、池田大作(先生)の周りにいる人間の中に、朝鮮人や在日朝鮮人、韓国人、中国で洗脳教育された人間がいたのでしょう。若いころ中国の支店等で働き、そして東大卒等の大学でも洗脳教育を受けた者等が近くにいたら、本部からたたき出した方がよい。
日本民族というものは、優秀な民族です。しかるに、李ラインなどをこしらえられて、腹も立てなければ、かゆいとも思わない。私は、しゃくにさわっている。しかし、しゃくにさわってもどうにもならない。向こうに聞こえはしないから。ただそのように、君らを扇動するように思われては困る。それより、日本民族自身、襟度がなくなったことが悲しい。
しかるに、全世界の民族を救うには、いままでのような妙ちくりんな理論ではだめです。最高の仏さまである日蓮大聖人様の哲学をもって、全世界の人を救わねばならんと、私は思う。
それには青年は高い理想がなければならぬ。全世界を救ってやろうという理想がなければならぬ。しかも、救うには、剣や鉄砲を使うのではない。
みんなに功徳を与える。幸福を与える。その哲学、理論、実践をもって、全世界を救いたいと私は思うが、どうだ諸君!
この大きな理想のもとにあって、今度はお願いです。家に帰ってはよき子供でなければならん。親孝行な子供でなければならんと私は思う。自分の一家のうちで、親孝行な子供になれないようなものが、天下国家を救えるわけがないではないか。そんなに、パチパチ手をたたいて、ほんとうにみんな親孝行なのかい。
それから、自分が、職場で、りっぱな職場の人間でなければならん。『あの野郎は、なまけてばかりいる』などといわれるようであってはいかん。職場で、りっぱな人間でなければいかん。月給も満足に取れるようにならなければならないと思うのです。いい男の子が、月賦で洋服ばかり買っているようでは、私は、だらしがないと思う。どうですか。
理想は天下国家を救うにあり、身近なものは足もとを固めていくと、こういう生活をするりっぱな青年であってほしいということを願って、私の講演にかえる。
昭和30年12月18日
男子青年部第四回総会
蔵前国技館